ラベルプリントの重要性
普段、会社で仕事をしていると困るのが「備品管理」です。まとめて同じものを発注しているのに、人に配るとなぜかどんどんなくなっていくアレ。筆記用具みたいに安い消耗品ならまだいい(いや、本当はよくない)んですが、困るのがケーブル類。ライトニングケーブルなどは1本3000円近くする高価なものなので、なくされると本当に困ります。
「絶対になくさないでくださいね」と言い含めて支給するのですが、ほぼ毎週誰かしら「なくした」「家に忘れた」などと言ってくるスタッフがいるため、新聞に載るのも致し方ない程度に殺意が沸いてきます。
そこで登場するのが「持ち物には名前を書きましょう」作戦です。配付時に名前をラベルで貼って渡せば、うっかり置き忘れたときでもすぐにわかるので、速やかに本人の手元に帰ってきます。地味な手段ですが、再配布率がぐっと下がったこともあり効果は抜群。
かくして、備品管理に欠かせなくなったラベルプリント。せっかくですから良いラベルライターが欲しくなり、USB接続可能なMac対応のものを探していたら…ありました。キングジムの「テプラ」シリーズの上位機種、SR5900Pです。
凝ったフォントで楽しめる
サイズはレシートプリンタと同じくらいの大きさがありますが、Macと接続して使うので持ち運ぶわけでもありませんし、特に問題はない感じです。さらにこの機種は有線/無線LANに対応しており、ネットワーク経由でのプリントが可能。しかも、このモデルは無線LANを使うとアプリ経由でiOSデバイスからもプリントできます。思いついたときに手元からパッとラベルをプリントできるのはとても便利ですね。
Macからのプリントには専用ソフト「TEPRA SMA3」をダウンロードします。Macにインストールされているフォントならすべて使えるので、エルキャピタン搭載のMacならヒラギノから游明朝体、クレー、筑紫など、まるっと使えます。
さらに、このソフトでは画像データを黒白2値でプリント可能。うまく使えばデザインソフトで加工したデータをラベルにプリントできることに気づいてホクホクです。知らない間に、ラベルプリンタも進化していたんですね…。
個人利用の用途では、これの下位モデル「SR3700P」がコンパクトで気になっていたのですが、生産終了してしまったことと、後継の「SR5500P」はiOS対応ながらブルートゥース接続のみで、無線LANに対応していないので、本製品ほど利便性が高くないのは残念。MacやiPhoneからラベルをプリントするなら、この機種のほうが便利ですね!
シンプルな専用ソフト
専用ソフトはMacアップストアからダウンロードできます。使い勝手がシンプルなのも、ラベルプリント用途を考えると良好です。
ラベルプリントいろいろ
多種多様なフォントでのプリントはもちろん、工夫次第では凝ったデザインのラベルプリントも可能に。黒白の2階調しか使えないものの、網点で頑張ってラスタライズしてくれるので表現力はけっこう侮れません。サイズも4ミリから、最大36ミリまでのカートリッジに対応してくれる頼もしいやつです。
氷川りそなの評価
● iPhoneからプリント可
● イラストも出力できる
● 対応テープの太さが豊富
● もう少しコンパクトに
【補足】
Wi-Fiで接続できる本製品ですが、プリンタを追加する際にはご注意を。以前はボンジュール接続でよかったのですが、OS X10.9以降は末尾に「-NW」が付くほうを選択しないとプリントできません。プリンタリストにすぐに出てこないので、ちゃんとマニュアルを読まないと筆者のように2日ほど路頭に迷います。
SPEC
[使用期間]7日
【発売】キングジム
【価格】2万9800円(税抜)
【URL】http://www.kingjim.co.jp/products/tepra/detail/_id_SR5900P
【Size】約123(W)×139(H)×153(D)mm
【重量】約1100g(テープ除く)
【備考】対応OS: Mac OS X 10.6以降 /iOS 7以降/ウィンドウズ7以降
氷川りそな Risonah Hikawa
システム構築からカスタマートレーニング、サポート業務までやらされる会社員兼業ライター。アップルネタで原稿代を稼いでMacやiPhoneを買うエコシステムを絶賛構築中。