
「Apollo AI」の導入を進める大阪けいさつ病院とAlbatrus全職員へのiPhone配布と統合データベースが土台
大阪けいさつ病院は、大阪警察病院と第二大阪警察病院の統合により2025年1月に開院した。開院を機に「スマートホスピタル構想」を掲げ、全職員へのiPhone配布と統合データベースの構築を2本柱としてDXを進めてきた。
これまでに、電子カルテ運用端末としてのiPhone活用のほか、スタットコール専用システム、医療機器の所在管理、自律搬送ロボット、スマートベッドシステムなど、複数の企業と連携して取り組みの幅を広げてきた。
電子カルテのデータを活用する生成AIプラットフォーム
Apollo AIは、電子カルテのデータを活用する生成AIプラットフォームである。Albatrusは、単体の生成AIツールではなく、病院の基幹システムとしてAIを構築する製品と説明している。
サマリなどの文章生成や音声の文字起こしといった日々の記録業務を支援するほか、さまざまなAIモジュールを提供する基盤として設計されている。新たなモジュールやAIエージェントを追加しやすい拡張性を備え、病院ごとの課題に合わせて機能を拡張できるという。
クラウド、統合データベース、iPhoneの3基盤と連携
今回の導入では、同院が段階的に整備してきた3つの基盤とApollo AIを組み合わせる。
- クラウド基盤:院内環境とAWSを閉域網で接続した基盤を活用し、Apollo AIの環境を構築する
- 統合データベース:電子カルテを含む院内各システムのデータを集約した統合データベースと連携する
- iPhone:全職員に配布したiPhoneからApollo AIを利用できる環境を整備する
iPhoneと電子カルテ端末の双方からアクセスできる構成とすることで、利用する場面や場所に制約されにくいAI活用環境を構築する。同院はこれにより、AIを日常の診療・業務プロセスに組み込み、組織全体への継続的な定着を目指すとしている。
AI活用を全職員へ広げる取り組み
同院 法人事務局 医療情報部の山本剛氏は、これまでもiPhoneの導入などを通じて「スマートホスピタル構想」に向けたDXを推進してきたと説明。今回のApollo AI導入については、構想をさらに進化させるものと位置づけ、AI活用の恩恵を職員全員に行き届かせ、さらなる医療の質の向上に向けた中心的な取り組みになるとしている。
開発パートナーとしてiPhone向け機能の開発にも参加
Apollo AIは、これまで全国5病院の開発パートナーと共同で作り上げられてきた。今回、大阪けいさつ病院も新たに開発パートナーに加わる。
今後は、iPhoneと生成AIの組み合わせや、院内データとAIの連携を中心に機能開発を進める。既存のiPhone、クラウド、統合データベースを生成AIと組み合わせ、全職員に配布した端末からAIを利用できる環境へ拡張していく取り組みとなる。

