NTTソノリティが展開する音響ブランド「nwm」の「耳スピ」シリーズ。その最新モデル「nwm GO」(1万6500円)をじっくりと試した。ネックバンドを備えた、アクティブシーンに最適なイヤフォンだ。

ちなみに、nwmは完全ワイヤレスタイプの「nwm DOTS」。有線タイプの「nwm WIRED」(USB-C搭載モデルと3.5mmの4極ステレオミニプラグ搭載モデルをそれぞれ用意)。オーバーヘッドタイプの「nwm ONE」なども展開しているので、ブランドの機能性やデザインに惹かれるのであれば、それらも合わせてチェックしたい。
なおMac Fan Portalでは、2024年12月に「nwm DOTS」のレビュー記事を公開している。


コントローラは右耳に集約。触覚だけでもスムースに操作できる
nwm GOは、ハンドバックのような見た目の特徴的なボックスに梱包されている。イヤフォンというと、直方体のパッケージが当たり前になってきているので、なかなか新鮮だ。
ちなみに、nwm GOはイヤフォン単体で最大10時間の音楽再生に対応する。

イヤフォンの右のユニットには、コントロール用のボタンが集約している。小さなボタンで、電源のオン/オフ、ペアリングモードへの切り替え、コンテンツの再生/停止をコントロール。そして、横長のボタンの両端で、音量の上げる/下げるをコントロールする。

左のユニットには、充電コネクタがある。充電コネクタが独自形状な点は、個人的にはちょっと残念。遠出する際、nwm GOのために別途充電ケーブルを持ち出す必要があるからだ。とはいえ、独自コネクタによってIP55相当の防塵・防水性能を実現しているのも事実。メリットと捉える人もいるだろう。


nwm GOの音質は? 音漏れは? オフィス、外、電車内などさまざまなシーンで試す
筆者は、1カ月程度nwm GOを試用した。オープンイヤ型なので、AirPods Proのようなカナル型のイヤフォンと比べると没入感は低い。しかし、サウンドのバランスはよく、特に中高域はクリアで心地よい印象だった。
ながら聴きができるオープンイヤ型の耳スピシリーズは、仕事中、家事中、散歩中、さまざまな用途にフィットする。オフィスで仕事をするとき、音漏れが気になるかもしれないが、耳スピシリーズはNTT独自の「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」技術により、“音を閉じ込める”。

当然、環境音は耳に入ってくる。しかし街歩きやランニングであれば、音量を少し上げるだけで問題なく利用できた。ただし、電車に乗るとなると話は別。さすがに電車の走行音の中だと、音量をMaxにしても聞こえづらい。
とはいえ、環境音が聞こえるというのはnwm GOのポジティブな側面でもある。ここは理解したうえで購入しよう。
特徴際立つnwm GO。イコライザアプリ「nwm Connect」でカスタマイズも楽しい
nwm GOは、「nwm Connect」アプリと連係させることでカスタマイズにも対応する。「nwm Connect」では、イヤフォンが搭載するボタンの操作内容の確認、サウンドのイコライザ設定が可能だ。





しなやかなシリコン素材で取り回しも最高! 異彩を放つ“耳スピ”の魅力
また、nwm GOはその取り回しの良さも魅力だ。シリコン製のネックバンドは非常にしなやかで、頭にしっかりフィット。ランニング中もズレが気になることはなかった。また、カバンに放り込んでも問題なさそうな安心感がある。そしてとにかく軽い。なんと約20gの軽量設計だ。装着していても重さをほとんど感じない。
ただ筆者の場合、1〜2時間程度装着していると耳が痛くなってきた。筆者の頭が大きいせいもありそうだが、耳の穴や溝に引っ掛ける一般的なイヤフォンより、耳との接地面積が広いことが影響していると思われる。
2万円前後という価格帯は、競合となるイヤフォンが多い。しかし、nwm GOはその中でも一際異彩を放っている。その特徴的なデザインと確かな機能性は、メインイヤフォンとしてはもちろん、用途を見極め、こだわりの“サブ機”として使うのも有力だと思う。

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著者プロフィール

関口大起
『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_