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DevRelという新たなマーケティング

著者: 萩野泰士

DevRelという新たなマーケティング

STORY Ⅰ @IBM

【URL】https://www.ibm.com/jp-ja/

萩野泰士 Taiji Hagino

元美容師にて元音楽家。ソフトウェアエンシ?ニアへ転身後、有限会社アキュレートシステムを起業。その後商社系SIerを経て、現在は日本IBMにてDeveloper Advocateとして技術者へリーチした新しいマーケティンク?を展開。エールヒ?ールか?大好きな二児の父。

私 は現在、日本IBMでDeveloper Advocateという役割を担っています。

主なミッションは、IBMの技術・サービス・プラットフォームを多くの開発者の方々へ使っていただくために啓蒙活動をすることです。我々のチームBlueHubでは、インキュベーションやオープンイノベーションと称して、技術領域でスタートアップ支援を行っています。このようなプログラムの中で各企業の開発者へリーチし、Bluemix(IBMのクラウドサービス)の良さを感じ使っていただけるよう技術サポートを行うのも1つの仕事です。

また、開発者向けのイベントにスピーカーとして登壇することも多く、ご要望があればお客様先へ伺い、Bluemixを利用したシステム構築の研修などの講師を担うこともあります。このように、我々Developer Advocateはセールスとは異なり、開発者寄りのアプローチを取ります。

私はもともと人と接することが好きで、IT業界に転身する前は美容師と音楽家をしていました。Apple製品には縁があり、音楽ではDTM環境としてPower Macintosh G3を使っていましたし、働いていた美容室の業務端末もMacBookでした。そんな私はソフトウェアエンジニアに転身後、WEBデザインに寄った仕事を多くするようになっていきました。ここ数年間はモバイルアプリケーション開発(主にiOS)や、Unityを使ったアニメーション作成などにも関わってきました。

こうして培ったクリエイティブかつテクニカルなスキルと、接客業出身のコミュニケーションスキルの双方向からの経験を駆使した仕事がやりたい、そう思うようになった私は、今年Developer Adovocateとして日本IBMに入社しました。

この仕事をするうえで特に私が大事にしているのは「Developer Relations」です。この言葉は日本では未だあまり知られていませんが、海外では毎年サンフランシスコ、ロンドンなどでDeveloper Relations Conferenceが開催されており、私も2016年にはロンドンでスピーカーとして登壇しました。今年の7月には東京で、運営メンバーとして参加しました。

IBMにとってDevRelの目的は、IBMと外部の開発者との関係を強化し広げていくことです。私自身もごく最近まで、システム開発プロジェクトの第一線で開発者として仕事をしていたので、開発者の気持ちがわかります。クラウドサービスの提供ベンダーとしてだけの視点ではなく、日々開発を行う方々と同じ視点に立ち、Bluemixが一人でも多くの開発者のお役に立つように、常にさまざまな開発者と接してご意見を吸い上げ、それをIBMのサービスにフィードバックして成長させていく。この仕事は自分のスキルを最大限活かすことができる最高の仕事だと思っています。今後も世の中の開発者、自分自身、そしてIBMを成長させることを目標に、もっともっと頑張っていきたいと思います。