コード生成の先にある「動作確認」までDevinが実行
同社は、多くのAIコーディングツールはコードを生成できても、アプリをビルドし、意図どおりに動作するかを検証するまでには多くの手順が必要だったと説明する。
たとえばゲームアプリでは、途中で終了した後に再起動し、同じ位置から正しく再開できるかを確かめるには、実際にアプリを操作して状況を進め、終了・再起動を経て状態が引き継がれているかを確認する必要がある。
今回のmacOS対応により、Devinはクラウド上の専用Mac環境とiOSシミュレータを使い、ビルドが通るかだけでなく、実際に操作して意図どおり動作するかまで自律的に検証できるようになったという。
画面録画で検証の様子を、TestFlightでアプリを共有
Devinによる検証の様子は画面録画として記録され、Slackなど開発チームが日常的に利用するツールへ送信できる。開発者は、アプリの実際の挙動を映像で確認できる。
ビルドしたアプリはTestFlightのリンクとして共有でき、実機ですぐに試すことも可能だ。また、Macのデスクトップ画面に加えてiOSシミュレータ専用の表示画面を追加。ユーザーはDevinの作業をリアルタイムで確認し、必要に応じて自ら操作を引き継げる。AIに作業を任せながら、その過程を人が確認・介入できる仕組みとなっている。
Xcodeを用意したMac環境をクラウドで提供
Mac環境は「Devin Cloud」上で提供される。既存のLinuxやWindowsのワークスペースと同様に、ネットワークアクセスは組織ごとに設定されたルールに従って制御される。また、作業中のファイルや依存関係、コードの変更内容などは環境ごとに保存されるため、時間を置いて作業を再開する場合でも、環境を一から構築し直す必要はないという。
Xcodeをはじめとする開発ツールもあらかじめ整備された状態で提供されるため、Devinはセットアップを待たずに開発へ取りかかれる。DevinのmacOS対応は、9月16日(米国時間)からDevin Cloudの利用者向けに提供が始まっている。
企業のApple製アプリ開発にとっての意味
今回の対応により、Appleプラットフォーム向けアプリ開発でも、コード生成にとどまらず、ビルド、動作検証、TestFlightを使ったテスト配布までDevinが担えるようになった。Xcodeなどを備えたMac環境をクラウド上で利用できるほか、ネットワークアクセスは組織ごとのルールに従って制御され、作業環境も保持される。企業がiOS・macOSアプリの開発工程にAIエージェントを導入する際、開発から検証までをクラウド上のMac環境で実行できる構成となっている。

