【ここが新しい!!】
??パフォーマンスがアップ
??iOSからのアプリ移行も楽になる
Macのグラフィックス性能が向上する
OSが新しくなると重くなるというイメージは根強いが、エルキャピタンではむしろ速くなる。特にグラフィックスのコアテクノロジーとして「メタル」が採用されるからだ。これは、iOSデバイスという非力なハードウェアでリッチなグラフィックスを実現したいという願いから生まれた技術だ。モバイル向けのソフトをより強力なハードウェアで利用すれば、より大きなパフォーマンスが得られるというわけだ。
メタルでは、グラフィックスプロセッサ(GPU)にほぼ直接アクセスできるため、従来のオープンGLよりもオーバーヘッド、すなわちハードウェア性能の足を引っ張ることが少なくなる。結果、レンダリングパフォーマンスは50%改善し、CPUがグラフィック描画にかける負担は40%削減するなどゲームやソフトウェアのパフォーマンス向上、および豊かなグラフィック体験をもたらしてくれる。
その結果、ソフトウェアの起動は1.4倍、ソフトウェアの切り替えは2倍、プレビューでPDFを開くのは4倍になり、Eメールへのアクセス、ソフトの起動や切り替えなど、あらゆることが一段と速くできるようになるのだ。
また、Macでメタルが使えるようになることで、iOSデバイス向けの高品質な3DゲームがOS Xへ移植しやすくなるメリットも生まれる。ゲームエンジンの開発そのものも後押しするため、エルキャピタンがリリースされれば、よりリッチなグラフィックスのゲームが登場するだろう。
●オーバーヘッドを軽減
オープンGLといったグラフィックスAPIは、プログラムとGPUの間を仲介するのだが、汎用性を高めれば高まるほどオーバーヘッドが増えてパフォーマンスが低下してしまう。そこでメタルではMacに採用されるGPUに絞り込んで最適化することで、最高のパフォーマンスを引き出そうとしている。
●ゲーム開発が捗る
メタルに対応したiOS用のゲームは、スマートフォンとは思えないリッチなグラフィックスとレスポンスを両立したものが多い。OS Xでもメタルが使えるようになれば移植も容易になるだろう。ただし、オープンGLベースのゲームがメタルにどんどん移植されるかどうかはこれからの展開次第だ。
【ここが新しい!!】
??他社製ソフトとの連係が可能
??ライブラリをより簡単に管理可能
もっと写真編集がスムースに
OS Xエルキャピタンの「写真」ソフトは、機能拡張に対応したことで、サードパーティ製ソフトと連係が可能になる。「写真」の編集画面からサードパーティ製ソフトのフィルタやエフェクトを呼び出せるわけだ。
ヨセミテの「写真」では、まず処理したい写真を書き出して、外部ソフトにその写真を読み込み、エフェクトやフィルタなどの処理を行ってから「写真」に読み込み直す必要があった。しかも、「写真」からドラッグ&ドロップで外部ソフトに書き出せないため、いちいちメニューからファイルとして書き出す必要がある。
そのため、ファインダ上に中間ファイルが残るし、「写真」のライブラリ上でもファイルが重複してしまう。しかし、エルキャピタンの「写真」なら機能拡張で処理することで、ライブラリ上では1枚しか見えない。さらに、OS Xが備えるバージョン機能によって処理の取り消しなども可能となるはずだ。もちろん、拡張機能に対応するソフトは、Macアップストアで提供されるソフトに限られる。