見せる人/松下勇作
株式会社ブライトテーブル代表取締役。2009年、東京大学大学院博士過程中退後、株式会社シンプレクス・テクノロジー(現株式会社シンプレクス)入社。同社にて、債権や外国為替証拠金取引引システムの設計、開発、運用に従事。2012年に株式会社ブライトテーブルを創業。【URL】http://bright-table.com/
松下勇作さんのiPhoneにインストールされているアプリ ペコッター/Slack/IFTTT/Tastime/SnapDish/Tiktok
はらぺこ君がお店探し
今回のゲストは、株式会社ブライトテーブルの代表取締役社長・松下勇作さんです。松下さんは、私のお気に入りのグルメコンシェルジュアプリ「ペコッター」を開発した会社の社長さん。社内でどんな風にオペレーションしているのか、どのような意図でサービスを展開しているのかを知りたくて、ラブコールしちゃいました。
元々金融系のエンジニアだった松下さんですが、食卓の持つ_心に栄養を与える力_に注目して現在の会社を設立。ペコッターはお店の予約を代行してくれるサービスで、まさに食卓を仲間と囲めるように作られています。アナログとデジタルを組み合わせたような仕組みが実におもしろいのです。
まずはペコッターがどんなアプリなのかを説明しましょう。予約したい店が決まったら、ペコッターでお店を検索して、何月何日何時から何人で予約したいのかや、「コース料理がいい!」「席だけ予約したい」といったようなリクエストをチャットのように入力するだけ。そうすれば、ペコッターの中の人が予約をしてくれるのです。
超絶便利なサービスですが、これで無料なのだから驚きです。アプリ内に登場するキャラクター「はらぺこ君」に“ご褒美”をあげる形で対価を支払うこともできますが、強制ではありません。なので、試しに予約を代行してもらうと、その便利さがわかります。で、「助かった!」と思ったら数百円のご褒美をあげるとよいでしょう。
「元々ペコッターは、『ヤフー知恵袋』のようなQ&Aサービスからスタートしました。現在は予約代行まで行うようになったわけですが、よくあるQ&A系よりもサービスとしておもしろい予約代行だけを残した形です」
また、ブライトテーブルでは実際にお店の情報などをデータ化しています。松下さんはこれらのデータの蓄積が価値に変わってくることを見越していますが、確かにリアルミシュランガイド的な「実際に行った人のデータベース」ができそうで、さらなる展開が期待できます。
はらぺこ君は_ペコ語_という言葉を話すので、予約してくれる様子が一般的な秘書サービスとは違ったおもしろさがあります。松下さんの想いである「楽しく働く」「食卓を明るくにぎやかに」という姿勢がよく表れています。社内にある封筒やマグカップ、ロゴシールに至るまで、あらゆるところにはらぺこ君がいて、遊び心がいっぱい。一方で金融系エンジニアだった経験を活かして個人情報などの保持は万全を期しています。
連係技で自動収集
さて、松下さんのiPhoneを見てみましょう。おっと、さっそくエンジニアっぽいアプリを発見。コミュニケーションツールとして人気の「スラック(Slack)」です。社内メンバーとは主にスラックで情報共有しながら仕事を進めるらしいのですが、松下さんの場合は「IFFFT」との連係がユニーク。IFTTTを使うとさまざまなWEBサービスを連係できるのですが、松下さんはIFFFTのレシピでスラックとツイッターを連係し、エゴサーチを自動化しています。「ペコッター」や「はらぺこ君」などを含む呟きを自動でスラックに収集しているのです。「ペコッター可愛い」といった呟きから、バグ的な報告の呟きなども自動で収集し、アプリ開発に活用しているとのこと。ITベンチャー社長らしいテクニックですね。
次に、食事に関係あるアプリとして、「テイスタイム(Tastime)」を発見。これは、インスタグラムの公式APIを取得した“インスタ映え”する飲食店を見つけるためのアプリです。東京都内を中心に約2000店舗の飲食店情報を掲載しています。
さらに、最近プライベートでは若い子に人気の動画アプリ「ティックトック(Tiktok)」にハマっているとのこと。中毒性があるため、ずっと見てしまわないように気をつけているそうです(笑)。ペコッターも中毒性があるので、ある意味同じかもしれません。ペコッターの今後の展開も楽しみですね。
こちらが予約代行サービスの「ペコッター」です。基本的に無料ですが、予約が成立すると公式キャラクター「はらぺこ君」からご褒美をおねだりされますので、アプリ内課金でケーキなどをあげることができます。
社内メンバーとは「Slack」を使ってコミュニケーションをとる松下さん。WEBサービス「IFFFT」を使ってTwitterのサーチ機能と連係させており、「ペコッター」などの単語を含む呟きを自動で収集しています。
Tastime
【開発】TripBox, Inc
【価格】無料
【URL】App Store>フード/ドリンク
「Tastime」は"インスタ映え"するレストランやカフェを探せる今どきのアプリ。とにかくフォトジェニックな飲食店を探したいときに便利です。
見る人/美崎栄一郎
『iPhoneバカ』『iPadバカ』などの著者。札幌から福岡までアップルストア全店舗、ソフトバンク本社などでも講演したiPhone大好き人間。新刊『スピードと成果が劇的に上がる戦略 最強の優先順位』(かんき出版)が発売されました。【URL】http://note272.net/