STORY Ⅰ @IBM
浜宮真輔 Shinsuke Hamamiya
ベンチャー企業を経て2005年に日本IBM入社。金融系の基幹システムにおけるプロジェクト・マネジメントに携わる。2016年に早稲田大学大学院にてMBA取得後、スタートアップ支援とオープン・イノベーションを促進するIBM BlueHubを担当。
スタートアップエコシステムという言葉をご存知だろうか?スタートアップを取り巻く投資家、エンジニア、大企業などが数多く集まり、それらが1つの生態系として結びつき共存共栄していく仕組みである。今、日本では多くの企業がこのエコシステムづくりに力を入れている。私の担当するIBM BlueHubは、このスタートアップエコシステムを「テクノロジーとオープン・イノベーション」で後押しするプログラムである。
BlueHubが運営する「オープン・イノベーション・プログラム」は、一般起業とスタートアップが複数集まり、コラボレーションすることで新事業を創造する取り組みだ。毎回、自動車、ヘルスケア、インバウンド・トラベルなどテーマを設定し、その業界の課題を集合知で解決することを目的としている。どんな課題を設定するか? 企画フェーズから始まり、参加者の誘致、事業検討、テクニカルメンタリング、Demodayまでとプログラムの運営全体に携わっている。多くの企業の方に出会い、共に苦労しながら事業を創る。その過程でつながりを深めることに、この仕事の醍醐味があると感じている。
業務上、出張や移動が多い。移動時間ではiPhoneを使い業務をこなしている。スタートアップ業界の特性なのかメール文化はほとんどなく、チャットアプリを使用する機会が多い。そのため、iPhoneを活用しスキマ時間で仕事ができることは非常に有益だ。iPhone Appsではスタートアップの斬新なサービスをいち早く知ることができる。実際にサンプルユーザとして体験する機会も多いので、この機会にオススメの「スタートアップiPhone Apps」を紹介しておきたい。
●スピーキングの英会話アプリ「SpeakBuddy」
会話する相手はAIのキャラクターだ。提供元のCEO自身が英語学習に苦労した経験を持っており、ユーザの気持ちを考え尽くした機能が仕込まれている。英語スキルに合わせてキャラクターが準備されており、たとえば「ビジネス(上司)」を選択すると、外国人上司のキャラクターと複数のシチュエーションで会話することができる。
●「カロナビ “Perfect Body Program”」
人の魅力を最大化することにフォーカスし、「カラダ・食生活・魅力」の3方向からのアプローチが約2カ月間続く。iPhone Appsのサービスでは、食事の写真を送信しておくと、短時間に管理栄養士からのアドバイスが届く。たとえば、「タンパク質がよく摂れていますね。筋肉をよく使うとビタミンC、アミノ酸が消費されます。今の時期のアスパラはアミノ酸が含まれているので、次の機会に(以下略)」と言った具合だ。
スタートアップの斬新なサービスをいち早く知れるという喜びもあるが、起業家が持つ熱い情熱に日々触れ合いながら仕事をするということが一番の「幸運」かもしれない。たくさんの情熱を糧に、今後もスタートアップエコシステム作りに精進していきたいと思う。