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iPadで「Microsoft Copilot」を使い倒す! 情報収集や画像生成に活用してみた

著者: 井上晃

iPadで「Microsoft Copilot」を使い倒す! 情報収集や画像生成に活用してみた

そもそも「Microsoft Copilot」ってなんだろう?

Microsoft Copilot」とは、Microsoftが提供するAIアシスタントサービスのこと。昨年12月から正式に提供されており、Windowsの最新バージョンにはOS標準機能として組み込まれています。

AIアシスタントサービスと聞くと、「ChatGPT」を思い浮かべる人も多いでしょう。実は、CopilotとChatGPTは、同じ「GPT(Generative Pretrained Transformer)」という技術を元に開発されています。これは、ChatGPTの運営会社であるOpenAIにMicrosoftが出資し、パートナーシップを結んでいるためです。

しかし、同じ技術を使っていても、CopilotとChatGPTではそれぞれ学習データが異なるため、両者で得られる体験には差があります。

一例ですが、Copilotではより新しい大規模言語モデルの「GPT-4」を無料で使えます。そのため、ChatGPTでは有料プランでしか使えない画像生成を無料でできるのが特徴です。

さらに、ChatGPTの無料版が2022年1月までの情報を元に回答するのに対し(2024年5月12日現在)、Copilotは無料版でも最新の情報を元に回答するため、たとえば今日の天気も正確に教えてくれます。

また、有料のCopilot Proに加入すれば、WordやExcelといったMicrosoft Officeのアプリで、文章の校正や編集などをAIに任せることも可能です。

iPad上でCopilotは、Webブラウザか「Microsoft Copilot」アプリから使用できます。今回はホーム画面からアプリアイコンを押すだけで使える手軽さが魅力の、後者のアプリを使う方法を解説します。まずはiPadのApp Storeで同アプリをインストールしましょう。

「App Store」を起動して、「Microsoft Copilot」と検索。アプリをインストールして、起動します。必要に応じてMicrosoftアカウントでサインインしましょう。
アプリを起ち上げたら、「GPT-4を使用する」をオンにしておきましょう。有料プランの「Copilot Pro」も提供されていますが、今回紹介する機能を使うだけなら、契約は不要です。

「Microsoft Copilot」の具体的な使い方

Copilotの使い方はとても簡単です。基本的には、チャット画面にプロンプト(指示や質問)を入力することで、それに応える形でテキストや画像が出力されます。ここでは、チャットを使う方法と画像生成をする方法の2パターンの使い方を解説しましょう。

まず、チャットの使い方です。チャット画面で、「屋久島の明後日の天気は?」のように質問を入力。すると、回答とともに引用元のURLが提示されます。

基本的な使い方は、チャット画面でプロンプト(指示や質問)を入力して送信するだけ。回答に納得できなかった場合は、送信済みのプロンプトをタップし、ペンのアイコンをタップして、質問を再編集すると、回答の内容がアップデートされます。

URLをタップすれば情報源を確認できるので、回答の信頼性も確かめられます。

回答によっては引用元のURLが提示されます。URLをタップすることでアプリ内のブラウザ機能が起動し、参照元の情報を確認できます。

さらに、質問への回答だけでなく、文章を作成してもらうことも可能です。メールや書類の雛形を作成する際などに活用しましょう。

続いて、画像生成の手順です。先ほどと同様に、チャット画面に生成したい画像についての内容を入力して生成するだけです。たとえば、「ロボットが絵を描いているイラストを出力して」といったように指示することで、画像が1枚生成されます。画像のほか、ロゴやアイコンまで作成できるので、活用できるシーンは幅広いでしょう。

生成された画像を長押しすると[共有]や[フォトアルバムに保存します]といったメニューが表示され、友人に画像を送ったり、フォトアルバムに画像を保存したりできます。

一点注意しておきたいのは、生成した画像の使い方です。Copilotの前身である「Bing Image Creator」では、生成した画像の商用利用は不可能でした。

Copilotは直接的な利用規約が提示されていないものの、このポリシーが踏襲されている可能性が高いので、念のため、生成した画像は個人または非営利の範囲での利用に留めておきましょう。

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著者プロフィール

井上晃

井上晃

スマートフォン・タブレット・スマートウォッチなど、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌で、速報やレビュー、コラムなどを執筆している。新製品やサービスのレビュー、比較検証記事の執筆本数は年間100本以上。

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