昨日の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)にソニーCEOのハワード・ストリンガー氏が出演していた。ソニーの製品やアップル製品、スティーブ・ジョブズ、グーグルについてなどを語っていたのだが、それを観ていて、スティーブ・ジョブズ氏が7月22日の決算発表で述べていた「今年中にリリースできる、より驚くべき製品がある」は、テレビそのものではないかと思った。過去にネットで「アップルがテレビを作るのでは?」と書かれた記事を読んだときは「そんなわけがない!」と思っていたのが、あり得ない話ではないなと。
なぜかというと、iPhoneやiPad、iTunesストアなどで現在好調なアップルも、グーグルとソニーが組んで、グーグルTVが発表され、ホームエンターテイメント(リビングルーム)の分野に進出していくのをだまってみているはずはない(ソニーはQuriosityというコンテンツサービスを開始するし)。その対抗策として、セットトップボックスの「Apple TV」では弱いはず。D8のカンファレンスでスティーブ・ジョブズは、適切なマーケティング戦略がなく、セットトップボックスではテレビ事業に乗り出さないなどといっていたが、テレビそのものだったら話は別ではないのだろうか(やらないといったことは、必ずやってきた人でもあるし)。
つまり、Apple TVはあくまでジョブズがいうように「Hobby(趣味)」製品。アップル製のテレビそのものが出る前のテスト機のようなものだ。今秋にグーグルTVが発表されれば大きな話題となるだろうから、それを触媒として利用して、直後にアップルがテレビを大々的に発表。年末にオープン予定の巨大なデータセンターもそのためのもの。テレビや動画のストリーミング配信、TV番組の録画&共有&SNS化、さらにはグーグルTVのようにAPIを公開して開発者に開発してもらったTV用アプリの倉庫など、テレビで動くコンテンツ&サービスはいくらだって考えられる。
といった具合に、昨日はいろいろと妄想したのだが、今日になってみると「そんなことはないかも」と思ったりもしている。ただ、それ以外に「今年中にリリースできる、より驚くべき製品」が想像できないのが正直なところ。小さいiPadではインパクト薄いし、他のiOSデバイスは考えにくいし、かといってMacではないだろうから。