先月、休暇をとって東南アジアを旅行しました。
経済成長著しいベトナムですが、まだまだ田舎に行くと車も少なく、のどかな雰囲気です。
さすがに、Macはどこにも置いてなく、何度か見かけたのは、空港で外国人が使っている程度でした。
にも関わらず、なんと、首都ハノイ市内の携帯電話の販売店に行くと、まだアジアでは販売されていないはずのiPhoneが、多くの店で販売されているのです。
よく途上国に行くと、高級品を販売目的ではなくディスプレイとして置いていることがあります。
ですが、ここのiPhoneはちゃんと販売されていて、ベトナム国内で販売されているSIMカードを入れれば通話することもできるそうです。
低所得者の数カ月分の収入ぐらいする高価なiPhone(もちろん正規販売はされてません)を、ベトナムの富裕者層の若者らしき人が買っていくところも見かけました。
そういえば、同じく正規販売していないはずの中国でも、数十万台のiPhoneが出回っているという話を聞いたことがあります。
話は変わって、ベトナムの後にタイのバンコクに立ち寄りました。
そのバンコクに、「バンティック・プラザ」というPCや電化製品などの小売店が軒を連ねるショッピングモールがあります。
10年ほど前、初めてここを訪れた時、まともに当時の現行Mac(ちょうど初代iMacが出た頃でした)を置いているショップは1つもありませんでした。
バンティック・プラザにある100店近くのショップのうちの5店舗ほどで、2世代代ほど型落ちのMacがホコリをかぶって並べられている程度でした。
それが、今では日本でいうアップルショップのような、ストアインストア形式でMacやiPodを販売している店舗があります。
もちろん、販売されている製品は、最新のiPodやMacで、MacBookエアもたくさん在庫がありました。
こうしたショップは、バンコク市内で何店舗か見つけることができました。
帰国後に調べてみると、アップルはこうした販売展開を、アジア全域、特に中国で積極的に行っているようです。
今、アップル製品のアジア対応は、たいてい英語版と同時に日本語版が出ています。
これは、日本のユーザ、ディベロッパー、販売会社などが20年かけて努力してきた成果だと思います。
ですが、近い将来「英語と同時発売は中国語版、日本語版は半年後に」なんて事態が現実味を帯びてきたな~と少々危機感を感じました。
アップルがアジア地域へ積極的に進出することは、我々にとっても喜ばしいことだと思います。
一方で、日本以外のアジア市場が大きく拡大する中で、アップルが積極的に投資するだけの魅力を、日本市場は果たして持ち続けることができるのか、そろそろ業界全体が考えないといけない時期に来ているように思います。