「モニタライト」という製品ジャンルをご存じの方は多いだろうが、実際に使っているか?と問われるとグッと数が減る気がする。実際、筆者もモニタライトは未体験領域だった。ただ今回の取材とレビューをとおして、その実用性を強く感じている。BenQがリリースしたiMac専用のモニタライト「iScreenBar」を実機レビューしていこう。

ちなみに、BenQのScreenBarシリーズは「モニタライト」というジャンルを切り開いた代表的な存在だ。2017年の初代モデル登場以降、各社から類似製品が登場したことからもその影響力がわかる。現在、ScreenBarシリーズの累計販売台数は150万台を超えるという。

なぜモニタライトが必要なのか。BenQが考える“光環境”の重要性
BenQは発表会で、「モニタライトはモニタを照らすための製品ではない」と説明した。ディスプレイそのものは発光しているため、重要なのは手元のデスクや周辺環境との明るさのバランスなのだという。
同社によれば、長時間のパソコン作業による疲労はディスプレイだけが原因ではなく、周囲の照明環境も大きく影響する。画面だけが明るく、周囲が暗い環境では目への負担が大きくなりやすい。そのため、ScreenBarシリーズではデスク面を均一に照らしつつ、画面への映り込みを防ぐ独自の非対称配光設計を採用している。


また、モニタライトを「画面の内側」ではなく「画面の外側」の体験を改善する製品と位置付けた。解像度や画質だけでなく、作業環境全体まで含めて快適なスクリーン体験を実現するという考え方だ。
iMacのための設計。iScreenBarはデザインも素材も設置方法も最適化
さて、iScreenBar最大の特徴は、「iMac専用設計」だ。本体にはアルミニウムボディを採用。質感や表面処理はiMacを強く意識している。事実、装着時の一体感はすばらしかった。
固定方式は従来モデルのようなクランプ式ではなく、マグネットを採用している。iMacの背面にペタリと張り付き、ディスプレイの上部からデスクを明るく照らす。ケーブル類はiMacの背面を這わせることができ、そのままUSB-Cポートに挿入すれば電源オンだ。


省スペースで影を生まない。モニタライトとデスクライトの違い
モニタライトとデスクライトでいったいなにが違うのか、当初そんな思いもあった。しかし使って反省。正直言ってまったくの別物だった。
まずは省スペース。デスクライトの場合避けられない、設置場所の捻出や作業スペースの圧迫といった課題が生まれない。
また、ほぼ真上からデスクを照らせるため手元を満遍なく明るくできるのがいい。デスクライトだと、多くの場合は左右どちらかから照らすことになる。そのためどうしても影が生まれてしまうが、モニタライトだとそれがない。手元が均一に照らされることで、キーボードや資料などの視認性が上がる。

目が疲れるのは職業柄当たり前。22時を回ると目がしょぼついて仕事にならない。そんな日常を送ってきたが、iScreenBarの利用によって確かに軽減された。惜しむらくは、本来はiMacユーザではないというところか。所有欲を満たすデザイン、目の疲労軽減という明確なメリット、そして後述する自動点灯の快適さ。自宅ディスプレイでも使えないか…と試してみたが、そこはさすが「iMac専用」というだけあり、装着することも叶わなかった。
iScreenBarがiMacの魅力を拡張。モニタライトの価値に気づける一台
iScreenBarは専用アプリを用意しており、Mac上から明るさや色温度を調整できるほか、利用アプリに応じた照明制御にも対応している。仕事で使うアプリの利用時は白色に、動画視聴時などには暖色にしてリラックス、といった使い分けが簡単だ。マルチに使えるオールインマシンというiMacの魅力を、シーンごとに最適な使用感を提供するiScreenBarが増幅させているようにも思える。
また、24GHz帯のミリ波レーダを利用した自動点灯・自動消灯機能も搭載。着席を検知すると自動で照明がオンになり、離席するとオフになる。従来の人感センサより高い精度で認識するという。この自動点灯システムは、非常にユーザビリティに優れた機能だと感じた。着席と同時に、仕事のスイッチが入ったような感覚にもなる。
iScreenBarは、単にiMacへ取り付けられるScreenBarではない。iMacとのデザイン的な調和を徹底的に追求しながら、BenQが長年培ってきたモニタライトのノウハウを投入した専用モデルだ。
そして個人的には、iScreenBarそのもの以上に、「モニタライトがなぜ支持されるのか」を理解できたことが収穫だった。これまでモニタライトを使ったことがない人ほど、その効果を一度体験してみる価値はある。iMacユーザであればなおさらだ。







