※この記事は『Mac Fan』2024年1月に掲載されたものです。
献血の予約や問診、履歴の管理はiPhoneでできる時代です
今やiPhoneだけで献血するときの予約や問診への回答、履歴の確認などを行えるのはご存じでしょうか。まぁ、献血は“支払う”わけじゃないんですが…。協力すれば社会貢献できますし、実はiPhoneを使うメリットが多々あるので紹介していきます。
そもそも献血とは、ケガや病気などにより輸血や血しょう分画製剤を必要としている人のために、16〜69歳までの健康な人が自らの血液を提供するボランティアです。医学が発達した現代でも輸血に必要な血液を作り出すことはできませんし、血液は長期間の保管もできません。ですので、健康な人が献血することで一定量の血液をストックしています。そういう事情があるので、ストックが少なくなると「A型の血液が足りません」のような看板を持った人が献血会場の近くに立って、路行く人に献血をお願いしているわけです。
はじめて献血する際は、献血できる会場(献血ルームや移動献血バス、献血を行っている血液センターなど)で磁気式の会員カード「献血カード」を作る必要があります。というのも、献血する人の健康を守るために、献血できる間隔に関して決まりが存在するのです。献血カードには、そんな献血記録をはじめ、本人確認をスムースに行うための血液型などの情報も紐づけられます。
そして、このカードの代わりに活用できるのが、日本赤十字社が提供するWebサービス「ラブラッド」。もちろん、iPhone向けのアプリも用意されています。
「ラブラッド」アプリには、献血の予約から受付、問診回答、血液検査や履歴の確認、ポイント確認など多くの機能があります。
人の役に立てるのはもちろん、ポイントを貯めれば記念品との交換も!
アプリ「ラブラッド」を使ってできることは主に6つあります。
1つ目は献血の予約です。一部を除く献血会場の空き状況を調べて、事前に予約することで混雑を避けられます。
2つ目は献血会場での受付です。従来は受付時に献血カード(忘れてしまった場合は身分証でOKという場合もアリ)を提示していましたが、これを「ラブラッド」で代用できます。
3つ目は事前の問診回答です。従来、献血会場で体調や薬の利用状況などを回答する必要がありましたが、これをアプリ上で行えるようになりました。
そして4つ目は献血時に行う血液検査の結果確認。医療目的で血液を利用するために、血液の状態をチェックする必要があるのですが、献血した人は無料で15項目の検査結果を確認できるのです。またラブラッド非登録の場合は、献血後1〜2週間後に結果が郵送されるのに比べ、ラブラッド登録者は献血後2〜5日程度でオンラインから結果を確認できるのもポイントですね。
「ラブラッド」アプリで、献血した記録を表示した様子。日にちから献血の種類、血液検査の結果まで一目瞭然です。
続く5つ目は献血記録の確認です。献血した日付をアプリ上で確認できるとともに、血液検査の結果を見比べることもできます。
最後の6つ目はポイントカードとしての利用です。大きくわけて、献血には「全血献血(血液中の全成分を献血すること)」と「成分献血(血液中の血小板や血漿だけを献血すること)」の2種類が存在します。これに応じて1回の献血で4〜16ポイントが貯まり、20ポイントを使うことで協賛企業や地域の団体から提供された記念品やオリジナルグッズと交換できます(私はよくサランラップや食器用洗剤をもらっています)。
また、「ラブラッド」とメールアドレスや「LINE」アプリを紐づけると、ストックされた血液量が不足するタイミングで連絡が届きます。そういうタイミングで献血できれば人の役に立っている実感がより大きくなりますし、「ラブラッド」でボーナスポイントをもらうこともできるのです。
そうそう、海外に行ったあとは帰国当日から4週間は献血ができなくなるので気をつけましょう。私は香港に行く予定があるので、渡航前に献血してこようと思っています。ということで、次号の当連載では「香港編」をお届けする予定です。
日本赤十字社提供のアプリを使えば、献血の予約をはじめ問診記入や履歴確認も従来よりスムースに。より気軽かつスマートに社会貢献しましょう!