SaaSの増加で管理業務とアカウント放置リスクが課題に
同社が2025年に中小企業のIT資産管理・セキュリティ管理担当者109人を対象に実施したSaaS管理に関する実態調査では、84.5%の企業が6個以上のSaaSを導入していた(ソニービズネットワークス調べ)。複数のSaaSを運用する企業では、管理業務の増加・煩雑化と、ゴーストアカウントの放置による情報漏えいリスクが大きな課題として挙がったという。
Assist SaaS Managerは、SaaS・デバイス・従業員の情報をプラットフォーム上で可視化し、一元管理するサービスとして2025年6月に提供を開始した。今回のアップデートは、利用企業から寄せられたSaaS管理の課題や要望をもとに実施したものだと同社は説明している。
400以上のSaaSと連携、アカウント処理を人事イベントに連動
API連携に対応するSaaSを400以上に拡大したことで、企業内に散在するアカウントの利用状況を自動取得し、Assist SaaS Manager上で一元的に可視化できるようになった。
アカウントの発行・削除については、200以上のSaaSでプロビジョニングとデプロビジョニングに対応した。Assist SaaS Manager上で操作すると、対象のSaaS側でもアカウントが自動で発行・削除される。入社・退社・異動といった人事イベントをきっかけに、あらかじめ設定したワークフローに沿って発行・削除を自動実行することも可能だ。

監査ログの出力機能も追加した。Assist SaaS Manager上の操作やシステム内の実行ログを横断的に取得でき、ユーザー操作やシステム操作、API呼び出しのログも出力できる。同社は、監査に必要な証跡の収集工数を大幅に削減できるとしている。

シャドーITや外部共有ファイル、不要アカウントを自動検知
ガバナンスとセキュリティの面では、情報漏えいリスクにつながる要素を自動で検知する機能を追加した。
シャドーIT検知機能は、GoogleやMicrosoftのログイン情報、ブラウザ拡張機能、コストマスター情報(請求履歴)をもとに、情報システム部門が把握していない未承認SaaSの利用を検知し、実態を可視化する。

外部共有ファイルの検知では、Google DriveやOneDrive、Boxなど5つのクラウドストレージサービスを対象に、外部へ共有・公開されているファイルを自動検知する。不適切な公開設定が見つかった場合は、Assist SaaS Manager上から公開設定の変更や共有停止を直接行える。

クラウドストレージのファイル管理画面。外部共有ファイルを確認し、共有設定を変更できる不要アカウントについては、退職者アカウントの削除漏れや、最終利用日から45日以上経過したアカウントを自動検知し、管理者に通知する。ユーザーにアカウントの継続利用を確認するアンケートを送信することもでき、回答結果はダッシュボードで確認できる。

MDM連携で端末とSaaSの利用状況を従業員単位で可視化
今回新たに、MDMサービスとの連携機能を追加した。複数のMDMサービスと情報を同期し、「誰が」「どの端末を持ち」「どのSaaSにアクセスしているか」を従業員情報に紐づけてAssist SaaS Manager上に表示する。これにより、PCなどのデバイス情報とSaaSの利用状況を横断的に管理できるようになる。Macを含む端末をMDMで管理している企業にとっても、利用中のMDMが連携対象であれば、端末の割り当てとSaaSのアカウント状況を同じ画面で突き合わせられる。ただし、連携に対応するMDMサービスの具体名は今回の発表では明らかにされておらず、導入にあたっては自社で利用するMDMが対応しているか確認する必要がある。
Assist SaaS Managerは、中小企業の情報システム部門の業務最適化を支援する「NURO Biz Assist」カテゴリのサービスの一つだ。同カテゴリでは、PCのライフサイクル管理サービス「Assist PC LCM」や「Assist AI Chat Bot」も提供している。

