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12.9インチの大型ディスプレイで創造性と作業効率を次の次元に

iPad ProはComputingの新スタンダード

著者: 小平淳一

iPad ProはComputingの新スタンダード

またもや、新しいiPad

発表会の壇上で「iPad登場以来もっとも大きなiPadニュース」というセリフとともに紹介されたのが、12・9インチのレティナディスプレイを持つiPadプロだ。2732×2048ピクセルにも及ぶ大きなディスプレイは、iPadエア2の画面がほぼ2つ収まるほど。iOS 9の新機能であるスプリットビューを使って2つのアプリを並べても快適に作業できる大きさだ。

さらに、これだけ大きな画面を持ちながら、厚みはiPhone 6と同じ6.9ミリ、重さは初代iPadとほぼ同じ713グラム(Wi-Fiモデル)を実現。シンプルなデザインはiPadエア2を踏襲しており、大きくなっても無骨さは感じさせずエレガントにまとまっている。

iPadプロが従来のiPadと異なる点は、単にサイズだけに限らない。まず、CPUにはアップルの第3世代チップA9Xを搭載。アップルによると、iPadエア2の1.8倍、初代iPadと比べると実に22倍のパフォーマンスを発揮する。GPUのパフォーマンスもiPadエア2の最大2倍になるという。発表会では、過去1年以内に発売されたPCの80%よりも高速だとアピールしていた。

また、内蔵スピーカにも進化がある。本体の天地左右に組み込まれたスピーカは、ユニボディにそれぞれ専用のスペース(エンクロージャ)を設けて直接取り付けられている。これまで以上の高出力が実現するとともに、周波数レンジも広くなった。

さらに、こうした本体そのものの特徴もさることながら、新たにアップル純正の専用キーボードや専用スタイラスペン「アップル・ペンシル」を用意したことも大きなトピックだ。キーボードに関しては、ブルートゥースなどの無線を介さずにつなげられるよう、本体側面に非常にコンパクトな接点が設けられた。一方、アップル・ペンシルは、筆圧や傾きを検知するのはもちろん、指で触れたときに比べ約2倍の細かさで動きをスキャンする。

iPadプロはけっして画面が大きいだけのiPadではない。創造性・作業効率の両面をかつてないレベルで引き上げ、タブレットデバイスの活躍の場を拡張する新しい存在なのだ。

●シンプルなカーブを描くアルミユニボディ

iPadプロは、従来のiPadと同様にアルミのユニボディで成形されている。端部のシンプルなカーブやダイヤモンドカットされたエッジ、精巧にはめ込まれたサイドのボタンも従来どおりだ。

●同梱物と化粧箱

iPadプロの本体に加え、ライトニング-USBケーブル、USB電源アダプタが付属する。アップルのWEBサイトでは、iPhoneなどに付属しているマニュアルが記載されていない。