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NTTが作ったイヤフォン(耳スピ)「nwm GO」レビュー。ヘッドバンドタイプで安定感がグッド。開放型だが、独自のPSZ技術で音漏れを抑制する優れもの!

著者: 関口大起

NTTが作ったイヤフォン(耳スピ)「nwm GO」レビュー。ヘッドバンドタイプで安定感がグッド。開放型だが、独自のPSZ技術で音漏れを抑制する優れもの!

“耳スピ”こと、オープンイヤ型のイヤフォン「nwm GO」をレビューする。

NTTソノリティが展開する音響ブランド「nwm」の「耳スピ」シリーズ。その最新モデル「nwm GO」(1万6500円)をじっくりと試した。ネックバンドを備えた、アクティブシーンに最適なイヤフォンだ。

nwm GOはアクティブなシーンに最適。耳に乗る丸いユニットは、ファッションのアクセントにもなりそうだ。

ちなみに、nwmは完全ワイヤレスタイプの「nwm DOTS」。有線タイプの「nwm WIRED」(USB-C搭載モデル3.5mmの4極ステレオミニプラグ搭載モデルをそれぞれ用意)。オーバーヘッドタイプの「nwm ONE」なども展開しているので、ブランドの機能性やデザインに惹かれるのであれば、それらも合わせてチェックしたい。

なおMac Fan Portalでは、2024年12月に「nwm DOTS」のレビュー記事を公開している。

2025年2月には、俳優・斎藤工さんがブランドアンバサダーに就任。現在はTVCMも公開されている。新CM発表イベントに登場した、斎藤工氏とNTTソノリティ 代表取締役社長・坂井博氏。
イベント時は、TVCMに登場するバンドメンバー(いずれも演じるのは斎藤工さん)と、斎藤工さんご本人が対話するシーンもあった。

コントローラは右耳に集約。触覚だけでもスムースに操作できる

nwm GOは、ハンドバックのような見た目の特徴的なボックスに梱包されている。イヤフォンというと、直方体のパッケージが当たり前になってきているので、なかなか新鮮だ。

ちなみに、nwm GOはイヤフォン単体で最大10時間の音楽再生に対応する。

特別感に気分が上がるnwm GOのボックス。

イヤフォンの右のユニットには、コントロール用のボタンが集約している。小さなボタンで、電源のオン/オフ、ペアリングモードへの切り替え、コンテンツの再生/停止をコントロール。そして、横長のボタンの両端で、音量の上げる/下げるをコントロールする。

右耳のユニット。ボタンのサイズは小さいが、凹凸がしっかりしているので、装着して視認できない状況でも操作しやすい。

左のユニットには、充電コネクタがある。充電コネクタが独自形状な点は、個人的にはちょっと残念。遠出する際、nwm GOのために別途充電ケーブルを持ち出す必要があるからだ。とはいえ、独自コネクタによってIP55相当の防塵・防水性能を実現しているのも事実。メリットと捉える人もいるだろう。

左耳のユニット。充電用のコネクタが露出している。2つの写真を見て気づいた方はいるかもしれないが、柔らかなエラストマ素材のハウジング部分は埃などがかなりくっつく。ただその分、傷には強そうである。
専用の充電ケーブルを接続。ケーブルの逆側のコネクタはUSB-Cだ。

nwm GOの音質は? 音漏れは? オフィス、外、電車内などさまざまなシーンで試す

筆者は、1カ月程度nwm GOを試用した。オープンイヤ型なので、AirPods Proのようなカナル型のイヤフォンと比べると没入感は低い。しかし、サウンドのバランスはよく、特に中高域はクリアで心地よい印象だった。

ながら聴きができるオープンイヤ型の耳スピシリーズは、仕事中、家事中、散歩中、さまざまな用途にフィットする。オフィスで仕事をするとき、音漏れが気になるかもしれないが、耳スピシリーズはNTT独自の「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」技術により、“音を閉じ込める”。

PSZ技術は、ある音波(正相)に対し180度位相を反転させた波形(逆位相)を重ねると音が消える原理を応用している。画像●NTTソノリティ

当然、環境音は耳に入ってくる。しかし街歩きやランニングであれば、音量を少し上げるだけで問題なく利用できた。ただし、電車に乗るとなると話は別。さすがに電車の走行音の中だと、音量をMaxにしても聞こえづらい。

とはいえ、環境音が聞こえるというのはnwm GOのポジティブな側面でもある。ここは理解したうえで購入しよう。

特徴際立つnwm GO。イコライザアプリ「nwm Connect」でカスタマイズも楽しい

nwm GOは、「nwm Connect」アプリと連係させることでカスタマイズにも対応する。「nwm Connect」では、イヤフォンが搭載するボタンの操作内容の確認、サウンドのイコライザ設定が可能だ。

アプリのメイン画面。各nwmシリーズに対応し、ペアリングすると製品画像と設定項目が表示される。
[ボタン操作]では、各ボタンでどのような操作が実行されるかを確認できる。
[サウンド設定]の画面。イコライザは6種類用意されている。
こちらは低音域を強調したチューニングの[More bass]。このほか、高音域、中音域それぞれの強調、低高音域の強調なども用意されている。
中でもユニークなのが[Smooth]。屋内での音楽視聴に適したチューニングだ。

しなやかなシリコン素材で取り回しも最高! 異彩を放つ“耳スピ”の魅力

また、nwm GOはその取り回しの良さも魅力だ。シリコン製のネックバンドは非常にしなやかで、頭にしっかりフィット。ランニング中もズレが気になることはなかった。また、カバンに放り込んでも問題なさそうな安心感がある。そしてとにかく軽い。なんと約20gの軽量設計だ。装着していても重さをほとんど感じない。

ただ筆者の場合、1〜2時間程度装着していると耳が痛くなってきた。筆者の頭が大きいせいもありそうだが、耳の穴や溝に引っ掛ける一般的なイヤフォンより、耳との接地面積が広いことが影響していると思われる。

2万円前後という価格帯は、競合となるイヤフォンが多い。しかし、nwm GOはその中でも一際異彩を放っている。その特徴的なデザインと確かな機能性は、メインイヤフォンとしてはもちろん、用途を見極め、こだわりの“サブ機”として使うのも有力だと思う。

カラバリは、ソイルベージュ(左)、グレイシャーホワイト(中央)、フォグブラック(右)の3つ。

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著者プロフィール

関口大起

関口大起

『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_

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