※この記事は『Mac Fan』2024年3月号に掲載されたものです。
Macで作曲に励む宮本佳林さんには、気になるDTMツールがいっぱい!第22回は革新的な電子楽器「InstaChord+」を演奏してみました。
宮本佳林
歌手。ハロー!プロジェクト所属の女性アイドルグループ・Juice=Juiceの元メンバー。現在はソロ名義で活躍の場を広げている。趣味はアニメ・漫画鑑賞、射撃(シューティング)。
コードを押さえられなくてもギターが弾ける。テンキーボタンを押さえてパッドを弾くだけでカンタン♫
今回はInstaChord株式会社の代表・永田雄一さんに、同社の電子楽器「InstaChord+」について伺いました。
InstaChord+
- 【発売】
- InstaChord
- 【価格】
- 4万2900円
ギター、ピアノ、弦楽器、ドラムなどあらゆる演奏スタイルが可能な電子楽器「InstaChord+」。メタリックグレーとホワイトパールの2色展開。よりシンプルな操作を実現した初心者モデル「aiwa play RX01」も販売されています。
宮本佳林
あ、これ実家で見たことある! たしか父が買っていたと思います。
永田雄一
お父様はギターを弾かれるんですか?
宮本佳林
父はピアノとフルートが演奏できるんですけど、ギターは弾けないんです。
永田雄一
そういう方にぴったりの楽器だと思います。InstaChord+では、コード記号を数字で表記し、その数字をテンキーのボタンを押すだけで弾けるようにしたんです。ディスプレイには、CやDといったコード記号が表示されていますよね。それが、本体のテンキーの位置に対応していて、たとえば「1」のボタンを押しながらパットをはじくと…。
宮本佳林
Cのコードが鳴った!
永田雄一
パッドの部分はギターの音を再現できるように工夫していて、特許出願中です。
宮本佳林
こんなパッド、見たことない。おもしろい楽器ですね!
ギターが弾けないからこそ生まれた楽器。 数字をなぞるだけで曲も弾けるんだ!
宮本佳林
永田さんは、なぜこれを開発しようと思われたんですか?
永田雄一
実は私、まったくギターが弾けないんです。でもコード理論はわかる。そんな自分がすぐに弾けて、作曲にも使えるMIDI入力デバイス兼楽器として作りました。
宮本佳林
えっ、さっき普通にギターが弾ける感じで演奏されてましたよね?
永田雄一
InstaChord+なら弾けるんです(笑)。ちなみにDTMをやる方はわかると思うんですけど、ギターの演奏って鍵盤で再現しづらいですよね。
宮本佳林
そう! 鍵盤の打ち込みだと「じゃらーん」っていう弦の音がうまく出せなくて…。
永田雄一
これだとストロークのスピードも調整できるし、強弱も表現できる。また、ギターのコードチェンジが得意じゃなくても、InstaChord+ならボタン1つでできます。
宮本佳林
私、BマイナーやFなどうまく指で押さえられなくて、ちゃんと鳴らないんです…。
永田雄一
InstaChord+があれば、弾いてみたい曲が何でも弾けますよ。「U-フレット」などネットでコード譜を検索できるサイトがありますよね。そのコード譜を数字に変換できるブラウザの拡張機能「KANTANコード」も開発したんです。
宮本佳林
じゃあ、私の「なんてったって I Love You」のコード譜を表示して、ボタンを押しながらパッドをはじくと…わぁ、本当に弾けた!
コードの変換も転調もお手のもの。自分で弾けるから“作曲した”自信がつきそう!
永田雄一
ボタン1つでメジャーコードからマイナーコードへのチェンジ、セブンス、ディミニッシュなどへの変換もできます。
宮本佳林
弾くのを諦めていたコードばかりです(笑)。
永田雄一
転調もボタンでできます。
宮本佳林
これまで歌ってきた曲には、転調があるものも多くて。だから、自分で作曲するときも頭の中では転調した音が鳴っているんですけど、今まではそれをどのコードで弾けばいいのかわからなかったんです。
永田雄一
作曲って、いろんな曲をコピーして打ち込んでみると上達するんですよね。あと「ルーパー」機能もついていて、ドラムにベース、ギターなどを重ねて鳴らすこともできます。
宮本佳林
曲になってる…! これに合わせて歌ったら、弾き語り配信とかもできそうですね。
永田雄一
音源は128音色使えて、プリセットでは20個入っています。また外部音源も使えて、たとえばiPadの「GarageBand」と接続して、エレキギターの音を出すと…。
宮本佳林
かっこいい! ギターが上手い人の気分(笑)。
永田雄一
ウクレレの音を出せば、4弦になってウクレレの演奏もできますし、ピアノ、ドラムなど弦楽器ではない音も出せます。そのときは、机に置くと操作しやすいですよ。機能盛りだくさんで、価格は約4万3000円です。
宮本佳林
それはお買い得! ループ音源から音を切り貼りして作曲していると「自分の作った曲だ」と言い切れない気持ちがあったけれど、InstaChord+なら自分で演奏して作った曲だという自信が持てそうです。