ゼロタッチ導入が求められる背景
これまで、企業や学校などの組織が端末を導入する際、利用者が端末を使える状態にするため、端末の開封や組織の端末管理サービス(MDM、Mobile Device Management)への登録、必要な業務アプリの導入、ネットワーク設定、アカウント設定、ユーザー情報の登録などを、IT担当者が1台1台手作業で設定する必要がありました(このような準備の作業をキッティングと呼びます)。
キッティングを手作業で行うとなると、端末の台数が増えるほどIT担当者の負担やコストが大きくなります。人間だけに、設定の間違いや作業漏れなどのミスを100%防ぐことはできません。端末を配布する拠点が離れていれば、設定を済ませた端末を配送する手間が発生するほか、IT担当者が現地に足を運ぶ必要が生じる場合もあります。
ゼロタッチ導入のメリット
この課題を解決すべく、広く利用されるようになったのがゼロタッチ導入です。端末の購入時、導入に必要な情報をクラウドに登録しておくことで、利用者が手元に届いた端末を開封して電源を入れると、クラウド経由で必要な情報が届き、MDMへの端末登録や必要なアプリの導入、各種設定が自動的に進められる仕組みです。
利用者が行う操作を、インターネットへの接続やアカウントでのサインインなどに絞れるため、端末の初期設定にかかる時間と手間を減らせます。
さまざまな拠点に端末を導入する際も、購入した端末を拠点に直接配送すればよく、IT担当者がわざわざ現地に足を運んで作業する必要はありません。
各プラットフォームがゼロタッチ導入の仕組みを用意
ゼロタッチ導入の仕組みは、AppleやMicrosoft、Googleなど、プラットフォームのメーカーが提供しています。
- Apple…「Apple Business」「Automated Device Enrollment(ADE)」
- Microsoft…「Windows Autopilot」
- Google…「Android Zero-Touch Enrollment」
ゼロタッチ導入の利用条件や端末の登録方法は、プラットフォームによって異なります。対応する販売店や通信事業者からの購入が必要となる場合があるため、端末の購入前に、利用する仕組みの要件と販売店の対応状況を確認しておきましょう。
ゼロタッチ導入前に確認したいこと
ゼロタッチ導入を利用するには、対応する端末や購入経路に加えて、MDMやEMMなどの端末管理サービスが必要になる場合があります。また、端末の初回設定時には、クラウド上のサービスへ接続するためのインターネット環境も必要です。導入前に、利用するプラットフォームの要件、対応する販売店、端末管理サービスの構成を確認しておきましょう。

