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【実機レビュー】AirPods 5に弱点はない。オープンイヤ型だと忘れるほどのノイキャン精度と装着感。今、買うべきイヤフォンの最有力候補

著者: 関口大起

【実機レビュー】AirPods 5に弱点はない。オープンイヤ型だと忘れるほどのノイキャン精度と装着感。今、買うべきイヤフォンの最有力候補

困ったことに(?)弱点が見つからない。AirPods 5の実機レビューをするにあたり、約1カ月にわたって使い込んだ。先にお伝えするが、いいところしか書けそうにない。

なかでも驚かされたのがノイズキャンセリング性能だ。筆者が常用している約4万円のカナル型イヤフォンよりも強力で、それでいて不自然さがない。AirPods 5はオープンイヤ型で、耳穴を密閉しない。それなのにノイズが遮断される。不思議な感覚だ。

しかも価格は通常モデルが2万3800円、「ワイヤレス充電ケース付き」だと2万7800円と比較的手頃。オープンイヤ型イヤフォンを探している人に「何を買うべき?」と聞かれたら、迷わずAirPods 5を挙げる。なお本記事は「ワイヤレス充電ケース付き」モデルを用いたレビューだ。

見た目はそのままに中身を大幅アップグレード

AirPods 5は、Appleが展開するモバイルオーディオのスタンダードに位置付けられる完全ワイヤレスイヤフォンだ。見た目は従来のAirPodsシリーズを踏襲しているが、中身は大きく進化した。

まず、オープンイヤ型として業界最高クラスをうたうアクティブノイズキャンセリングを搭載。この素晴らしさは冒頭で書いたとおりだ。そして、新しい音響アーキテクチャやH2チップによるコンピュテーショナルオーディオにより、音質面もグレードアップしている。

オープンイヤ型のスタイルとノイズキャンセリング機能の両立は、2024年発売のAirPods 4から実現していた。筆者は同モデルを体験できていないのだが、Appleによると最大1.5倍も精度が向上しているという。

また、適応型オーディオや外部音取り込み、会話感知、空間オーディオなどAppleの最新機能もひととおり搭載。Apple Intelligenceとの連係によるライブ翻訳やSiri AIも利用できるなど、単なる音楽再生デバイスを超えた存在になっている。

AirPods 5、脅威のノイズキャンセリング性能

AirPods 5を装着して数分もすると、オープンイヤ型ということを忘れてしまう。それだけノイズキャンセリングのクオリティが高いのだ。

オープンイヤ型は構造上、耳を密閉しない。そのため装着感は快適な反面、ノイズキャンセリングには不利である。しかしAirPods 5は、レビュー期間で何度も電車に乗ったが、走行音に邪魔されず音楽、ポッドキャスト、YouTube動画ほかコンテンツを快適に楽しめた。筆者が使っていた約4万円のカナル型イヤフォンと同程度、あるいはそれ以上に小さな音量でも十分聴き取れる。

ノイズキャンセリング機能にありがちな、耳の詰まるような圧迫感もない。機能がオンになった合図である「ポーン」というサウンドが鳴ると、周囲のノイズがスーッと引くように消えていく。

また、外部音取り込みのクオリティも高い。同機能を搭載する製品の中には、周囲の音が妙に増幅されて聞こえたり、電子的な違和感を覚えたりするものもある。一方のAirPods 5は極めて自然だ。レジでの会話や駅のアナウンスも違和感なく聞き取れる。

AirPods 5 ステム
ノイズキャンセリングと外部音取り込みは、AirPods 5本体のステム(軸部分)を長押して切り替える。「ワイヤレス充電ケース付き」モデルは、指でなぞって音量を調整することも可能だ。

確認事項は耳穴にひっかけるスタイルが合うかどうか、だけ

AirPods 5は耳穴にひっかけるだけのオープンイヤ型を採用しているため、安定感は気になるところだろう。今回、AirPods 5を装着してワークアウトする時間は取れなかったが、こと日常使いにおいて落下することはなかったし、落下しそうになることもなかった。

ただし、ふと触れたときに位置がズレていることはあった。構造上仕方のないことであり、使用中に不満、不快感を覚えるようなことではないというのが個人的な感想である。とはいえ、位置が適切でないとノイズキャンセリングの精度は落ちるし、サウンドも聞こえづらくなる点には注意だ。

耳穴の形、サイズによって個人差が出るポイントなので、装着感を重視するのであれば一度店舗にてお試しいただきたい。

AirPods 5 サイズ感
AirPods 5の形状。初代モデルが登場した当時は揶揄されることもあったが、もはや当たり前のスタイルとなった。ただし、細かなアップデートを重ねて装着感を向上させている。
AirPods 5 ケース
AirPods 5のケースを名刺入れと並べてみた。極めてコンパクトなサイズ感だ。

AirPods 5の「AIインターフェイス」という新たな役割

もう1点注目すべきは、Apple Intelligenceとの連係だ。従来のイヤフォンにおける音声アシスタントは、「タイマーをセットして」「音楽を流して」といった簡単な操作が中心だった。しかしAirPods 5では、進化したApple Intelligenceと新しいSiri AIによってできることが大きく広がっている。

まずはライブ翻訳機能。AirPods 5を耳に装着して外国語話者と話すとリアルタイムで翻訳され、音声で聞くことができる。iPhoneを取り出し、画面に表示されたテキストを読む必要もない。

また日本語には2026年内の対応予定だが、Siri AIがコンテクストを理解したAIアシスタントとして機能する。たとえば「昨日送られてきたレストランの名前は?」「山田さんとの打ち合わせは何時だっけ?」といった質問に対し、「メッセージ」や「メール」、「予定表」などを参照しながら回答してくれる。

つまり、AirPodsは音楽やコンテンツを聴くためだけのデバイスではなく、AIアシスタントとのインターフェイスなのだ。もちろん、現時点でAirPods 5を買う理由はノイズキャンセリングの精度だけでも十分に成立する。しかしAppleが描く未来を考えると、このAI連係もまた見逃せない進化と言えるだろう。

2万3800円から。AirPods 5は間違いなく買い

これまでたくさんのガジェットレビューをしてきたが、手放しでおすすめできる製品にはなかなか出会えない。デザイン、機能、性能、価格、必ずどこかに一家言を放ちたくなる。特にApple製品については、アレもコレもいいところだけど、即買いできる価格じゃないよね…というのがあるあるだ。

しかしAirPods 5は2万3800円から。この完成度で、その価格。久しぶりに値段を見て驚いたApple製品だった。オープンイヤ型イヤフォンを探しているなら、いま最有力候補は間違いなくAirPods 5である。

製品貸与●Apple

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