画像:NVIDIA
GTC Taipei 2026でNVIDIAが最初に紹介したターゲット市場は、14〜16インチクラスのラップトップPCだ。最薄部の厚みが約14mm、重さが約1.36kg(3ポンド)で、耐久性と洗練されたモダンなデザインを融合させた精密加工のアルミニウムシャーシを採用するという。つまりMacBook ProのようなラップトップPCだ。
すでに、Acer、ASUS、DELL、GIGABYTE、Lenovo、Microsoft、MSIといった主立ったPCメーカーが製品のリリースを表明しており、早ければ2026年度末には各社から製品がリリースされていく。
NVIDIAがRTX Sparkの搭載先として最初に発表したのは、14〜16インチクラスのラップトップPCで、そのサイズ感や質感はMacBook Proに近い。GTC Taipei 2026やComputex Taipei 2026の会場ではサンプル機を展示しているメーカーもあったことから、各社の本気度がうかがい知れる。 画像:NVIDIA
さらにMicrosoftは「Surface Laptop Ultra」を発表、ホームページ上 でも告知を始めた。RTX Spark向けにWindows 11をカスタマイズしたMicrosoftの本気度が伝わってくる製品だ。
Microsoftが発表したRTX Spark搭載の15インチノートPC「Surface Laptop Ultra」。128GBのユニファイドメモリと交換可能なSSDを搭載し、厚さは18mm未満、重さは2kg以下になるとしている。GTC Taipei 2026の会場でも実動するデモ機が展示されていた。 画像:Microsoft
「Surface Laptop Ultra」のサイドビュー。アルミニウム製の薄型ユニボディ、シャープな形状、豊富な拡張ポート、スリムなディスプレイパネル、そしてボディカラーにいたるまで、MacBook Proと共通するデザイン要素が多い。 画像:Microsoft
Apple(アップル)
¥627,800 (2026/09/25 14:37時点 | Amazon調べ)
ポチップ
Mac miniやMac StudioサイズのミニボックスPCも登場
「GTC Taipei 2026」のキーノートで紹介されたのは、ラップトップPCだけではない。手のひらに乗るコンパクトなミニPCもCEO自身が手にして見せた。
そしてこのスタイルは、別記事「NVIDIAがパソコン向けプロセッサを開発中? AI市場の覇者が放つ新プロセッサ「N1X」は、Appleの脅威となるか 」で紹介した「DGX Spark」と共通するもので、その違いはWindowsで動くかどうか、である。
この市場は、AppleではMac miniとMac Studioがカバーするカテゴリーで、少なくともAIワークロードで使う上での強力なライバルとなることは間違いない。
NVIDIA CEOのJensen Huang氏が手にするのは、MSI(Micro-Star International)のRTX Spark搭載ミニボックスPC「EdgeMesa N AI+」で、そのサイズはNVIDIAのスーパーコンピュータ「DGX Spark」に近い。 画像:NVIDIA
MSIの「EdgeMesa N AI+」は手のひらサイズのRTX Spark搭載Windows PCで、医療、リテール、金融、ロボティクス、スマートシティなど、さまざまなAIワークロードへの応用に適しているとする。そのサイズはMac miniより大きいが、Mac Sutioより小さい。 画像:MSI
「Surface RTX Spark Dev Box」は、RTX Spark向けのWindows環境としてMicrosoftが用意した開発キットだ。2026年末に予定されている各社のRTX Spark搭載PCのリリースに向けて、ソフトウェアデベロッパ向けのための開発環境としてMicrosoftが用意したもの。 画像:Microsoft
Apple(アップル)
¥208,780 (2026/09/25 14:37時点 | Amazon調べ)
ポチップ
最上位にはモンスター級のWindows PCも
さらにキーノートでは、フルタワー型のPCも紹介された。実はこれは「NVIDIA DGX Station for Window」と呼ばれるWindowsワークステーションだ。
その心臓部にはRTX Sparkではなく、はるかに強力な「GB300 Grace Blackwell Ultra」プロセッサと最大748GBのコヒーレンシメモリを搭載。RTX Sparkの20倍(20PFLOPS)のAI演算性能のモンスターPCだ。そしてその名が示すとおりWindowsで動作する。
最後に紹介されたのは、RTX Sparkのさらにはるか上の性能を持つデスクトップPCスタイルのWindowsワークステーション「DGX Station for Window」だった。Macはもちろんのこと、今までのWindows PCでは存在しないモンスター級のAIスーパーコンピュータだ。 画像:NVIDIA
Apple(アップル)
¥116,702 (2026/09/25 14:37時点 | Amazon調べ)
ポチップ
今回の発表は始まりに過ぎない。2030年まで示されたロードマップ
しかもRTX SparkやDGX Station for Windowの発表は、まだその始まりに過ぎない。今回のキーノートでは「A New Line. A New Biginning.」として、2030年までのロードマップが示された。
NVIDIAのAIプラットフォームはおよそ2年ごとにそのアーキティクチャを進化させてきたが、そのロードマップ上にRTX SparkとDGX Station for Windowがしっかりと記載されている。
NVIDIAのAIプラットフォームは、約2年ごとにそのアーキティクチャを大きくアップデートする。今回発表されたRTX SparkやDGX Station for Windowは「Blackwell」世代だが、2027年には「Rubin」世代へ、そして2029年には「Feynman」世代へのアップデートが示されている。 画像:NVIDIA
Apple(アップル)
¥249,800 (2026/09/25 14:37時点 | Amazon調べ)
ポチップ
RTX Sparkが狙うのはAIワークロードだけではない
このように最強の布陣でWindows PCラインナップを展開するNVIDIAだが、狙う市場はAIワークロードだけではない。
世界中で数千万人が利用するクリエーティブツール群を提供するAdobeが、PhotoshopとPremiereをRTX Spark用に最適化し、クリエーティブエージェントの処理速度を2倍に高速化した、と発表された。
この市場はMacがもっとも得意とするカテゴリーだが、ここにもNVIDIAとRTX Sparkが参入してくることになる。これに対してAppleはどのような戦略でこれを迎え撃つのか、その行方が気になるところだ。
キーノートではクリエーディブツールを提供するAdobeが主要アプリのPhotoshopとPremiereにおいて、そのAIワークロードをRTX Sparkに最適化することで2倍に高速化したと紹介された。 画像:NVIDIA
Apple(アップル)
¥229,800 (2026/06/15 18:21時点 | Amazon調べ)
ポチップ
今井隆
IT機器の設計歴30年を越えるハードウェアエンジニア。1983年にリリースされたLisaの虜になり、ハードウェア解析にのめり込む。
この著者の記事一覧
1 2