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実機レビュー。新ヘッドフォン「Beats 360」は着せ替え&洗浄可能。高級オーディオの“制限”を解き放つ優れたコンセプト。ワークアウトや日常の新たな相棒に

著者: 関口大起

実機レビュー。新ヘッドフォン「Beats 360」は着せ替え&洗浄可能。高級オーディオの“制限”を解き放つ優れたコンセプト。ワークアウトや日常の新たな相棒に

AppleファミリーのBeatsが、新ヘッドフォン「Beats 360」をリリース。アクティブなシーンでヘッドフォンが活用される昨今のユーザ動向を背景に、イヤクッションやヘッドバンドクッションが取り外しでき、洗浄できる仕様を採用した。

本記事では、事前に貸し出しを受けたBeats 360を用いて、その実用性をレビューしていく。

なお、Beats 360は本記事の公開時刻と同時に予約受付が開始されており、店頭発売は9月24日(木)を予定している。

ヘッドフォンでワークアウト。憧れるけど汗がねえ…。Beats 360なら洗えるから問題なし!

筆者はNBA観戦が趣味なのだが、ウォーミングアップ映像を観ると、多くのプレイヤーがヘッドフォンをつけている。とりわけAirPods MaxやBeats製品のユーザは多い。しかし、その光景を見るたびに「汗がつかない…?」と思っていた。筆者の金銭感覚では、数万円するヘッドフォンを汗でビチョビチョにするなど考えられない(年間で数十億円を稼ぐNBAプレイヤーたちはそうでないのかもしれないが)。

現代NBAの顔であるレブロン・ジェームスがBeatsのブランドアンバサダーを務めているほか、NBAプレイヤーにはBeatsの愛用者が多い。

今回登場したBeats 360は、まさにアクティブなシーンで使うことを想定したヘッドフォンだ。音質、ノイズキャンセリング、装着感などBeatsブランドらしい上質な体験はそのままに、イヤクッションやヘッドバンドクッションを交換・洗浄できる構造を採っている。ブランド側の推奨は手洗いだが、洗濯機を利用しても使用感が損なわれないことはテスト済みだという。

本体カラーはスカイ、クラウド、ブラック、ピンクの4色。交換用クッションキットはPerformance Knitが6色、UltraPlushが2色で展開され、組み合わせ次第で多彩なカスタマイズを楽しめる。価格は本体が5万9800円、交換用クッションキットが8900円だ。

販売時は単色売り。別途付け替え用パーツを購入することでカスタマイズできる。最大で256通りの楽しみ方が可能だ。画像●Beats
交換用パーツは、本体カラーに加えてボルト、ネイビーをラインアップ。画像●Beats
クラウドとブラックはBeats Studio ProでもおなじみのUltraPlush素材も用意されている。なお、UltraPlushは洗浄不可。画像●Beats

スポーツシューズからインスパイア。長時間使っても快適!しかも手軽に洗って着せ替えて

Beats 360は設計にあたり、スポーツシューズを参考にしたという。スポーツシューズは長時間快適に使うことができ、汗や水に強く、自分らしく選び、カスタマイズできる。まさにBeats 360がターゲットとしたワークアウトに欠かせない要素だ。

事実、Performance Knitの素材感はスポーツギアらしい雰囲気を持つ。一方で、スポーツシューズと同じくファッションアイテムとしても魅力があると思う。なお、耐汗耐水性能はBeatsのヘッドフォンとしてはじめてIPX4等級を獲得している。

軽やかさが感じられるデザイン。

さて、Beats 360最大の特徴は交換・洗浄できるイヤクッションとヘッドバンドクッションだ。イヤクッションは内部にセンサを備え、正しく装着されるとサウンドが鳴る。センサを内蔵しながら丸洗いできるというのだから驚きだ。

簡単に取り外すことができる。

標準装備のPerformance Knitは通気性が高く、軽やかな装着感が特徴。耳にかぶせるとソフトな触感で、長時間利用にも向きそうだ。

弾性もあるソフトな触り心地。

一方でUltraPlushはレザー素材を採用しており、しっとりとした上質な装着感を味わえる。筆者は同じくUltraPlushを採用するBeats Studio Proの愛用者なのだが、その気持ちよさは類を見ない。過去、4時間以上渡って連続してWeb会議をした際も、耳が痛むことはまったくなかった。

デスクワークのときはクラウドのUltraPlushのイヤクッションを装着して使うことにした。

さらに、左右にバッテリやチップを分散配置して重量バランスを最適化するなど、内部構造の再設計によっても装着感の向上を図っているという。ヘッドフォンによっては、長時間利用しているとヘッドバンドが当たる頭頂部に痛みが発生することもある。しかしBeats 360を試用したこの数日、その症状が出ることはなかった。この設計が貢献しているのだと思われる。

新開発ドライバで音質面もハイグレード。それを持ち出せる、Beats 360のほかにない価値

音質についても順当に進化している。Beats 360は、3層ダイヤフラムとデュアルネオジム磁石を採用した新開発ドライバを搭載。開発チームは10回以上の設計変更を重ねたと説明しており、ドライバから音響設計まで全面的な刷新が図られている。

実際に聴いてみると、Beatsらしい力強い低音は健在だ。同時に中高域の解像感も高く「重低音系ヘッドフォン」という印象からは一歩抜け出したサウンドだ。パーソナライズされた空間オーディオにも対応するため、純粋に音を楽しむヘッドフォンとしてもグレートな出来だと思う。

今や当たり前となった、ノイズキャンセリング機能の精度も素晴らしい。メーカーによれば、ノイズキャンセリング性能はBeats Studio Pro比で最大1.75倍に向上したという。正直なところ、Beats Studio Proの遮音性には少々の物足りなさを感じていたのでこれは大きな進化だ。もちろん、外部音取り込み機能も備え、その切り替えもスムースである。

左右に2つずつボタンを搭載。左は電源のオン/オフ、ノイズキャンセリングの切り替え。右は音量上げる/下げる、再生/停止の操作が可能。

というわけで、すでに筆者のレギュラーヘッドフォンの先頭に躍り出たBeats 360。もっとも大きな価値はやはり、その身軽さだ。一般ユーザにとって極めて高級な数万円クラスのオーディオデバイスを、場所や用途を問わず持ち出し、使えるようにしてくれた。Beats 360は、アクティブに生きる人たちの新たなスタンダードになるポテンシャルを持っている。

着せ替えにはセンスが出るので、その点だけは要注意。
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