ドローンカメラや「Osmo Pocket」シリーズで知られるDJIにお招きいただき、本社DJI Sky City(DJIスカイシティ)のメディアツアーに参加した。日本のメディアが招かれるのは今回が初だという。
場所は中国・深圳。世界100カ国以上で事業を展開するDJIの中枢が、ここDJIスカイシティだ。映画『天空の城ラピュタ』から着想を得て名付けられたという。
その名は決して大袈裟なものではない。DJIスカイシティは高層ビルが建ち並ぶ深圳の街でも、一際存在感を放っていた。


DJIスカイシティを手掛けたのはFoster + Partners。Apple Parkと同じ建築事務所
DJIスカイシティは、2022年に竣工したDJIのグローバル本社だ。約200メートルの高さを誇る非対称なビルが2つ並ぶデザインは、深圳のランドマークのひとつになっている。ちなみに、設計を手掛けたのはFoster + Partners。米国・カリフォルニアのApple Parkを手がけたのと同じ建築事務所だ。


圧倒的なインパクトを誇るDJIスカイシティだが、、その設計プロセスも興味深い。DJIスカイシティは、設計段階からDJIのエンジニアが参画しており、内部の家具、設備(蛇口に至るまで)を自社で開発しているという。
「DJIスカイシティもDJIのプロダクトの1つなのです」という担当者の言葉が印象的だった。
さて、入口を抜けると、出迎えるのは樹齢100年級の黒松と枯山水様式の日本庭園。伝統を重んじ、テクノロジーを追求するDJIの精神、そして来客者への歓迎の意味が込められているという。


DJIスカイシティの内部は過剰な装飾や演出はなく、シンプルで無機質な印象すら受ける。


まさにSkyな空中庭園。2つのビルを結ぶ、地上105メートルの吊り橋は恐怖体験?
超高層のDJIスカイシティには、「Sky Garden(スカイガーデン)」と呼ばれる空中庭園が複数設けられている。エレベータで当該フロアに降り立ち、通路の突き当たりに目を向けると、超開放的な世界が待っていた。深圳の街並みを一望できるこのスペースは、スタッフの休憩時間などに活用されているという。6月の深圳の気温は30度近く、湿度も70%近いジメジメした気候だが、高層階で風が抜けるこの空間は気持ちがいい。

DJIスカイシティは、2つの大きなビルから成っている。そのビルとビルをつなぐのが、吊り橋「Sky Bridge(スカイブリッジ)」だ。地上105メートルに位置し、長さは90メートル。台風にも耐える設計をとっており、日常的にスタッフの通路として使われているという。

ツアー内ではこのスカイブリッジを渡って、もう一方のビルに移動した。しかし、筆者を含む数人は断念。足がすくんで前に進むことができなかった。そうしたスタッフ用か(?)、ビルは地下でもつながっている。移動時間は余分にかかってしまうが、高所恐怖症だからDJIに就職できないということはないはずなのでご安心いただきたい。


DJIスカイシティのオフィシャルショップは限定グッズが多数。ファン必見のアパレルも
DJIスカイシティの1階には、オフィシャルショップも併設されている。ここでは、DJIのドローンなど各種製品のほか、限定のアパレルやバッグ、キャップ、フィギュアなども購入可能だ。




対外的に露出をしてこなかったDJI CATという猫のキャラクターグッズも販売されていた。実はこのDJI CAT、これまでは社内チャットのスタンプ機能などで愛されてきたキャラクターなのだという。日本人の心も掴むデザインではなかろうか。筆者はフィギュアを購入したが、一部モデルはすでに売り切れているなど人気のようだ。


深圳にそびえる天空の城。世界を動かす最新テクノロジーとドローンは、ここから飛び立つ
今回のツアーを通じて見えてきたのは、DJIの本社がどのような場所として機能しているか、という点だった。
DJIスカイシティは見た目こそ印象的だが、全体としては意外なほど実務寄りの空間だ。巨大なランドマークでありながら、使われ方はあくまでオフィスであり、その役割から逸脱していない。
短時間の見学ではあるが、建築、設備、そして使われ方まで含めて、この企業の中枢がどのように作られているのかを確認できた。ちなみに、今回のツアーでは複数のラボを訪れる機会も得たのだが、残念ながら記事で触れることはできない。しかし、DJIのプロダクトがなぜ優れ、なぜユーザから愛されているのか改めて納得させられたことは強調しておく。
DJIスカイシティは、単なる大企業の象徴的な建物ではない。スタッフが快適に働き、能力を最大限に発揮するための業務の拠点だ。その在り方とこだわりに、DJIがなぜドローンやジンバルカメラで世界を牽引するビッグカンパニーになり得たのか、その真髄を見た。









