顔パスでMacにログインしてみたい！

パスワード入力は面倒

MacBookエアを持ち歩いて不特定多数が出入りする喫茶店やオープンオフィスで作業することが多いため、ログイン時のパスワード入力は周囲が気になってしまいます。iOSデバイスのようにタッチIDがMacにも標準搭載されてくれるとよいのですが、今のところ気配はありません。

そこで、本連載ではiPhoneのタッチIDを使ってMacにも自動ログインできる「MacID」や、ブルートゥースを利用して一定の距離以内になるとログインできるソフト、トラックパッドのジェスチャ操作でログインできるソフトなどを試してきました。いずれもある程度は問題なく利用できるのですが、最初の設定が面倒であったり動作が不安定なので、なかなか日常的に使うには決定打に欠く印象でした。

認識精度は高いけど課題も

MacBookシリーズにはフェイスタイムカメラが標準搭載されているのだから、これを利用して「顔パス」でログインできるものはないかと探していたところ、「キーレモン」というソフトを発見しました。Macアップストアで配布されるソフトでないのが惜しいところですが、ウィンドウズ版もあるほか無料版でも基本的なスリープロック解除機能が利用できるということで試してみることにしました。

最初に自分の顔をソフトに登録したら、あとはロック解除時に表示されるカメラ画面に自分の顔を映せば、パスワードを入力しなくてもログインできるわけです。

顔を認識してからの反応速度は当初思っていたよりも高速で、ちょっと手が離せないときでも顔だけでログインできるのはなかなか便利でした。認識精度がどのくらい正しいのか芸能人の顔写真で試したところ、角野卓造さんとハリセンボンの近藤春菜さんの顔の違いは正しく認識されました。

操作性という面では、スリープ解除のためのアクションを起こしてからカメラが起動するまでに若干の時間がかかるなど課題はあります。また、無料版では写真などを使った偽装ログインを防げないなどの制約もありました。

とはいえ、顔認証をかなり実用に近いレベルで利用できるMac用のソフトは珍しく、将来性が感じられます。まずは一度無料版で試してみてはいかがでしょうか。

【もっと媚薬】
肩越しにパスワード入力などを覗き見る「ショルダーハック」を監視するソフトとして、「FaceAlert」（【開発】Shore Think, LLC 【価格】無料 【カテゴリ】Mac App Store＞ユーティリティ）があります。こちらもフェイスタイムカメラを使って顔認識するソフトです。