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10周年の集大成であり原点回帰iPhone Xは「すべてが完璧」

10周年の集大成であり原点回帰iPhone Xは「すべてが完璧」

“初めて手にしたとき「これぞiPhoneのサイズだ!」と感じました”

ハイロック

メディアクリエイター、キュレーター。自身の厳選するアイテムや話題を提供するサイト「HIVISION」管理人。J-WAVE「ALL GOOD FRIDAY(毎週金曜11:30 – 16:00)」に毎週出演中。【URL】www.hi-vision.net

初代へのオマージュ

アップルファンを公言し、生粋のガジェット好きとしてさまざまなメディアで活躍するハイロックさん。iPhoneシリーズは、日本未発売の初代から全機種持っており、iPhone X発売を記念して、すべてのモデルを並べて写真に収めてみたそうです。

「iPhone Xは集大成のモデルなので、全機種を並べてじっくり観察しました。たとえば、初代とXを見比べると、ピカピカに磨かれた側面のフレームは、初代の仕上げを受け継いでいることがわかります。ガラス素材は4/4sを踏襲しているけれど、縁やカーブの曲がり方、持ったときのかわいらしいフィット感は初代にそっくり。薄型・大型化しても、根本は初代と同じデザインです」

初代への原点回帰が詰まったiPhone Xのデザインに大満足のハイロックさん。特に印象的だったのが、“温故知新の精神”だといいます。

「アップルは一定時間経つと、過去の作品を振り返って、過去に埋もれた要素や、当時は不十分だったことを掘り起こします。ガラス素材はiPhone 4でも使われたけれど、Xでは仕上げを変えて、より進化させているのです」

その話を裏づけるのが、iOS 11でのデザインの変化。「電卓」アプリでは、iOS 7でのフラットデザインの採用に伴い、長らく四角ボタンが使われていました。しかしiOS 11では、初代iOSと同じ丸ボタンを採用しています。

「この電卓デザインは、独・ブラウン(Braun)社の電卓のオマージュです。デザイナーのディーター・ラムス氏は、ミニマリズムのプロダクトデザインを築いた人物。アップルの最高デザイン責任者であるジョナサン・アイブが尊敬するデザイナーでもあります。そのブラウンの電卓のオマージュに戻し、iOSでもデザインが原点回帰した! と驚きました」

完璧なサイズ感

今回ハイロックさんが選んだモデルは、シルバーの256GBです。なぜスペースグレーではなく、シルバーを選んだのでしょう。

「毎回カラーは直感で選びます。なぜかというと、アップルのデザイナーはすごく考えていて、どの色を選んでも損しないから。今回は側面のフレームがピカピカして、シルバーとマッチングするなと思いました」

実機を手にして一番驚いたのは、手への馴染み方だったそう。

「iPhoneに求めるオペレーションにおいて、最低限のサイズだと思います。画面サイズと携帯性、両方の観点から見ても、過不足なく両立している。完璧です。Xを持ったあとは、8のサイズ感が物足りなくなるし、プラスは自分のライフスタイルには大きすぎる。MacBookも持ち歩いているので、画面の大きさが必要なときはそちらを使いますし。iPhoneにおいては、Xのサイズが完璧だといえるでしょう」

手が大きめのハイロックさんは、片手で使うことが多く、「これこそがiPhoneの大きさだったのだ」と感じるほど。Xは使えば使うほど、久々に愛着のわくデバイスとなったそうです。

「誤解を恐れずにいうと、iPhone 4以降ぐらいから、iPhoneを持っていても、高級感や材質が自分に合うものじゃない感覚があって、しっくり来ていませんでした。でもiPhone Xは、久々に『自分の道具だ』と思いましたね」

さらに、フルスクリーンはスペック上の数字では語れない体験だと振り返ります。

「手に持ったとき、デバイスが無になるというか、存在がなくなる感覚です。感動そのものが手のひらに広がる体験を味わえます。画面サイズとかOLEDディスプレイとか、メディアではスペックの話がよく挙がるけど、フルスクリーンの感動はそれを超えるものがありますね」

デザイン面と機能面、ともに「100点満点」だと太鼓判を押すハイロックさん。あえて今後のiPhoneに求めるものを尋ねると…。

「強いていえば、画面上部のノッチでしょうか。このデザインが現時点での最良の答えだと思うけれど、ノッチがなくなってこその完全なフルスクリーンだから。これがなくなれば、怖いくらい100点です」

「僕がiPhoneを使い始めて10周年でもあるから、写真を撮ってお祝いしました」と見せてくれたのが、この一枚。初代iPhoneから、すべてのiPhoneシリーズを購入・使用しているそうです。

操作面では「Face IDがすごくいい」とのこと。「Touch IDでは、環境や指の状態によって不便を感じることもあったけど、Face IDは早いし、ほぼ100%認証できます」と絶賛。「ロック解除の操作をしている間に、すでに解除するアクションを始めてくれる点は、本当によくできています」。

「Appleが決めたルールの中で、自分流にカスタマイズするのが楽しい」と語るハイロックさん。「画面は1ページにまとめるのがマイルール。使用頻度の高いアプリは、親指に近い右側に置いて、フォルダはカテゴリごとにまとめています」。空白に見える部分には、背景と同じ“白いアイコン”を挿入しています。