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ミッションコントロールはなぜ使いにくいのか?

著者: 栗原亮

ミッションコントロールはなぜ使いにくいのか?

ミッションコントロールって使ってますか? 使いにくいと思っているのであれば、設定を見直してみましょう。また、かつての便利な仮想デスクトップ機能を安全に使う方法についても紹介します。

ミッションコントロールはなぜ使いにくいのか?

スペースが自動で並び変わる

直感的な操作性が魅力のmacOSですが、どうしても使いこなせないとよくいわれるのが「ミッションコントロール」です。ウインドウや操作スペース、フルスクリーン表示したソフトをまとめて俯瞰できる便利な機能です。最近ではスプリットビューという分割表示機能も追加されました。その高機能さゆえに規則性が理解できず、使い方が難しいと思ってしまうようです。そもそも存在に気がついていないユーザも意外と多いでしょう。

筆者もMac歴は長いほうですが、確かにミッションコントロールはそれほど活用しているとはいえません。5~6個までのソフトやウインドウを切り替えるだけなら[コマンド]キー+[タブ]キーで表示されるアプリケーションスイッチャで事足りるからです。

とはいえ、込み入ったマルチタスクな状況ではミッションコントロールは有効です。ところが、デスクトップや操作スペースの並び順は、直前に使った操作スペースやソフトが左側に来るように順番が自動的に切り替わってしまうため「メール」の右側に「カレンダー」といった覚え方ができません。おそらく、ミッションコントロールの使いにくさは、こうしたmacOSの「おせっかい」が理由かもしれません。

使いやすくカスタマイズ

対策は簡単で、システム環境設定のミッションコントロールの項目から、自動で並び変わるチェックボックスをオフにするだけです。しかし、そのメニューの項目名はどれもわかりにくく、何を意味するのか直感的に把握しにくいのは問題といえるでしょう。

ここで、ミッションコントロール画面が自動で並び変わらないようにしたり、ダッシュボード機能を切るなどシンプルな設定にカスタマイズすれば、初期設定よりは理解しやすくなります。

また、複数のデスクトップを利用する場合は、切り替えのためのショートカットも設定しておくといいでしょう。しかし、根本的な使い勝手については大きく変わらないので、より快適に使いたいのであれば、サードパーティのユーティリティを利用するという方法もあります。

(1)ミッションコントロールは3本指または4本指上方向スワイプまたはファンクションキーで呼び出せますが、使いにくいという声も少なくありません。

(2)使いにくさの理由の1つは、カーソルを画面上部に移動した際に表示される操作スペースの並び順が自動的に切り替わってしまうことです。

(3)システム環境設定の[Mission Control]パネルで[最新の使用状況に基づいて~]のチェックボックスを外せば、操作スペースの並びは固定化されますが、この設定名もわかりにくさに拍車をかけています。

(4)また、複数のデスクトップを作成しておけば、特定のソフトをそのデスクトップで開くように割り当てられます。ドックのアイコンを[コントロール]キー+クリック、または副ボタンクリックで[オプション]から設定すると簡単です。

(5)別のデスクトップに開いているウインドウを別のデスクトップに移動するには、ミッションコントロール画面でウインドウのサムネイルをドラッグするだけです。

(6)システム環境設定の[キーボード]パネルの[ショートカット]タブでサイドバーから[Mission Control]を選ぶとデスクトップの切り替えにショートカットが割り当てられます。

 

「スペーシズ」の使い勝手を復活させる

サードパーティソフトを使う

実は、ミッションコントロールは最初から使いにくかったわけではありません。macOSのバージョンアップを重ねるごとに機能が追加されたり集約されたり削除されたりして現在に至っています。たとえば、これまではデスクトップにミニアクセサリを表示する「ダッシュボード」、ウインドウを整理するための「エクスポゼ」(現在はアプリケーション・エクスポゼの機能だけが残っています)や、仮想デスクトップを増やす「スペーシズ」という機能がありましたが、これらは単体ではわかりやすく使い勝手のよいものでした。

特に、スペーシズは現在の基準から見てもシンプルでわかりやすいと思います。ミッションコントロールとの操作性の違いは、操作スペースやデスクトップを横一列ではなく、縦横のグリッドでレイアウトできる点です。

この使い勝手を復活させるソフトとしては「トータルスペーシズ2」がありますが、1つ大きな問題がありました。OS Xエルキャピタンから強化されたセキュリティ機能「SIP(System Integrity Protecton)」を無効化しないと利用できないという問題があったのです。ルート権限をもってしてもシステムの重要なファイルを変更できないようにする重要な機能ですので、無効にしたままMacを使うのは、推奨できませんでした。

しかし、このSIPを一時的に無効化してからインストールして再び有効化するというテクニックが開発されたことで、現在はトータルスペーシズ2をおすすめできるようになりました。

グリッド配置が覚えやすい

インストールの手順は多少煩雑ですが、いったんインストールしてしまえばあとは簡単です。設定画面で仮想デスクトップのレイアウトを設定し、使いやすいショートカットを設定してデスクトップを切り替えるだけです。

ノート型のMacBookでは外出中にデュアルディスプレイ環境を構築するのは困難ですが、このトータルスペーシズ2を使えば、ヴァーチャルなのマルチディスプレイ環境を簡単に構築できます。是非ためしてみてはいかがでしょうか?

(1)「TotalSpaces2」をダウンロードします。有料ソフトですが14日間の試用期間があります。

TotalSpaces2

【開発】BinaryAge Software

【価格】12ドル

【URL】https://totalspaces.binaryage.com

(2)ダウンロードしたソフト本体を[アプリケーション]フォルダに移動します。初回起動時にはSIPを無効にしてインストールする手順が表示されます。

(3)[コマンド]キー+[R]キーを押しながらMacを再起動し、[ユーティリティ]メニューから[ターミナル]を選択します。

(4)コマンドラインで「csrutil disable」と入力して[リターン]キーを押します。続けて「reboot」と入力して再起動し、通常どおりログインします。

(5)プラグインのインストールを完了させることを促すメッセージが表示されるので続行し、そのまま[コマンド]キー+[R]キーを押しながら再起動します。

(6)先ほどと同じようにターミナルを起動し、今度は「csrutil enable」と入力して、続けて「reboot」と入力してMacを再起動させ、通常どおりログインします。

(7)メニューバーにTotalSpaces2のアイコンが表示されるので、[環境設定]を選択します。

(8)[レイアウト]タブでは操作スペースのグリッド表示設定が表示されて、縦横にいくつデスクトップを表示するかなどを設定できます。

(9)[キー操作]の初期設定では、[オプション]キー+[シフト]キー+矢印キーでデスクトップスペースを移動できるようになります。