これは、私が体験したお話です。
その日、私が編集部の机で黙々と画像のパス切りをしていました。
何個もパス切りしていると、さすがに眼も頭も疲れてきます。
途中から、自分の思ったところじゃない場所にパスを描いていることに気づきました。
というより、マウスがいうことをきかないんです。
最初はマウスの故障かと思いました。
でも、驚いた事に私がマウスから手を離しているにも関わらず
勝手にカーソルが動いているのです。
この怪現象を前に焦った私はいろんな可能性を考えました。
これはネットを介してどこかから遠隔操作されてるんじゃないか?
実は今までセキュリティなど皆無で個人情報がだだ漏れだったのか?
私は何者かに狙われているのか?
「どこでもMy Mac」の設定をオンにしたままだった?
それにしてもなんでこんなに忙しく動いているのだこのカーソルは…!
挙げ句の果てには私の操作に対してあからさまに反抗的な態度を
とり始めるカーソル。
なにが気に入らないんだ!コイツ!!
もはや遠隔操作うんぬんからマウス自体への怨恨に
変わりつつあったそのとき、何の気なしに後ろを振り返ると
編集部員H君が最新のiMac 27インチの前で
Magic Mouseを触っていました。
そのMagic Mouseの動きをよーく観てみると、
私の目の前のiMacで浮遊しているカーソルと
見事にシンクロしているのでした。
オ・マ・エ・カ!
実はこの事件が起こる前、私の旧iMacを実験で使いたいとH君に
頼まれ快く貸した際、Magic MouseをこちらのiMacに
登録していたのでした。
Magic Mouseのブルートゥース認証は1台だけ。
それを忘れてH君は私の後ろの席に27インチ iMacを置き、
Magic Mouseをぐりぐりと動かしていたのでした。
認証されていない27インチ iMacの画面を観ながら。
当然動くわけがないカーソルを見つめながら。
激しく揺らすMagic Mouse。
「あれ?あれ?」じゃない!!
ワイヤレス機器は恐いですね。