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新MacBookエアのここがすごい

新MacBookエアのここがすごい

進化のポイント1

より薄く・軽くなった意欲的なデザイン

カラバリにも新たな2色が追加!

まずは新MacBook Airのボディの変化を見てみよう。最薄部は4.1mmで、これは旧モデルよりも1.1mmほど厚くなっている。しかしながら、もっとも厚い部分は15.6mmと旧モデルよりも2.1mm薄くなっており、筐体全体で見たときの薄さは強化された印象だ。また、ディスプレイサイズは13.3インチと旧モデルと変化がないにも関わらず、ディスプレイのベゼル部分が小型化されたことにより、本体サイズは幅が30.41cmと、2cm以上小型化、奥行きでも21.24cmと1.5cmほど小さくなった。

さらに、サイズ以外の面にも大幅なデザインの変更が見てとれる。2つのThunderbolt 3ポートをはじめ、進化した第三世代のバタフライキーボード、大型の感圧タッチトラックパッド、スピーカの配置場所なども変化しており、まさに「フルモデルチェンジ」といった意欲的なアップデートとなっている。また、カラーバリエーションには従来のシルバー以外にゴールドとスペースグレイを追加。iPhone/iPadとのコーディネートが楽しめるなったのも、ユーザにとっては魅力的なポイントだ。 まずは新MacBook Airのボディの変化を見てみよう。最薄部は4.1mmで、これは旧モデルよりも1.1mmほど厚くなっている。しかしながら、もっとも厚い部分は15.6mmと旧モデルよりも2.1mm薄くなっており、筐体全体で見たときの薄さは強化された印象だ。また、ディスプレイサイズは13.3インチと旧モデルと変化がないにも関わらず、ディスプレイのベゼル部分が小型化されたことにより、本体サイズは幅が30.41cmと、2cm以上小型化、奥行きでも21.24cmと1.5cmほど小さくなった。

さらに、サイズ以外の面にも大幅なデザインの変更が見てとれる。2つのThunderbolt 3ポートをはじめ、進化した第三世代のバタフライキーボード、大型の感圧タッチトラックパッド、スピーカの配置場所なども変化しており、まさに「フルモデルチェンジ」といった意欲的なアップデートとなっている。また、カラーバリエーションには従来のシルバー以外にゴールドとスペースグレイを追加。iPhone/iPadとのコーディネートが楽しめるなったのも、ユーザにとっては魅力的なポイントだ。

TOP

BOTTOM

FRONT

SIDE

これまでシルバー1色のみだったMacBook Airだが、新モデルでは「ゴールド」「シルバー」「スペースグレイ」の3色がラインアップ。美しいボディの素材であるアルミニウムには、環境に優しい100%再生アルミニウムを利用している。

進化のポイント2

息を呑むほど美しい

待望のRetinaディスプレイ搭載

これまで「MacBook Airの弱点」といっても過言でなかったディスプレイにも、大きなメスが入れられた。待望のRetinaディスプレイの採用である。その解像度は2560 x 1600ピクセル(400万ピクセル)で、旧モデルの解像度1440 x 900ピクセルと比較すると面積で4倍近く向上、IPSテクノロジーを搭載し48%多くの色を再現できるようになっている。デザインの変化でも言及したベゼル部分は、これまでの半分程度まで薄くなり、ディスプレイのガラスはボディいっぱいまで広がっている。また、ベゼル部分がブラックアウト化されたことにより、ディスプレイとボディの一体感が増し、より洗練された印象に仕上がった。ディスプレイサイズ/アスペクト比ともに旧モデルと変わらない13.3インチ/16:10だが、実物を目にするとRetina化による情報量の増加、ベゼルの小型化・ブラックアウト化によって、ユーザはまるでディスプレイサイズがひとまわり大きくなったような錯覚を覚えるだろう。

ノート型Macで唯一標準的なディスプレイだったMacBook Airも、ついにRetinaディスプレイを搭載。MacBook Proに搭載されている「True Tone」テクノロジーや広色域をカバーする「P3ディスプレイ」には対応していないものの、旧モデルと比較するとその美しさは圧倒的だ。

旧モデルまではボディのシルバーと同色であったベゼル部分はブラックアウト化し、ほかのノート型Mac同様にガラスで覆われるように。ベゼルは前モデルよりも50%細くなり、本体幅のサイズダウンに成功している。旧モデルと比較すると、その差は歴然だ。

進化のポイント3

タイピングの安定性がぐっと増した

進化した第3世代のバタフライキーボード

新MacBook Airは、旧モデルのシザー構造ではなく、バタフライキーボードを採用している。これでノート型Macすべてに、バタフライキーボードが搭載されることとなった。バタフライキーボードは従来のシザー構造よりも入力の安定性が増しているが、これまでたびたび不具合が報告されていた。しかし、新MacBook Airに搭載されるバタフライキーボードは、不具合を解消した改良型の「第3世代」。キートップの下にシリコン膜を貼り、不具合の原因とされるホコリの侵入を防止するとともに、打鍵時の静寂性も増している。実際にキーボードを叩いてみると「パチパチ」といった音は大変静かで、キーストロークも絶妙な深さに設定されており、非常に打ちやすい打鍵感を実現している。また、キーボード上部にはMacBook Proに搭載されているTouch Barはなく、[F1]~[12]までのファンクションキーが並んでいる。

新MacBook Airのフルサイズキーボードには、MacBook ProのようなTouch Barを搭載しない代わりに、最上段にはファンクションキーが並ぶ。ファンクションキーを駆使したタッチタイピング派にはうれしいポイントだ。

キートップ下にシリコン製の膜が貼られている最新の第3世代バタフライキーボード。これによりホコリなどの異物混入による不具合を解消するとともに、打鍵時の静寂性も確保している。

Photo/ifixit.com

進化のポイント4

キーボード最上段にTouch IDを搭載

指先でロック解除や支払いができるように

新MacBook Airには、指紋認証を使ってログイン時のパスワード入力などを省略できるTouch IDが搭載された。Touch IDはキーボードの最上段にあるファンクションキーの右、ちょうど旧モデルの電源キーにあたる場所にあり、電源ボタンも兼ねている。ログイン時にこのキーに触れると指紋が認証され、自動でログインが可能なほか、パスワードが必要な場面(たとば、App StoreやiTunes Storeでの購入、Apple Payでの支払いなど)にも利用できる。なお、Touch IDは新MacBook Airに搭載された「Apple T2」チップによって実現したともいえる機能で、T2チップはさまざまなハードウェア制御を担うほか、SSDに保存されるデータの暗号化などを行い、パスワードなどの情報をサーバ上にアップロードすることなく、MacBook Air内で安全に保護できる機能を備えているのだ。

キーボード最上段、ファンクションキーの右側に位置する黒いキーがTouch IDである。ログイン時のパスワード入力やApple Payでの購入時などに利用できるほか、電源ボタンも兼ねている。

Touch IDの使い方はいたって簡単。これまでパスワードの入力を求められていた場面でTouch IDが求められるので、必要に応じてボタンに触れるだけ。タイピング時にサッと触れられるように、右手の好みの指を登録しておくと便利だ。

進化のポイント5

旧モデルより20%大きくなった!

ジェスチャも楽々な感圧タッチトラックパッド

旧モデルには従来のMulti-Touchトラックパッドが搭載されていたが、新型MacBook Airではついに感圧タッチトラックパッドが搭載された。このトラックパッドは、他のノート型Macや外付けの純正「Magic Trackpad 2」と同様、機械的に「押し込める」構造にはなっていない。その代わりに「タッチ」や「クリック」など指で押す圧力を検知して、それに応じた動作を実現する(たとえば、クリックの動作をした場合、ユーザの指に押し込んだようなフィードバックが返ってくる)。また、トラックパッドの大きさは幅約120mmと旧モデルと比較すると20%大型化。4本指を使ったジェスチャ操作を行う場合でも、指の置き場所に困らず、操作に余裕のあるサイズとなった。なお、新MacBook Air(および2018年モデルのMacBook Pro)では、トラックパッドを押すことでも電源をオンにできる。

新MacBook Airに搭載されたのは、従来のマルチタッチトラックパッドではなく、大型の感圧タッチトラックパッド。MacBook Pro(2018年モデル)同様に、トラックパッドを押すことで電源をオンにすることができる。

トラックパッドの大きさは幅約120mmと旧モデルと比較して20%大きくなった。そのため、4本の指を使ったマルチタッチジェスチャを行うときにも余裕をもって操作できる。

進化のポイント6

充電や周辺機器の使い勝手が向上する

2つのThunderbolt 3(USB-C)ポートを搭載

新MacBook Airには、現行のMacBook Pro(Touch Bar非搭載モデル)同様、ボディの左側に2つのThunderbolt 3(USB-C)ポートが搭載された。Thunderbolt 3は、最大40Gb/sのスループットを誇る高速な最新規格。旧モデルに搭載されていたThunderbolt 2の2倍の帯域幅を持つ。また、USB Type-Cの「Alternate Mode」という仕組みを使い、Thunderboltのほか、データ転送や充電、ビデオ出力の機能を1つのコネクタに統合。そのため、ケーブル1本でシンプルに周辺機器に対応できる。もちろんこのポートはUSBポートとしても機能するため、あらゆるUSB対応周辺機器を接続可能。そのほか、ボディの右側には旧モデル同様に3.5mmヘッドフォンジャックが用意されており、有線イヤフォンを頻繁に使うユーザにとってうれしい設計となっている。

Thunderbolt 3(USB-C)ポートは外部ディスプレイやストレージなどの各種周辺機器を接続して利用できるほか、電源としても利用できる。新MacBook AirではThunderbolt 3ポートが2つ用意されているため、周辺機器を接続しながらでも充電できるメリットがある。

ボディの右側には3.5mmヘッドフォンジャックを用意。有線イヤフォンを愛用するユーザにとっては朗報だ。

進化のポイント7

やりたい作業を1日中サクサクと!

省電力かつ驚きの高パフォーマンスを実現

新MacBook Airに搭載されるプロセッサは、第8世代のIntel Core i5プロセッサ。スペックを詳しく見てみると、「1.6GHzデュアルコアIntel Core i5-8210Y(4MB L3キャッシュ)」で、旧モデルから確実なパワーアップが図られている。「i5-8210Y」の末尾にある「Y」の文字は、「極低消費電力CPU」を表し、パワーアップだけでなく省電力化も考慮に入れた設計であることがわかる。これにより、日々のネットブラウジングやiWorkを使った資料作りなどを、サクサクと、しかも1日中行うことができる。また、GPUは「Intel UHD Graphics 617」を搭載。Thunderbolt 3対応の外付けeGPUを利用できる点も、クリエイターとって朗報だろう。さらに、メモリは最大16GB、SSDは最大1.5TBまでカスタマイズすることができ、複数のソフトを開きながらの作業もストレスなくこなすことができる。

新MacBook Airに搭載されるプロセッサは、第8世代のIntel Core i5。旧モデルからのパワーアップはもちろん、省電力化も考慮されている。 Photo/ifixit.com

新MacBook AirはThunderbolt 3で接続可能な「Blackmagic eGPU」などの外付けeGPUにも対応しているため、もはやパワー不足や拡張性のなさといった印象は過去のものになった。

進化のポイント8

低音が2倍になった高音質スピーカ

マイクの数も増えてSiriがもっと便利に!

キーボード左右に縦に配置されるスピーカは、旧モデルと比べると低音が2倍、音量は25%大きくなった。内蔵されているスピーカは、MacBook Airの小さく狭いボディ内でも大きな面積を占めていて、上面から見えるメッシュ部分よりもはるか手前から奥に伸び、その長さはボディの奥行き3分の2ほどもある。さらに、スピーカの配置がユーザに対して左右最適な場所に配されたことで、ステレオサウンドが一層ワイドに広がり、音楽や映画を十分に楽しめる。また、内蔵マイク性能も向上。新MacBook Airでは3つのマイクが内蔵され(前モデルでは2つ)、より鮮明にユーザの音声を伝えることが可能になった。これによって、「Hey, Siri」を使って音楽を流したりファイルを探したりするときや、FaceTimeを使って音声通話をするときにも、明確に自分の声を届けられるようになっている。

スピーカはキーボードの左右に縦に配置されるが、本体内部にあるスピーカは外見から想像する以上に大きなもの。旧モデルと比べると低音が2倍、音量は25%大きくなり、ステレオサウンドが一層ワイドになった。

新MacBook Airに搭載されるマイクは旧モデルから1つ増えて合計3つ。よりユーザの音声のみをクリアに伝えられるように進化している。FaceTimeやSiriに喋りかけるとき、その性能の豊かさに気づくだろう。

進化のポイント9

高精細なFaceTime HDカメラと

最大12時間駆動の大容量バッテリ

ディスプレイ上部に内蔵されるFaceTime HDカメラは、解像度は720pと旧モデルと同等のスペックだが、ビデオ通話の画質が改善され、相手にくっきりとした映像を送れるようになった。また、ディスプレイのベゼル部分がブラックとなったことで、旧モデルと比べてカメラ部分が目立たなくなっている。さらに、新MacBook Airは50.3Whのリチウムポリマーバッテリ内蔵し、最大で12時間駆動のワイヤレスインターネット閲覧、最大13時間のiTunesムービー再生、最大30日のスタンバイ時間を実現。消費電力が大きいIPSディスプレイを搭載し、旧モデルよりもバッテリ容量が小さくなっているにも関わらず、ノート型Mac最長のバッテリ時間となっている。

FaceTime HDカメラは、ほかのMacBookシリーズ同様、ディスプレイ上部中央に配置される。ブラックアウト化されたベゼルはFaceTime HDカメラとともにガラスで覆われるため、旧モデルに比べて目立たなくなった。