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「読む」~『一歩踏み出せば昨日と違う自分になれる!』書評

著者: 徳本昌大

「読む」~『一歩踏み出せば昨日と違う自分になれる!』書評

第13回 不安や恐れから解放されるには、小さな一歩が超重要!

行動そのものがやる気を引き出す

何千年も昔、鋭い牙を持つトラや獰猛な動物たちがそこらへんをうろついていた頃であれば、人間が保守的で、絶対的な必要性に迫られない限り行動を起こさないのも当然だったかもしれません。しかしこの現代において、何か未知のことにチャレンジしたからといってあなたの命が脅かされることはまずありません。豊かで変化に富んだ人生を送りたいなら、あなたは危険信号を無視してでもアクションを起こせるようになる必要があるのです。

(ライアン・バビノー、ジョン・クランボルツ)

人というのは、考えることは得意ですが、そこからなかなか行動に移すことができません。以前の私も「これからが本番」癖から抜け出せず、行動をいつも先延ばしにしていました。当時の私は、お酒に溺れるばかりで30代、40代前半の貴重な時間を無駄にしてしまったのです。

そのあと断酒する中で、私は多くの書籍や記事を読み、その書き手たちから多大な影響を受けました。そうして行動の重要性を学ぶにつれ、今では面白いことを実践するだけでなく、それらを引き寄せられるようになったと思います。

今回紹介する本の共著者、ジョン・クランボルツも、私が影響を受けた人物の1人です。彼が主張する「マイクロアクション(小さな行動)を起こすことで、人生は大きく変わる」というメッセージは、あるとき私の中にストンと落ちてきました。しかし多くの人は、以前の私のように、未知なるものに恐怖感を抱き、そうした行動を先延ばしにしてしまいます。

そんなときは、ぜひ本書を開いてみてください。前述の引用箇所にもあるように、私たちの恐怖感は祖先が獰猛な動物と闘っていた時代に脳に植えつけられたモノで、現代においては、その恐怖感は意味をなさないのです。行動を起こせばよいことが起こると信じて、小さなことから始めてみましょう!

今度、何かするのにやる気が起きず、逃げ出しそうになったときは、「とにかくやってみる」ことで気分を変えましょう。合言葉は、「やってみれば、やる気になる」です。運動するのが面倒だとやる気がなくなったら、「ジムへ出かければ、エネルギーがもらえる」 と考えてみましょう。私はブログのアイデアに行き詰まったときには、「とにかく座って何か書き始めれば、ひらめきが得られる」と信じてMacを開きます。5分集中すれば、不思議とやる気が湧き出て、1時間もしないうちに記事が完成しているのです。

一歩踏み出せば昨日と違う自分になれる!

ライアン・バビノー 、ジョン・クランボルツ著

日本文芸社/1512円

2014年刊

徳本昌大

iPhoneやソーシャルメディアのビジネス活用を絶えず考える読書ブロガー。複数の広告会社勤務後、コミュニケーションコンサルタントとして独立。現在は、株式会社Ewil Japan、株式会社ビズライト・テクノロジーの取締役としても活動中。

【URL】http://tokumoto.jp/