画像管理ソフト
写真
【発売】アップル
【OS】OS X 10.10 以降
【価格】OS Xに標準付属
デバイス間での共有がよりスムースに
OS Xでの写真の管理といえば、これまではiPhotoでした。iPhotoが世に登場した2002年は、デジタルカメラが普及して誰もが気軽に写真を撮り始めた時代です。ユーザは、「デジカメで撮った写真をどうするか問題」に直面していました。この問題を一手に引き受けたのがiPhotoだったのです。写真の整理整頓ができて、簡単な補正もしてくれる、デジカメ時代の写真管理ソフトの王道といってもいいでしょう。
それから月日は流れ、携帯電話はスマホに取って代わり、そのスマホはコンデジ並みの写真が撮れるまでに進化しました。このタイミングでMac OSの写真管理ソフトがiOSと足並みを揃えることになったのは、自然な成り行きといえるのではないでしょうか。今までアパーチャを愛用してきた私も、もちろん思うところはありますが、ここはひとつ時代の流れに従って「写真」を使ってみたいと思います。
多くの機能はiPhotoの流れを汲んでいますが、これまで以上に存在感を持った「共有」や、iOSデバイスの「写真」とライブラリを同期する「アイクラウドフォトライブラリ」といったクラウド型のサービスが強化されています。すべての写真を収めたライブラリの完全同期を行うには大容量のストレージが要るなど、懸案事項はあるものの、普段iPhoneで写真を撮っているユーザにとっては、MacとiPhoneのライブラリをよりシームレスに行き来できるソフトになっています。
写真を使いこなそう!
【実践1】まずは写真を取り込んで閲覧しよう
写真の取り込みは、「写真」活用の第一歩。デジカメやスマートフォン、カードリーダなどをMacに接続して、取り込みを行います。写真が取り込めたら、さっそく閲覧です。「写真」では、新しい表示や分類方法を採用しています。ここでは、いくつかの表示方法を紹介します。
【実践2】編集機能を使って美しい写真に仕上げよう
撮った写真がいつも完璧とは限りません。すこし眠い画像を自動補正でパキっとキレのある写真にしたり、フィルタで簡単にイメチェンしたり、細かく調整して思い描いたとおりの作品を作り出す。そんな「写真」の編集機能をチェックします。
【実践3】アイクラウドで写真を共有しよう
アイクラウド(iCloud)を介した写真の共有には、大きく分けて2種類があります。1つはMacとiPhoneなどデバイス間での共有。もう1つはアイクラウドアカウントを持つユーザ間での共有です。デバイス間での共有では、アイクラウドフォトライブラリとフォトストリームの違いも解説します。
写真のインターフェイスを見てみよう
「写真」は、iPhotoの後継となる写真閲覧・管理ソフトです。従来のデザインを一新し、ページ遷移の動線はiTunes 12に近い構造になっています。初めは戸惑うかもしれませんが、マルチタッチジェスチャを取り入れることが、スムースに操作するヒントになりそうです。
iPhotoやApertureからライブラリを移行する
「写真」の初回起動時に、これまで使っていたiPhotoやアパーチャ(Aperture)のライブラリを「写真」に移行することができます。[ピクチャ]フォルダにiPhotoライブラリが1つだけある場合は、「写真」起動時に自動的に読み込まれます。複数のライブラリが存在する場合は移行するライブラリを選択します。また、既存のライブラリを「写真」に移行せずに、新しいライブラリを作成することも可能です。なお、一度「写真」に移行したライブラリも再びiPhotoやアパーチャで開くことはできますが、「写真」で編集した内容は反映されません。逆にiPhotoで変更した内容も、「写真」側には引き継がれません。
複数のライブラリが存在する場合は、初回起動時に「ライブラリを選択」画面が表示されます。リストにライブラリが見つからない場合は、[その他のライブラリ]をクリックして、目的のライブラリを選択します。
【RAWデータ】
デジタル一眼レフカメラなどで撮影したRAWデータも、多くの場合「写真」に取り込むことができます(一部に未対応のフォーマットあり)。頻繁にアップデートがあるので、Macアップストアのアップデートを定期的にチェックしましょう。
【ゼスチャ】
トラックパッドユーザなら、マルチタッチジェスチャが便利。[写真]タブでモーメントやコレクションなどの階層を移動する場合は、ピンチイン/アウトが使えます。また前後の写真への切り替えは2本指で左右にスワイプします。