Mac業界の最新動向はもちろん、読者の皆様にいち早くお伝えしたい重要な情報、
日々の取材活動や編集作業を通して感じた雑感などを読みやすいスタイルで提供します。

Mac Fan メールマガジン

掲載日:

パソコン、タブレットもすっぽりしまえる! ショルダーバッグ「BRAVO SLINGMAX」レビュー。MacBookとも相性抜群のソリッドさ、そしてギミックたっぷりの収納力がイイ!

著者: 関口大起

パソコン、タブレットもすっぽりしまえる! ショルダーバッグ「BRAVO SLINGMAX」レビュー。MacBookとも相性抜群のソリッドさ、そしてギミックたっぷりの収納力がイイ!

バッグ選びはモバイルワーカーの尽きない悩み

パソコンやタブレットを持ち出して働く人たちにとって、バッグ探しは永遠の課題です。私もMacBook Proを携えて奔走する毎日ですが、バッグの“正解”にはなかなか出会えず。バックパック、トートバッグ、ショルダーバッグ…とジャーニーしています。

「気分によって変えてます!」「用途によって使い分け!」と言えば聞こえはいいですが、正直なところただ彷徨っているだけ。そんなわけで、いつもバッグ情報には飢えているのです。

というわけで、今回ご縁もあってALPAKAの「BRAVO SLINGMAX」を試すことにしました。肩掛けで使う、いわゆる「メッセンジャーバッグ」です。

BRAVO SLINGMAX

【発売】
JALUX STYLE
【価格】
2万3100円

公式サイト

以前、ソニーの着るクーラー「REON POCKET 5」をレビューしたときにも書いたのですが、私は非常に暑がり。春から夏にかけては、背中全体を覆うバックパックはあまり使いたくありません。その点、メッセンジャーバッグは比較的体との設置面積が少なく、通気に優れているのです。

14インチMacBook Proもすっぽりの収納力

私が日頃使っているのは、14インチのMacBook Proです。現行のMacBookシリーズではいわば「中サイズ」のモデルですが、「BRAVO SLINGMAX」にすっぽり収納できました。

メインの収納スペースは開口部が広いので、取り出しもスムース。

ちなみに、私がレギュラーで使っているバッグは分厚いキャンバス地の重たいトート(ショルダーにもなる)で、1.6kgの14インチのMacBook Proを入れて持ち運ぶとなかなかの破壊力です。肩と腰、毎日頑張ってくれてありがとう。

「BRAVO SLINGMAX」を使ってまず驚いたのは、その軽さでした。公式Webサイトには約650gと表記されていますが、いつものバッグを使っているときより明らかに軽い! おそらく、その秘密は肩紐の部分に採用された柔らかくボコボコした仕様にあると思われます。

最初はソフトナイロンストラップの特異な形状に驚きましたが、肩にかけても違和感はなく、見た目的にも目立ちません。軽く感じるのでむしろ最高。

メーカーがあまりフィーチャーしていないので、代わりに言わせてください。明らかに軽い! 肩に乗るのが面ではなく複数の点なので、圧力が分散されるんでしょうか。

大量の収納スペースを備え、ガジェット詰め放題!

フロント部分のジッパーを開けると、そこにはメインの収納スペース。MacBookはもちろん、iPadシリーズもしまえます。仕切りが多いので、充電器やケーブルといったガジェット類を細々詰め込めるのもいいところ。

記事冒頭の画像でMacBookをしまっているメインのスペース。大小2つずつ、合計4つのポケットを備え、もっとも収納力があります。グレーの部分には、クッション素材を採用。
最前面のスペースです。複数のポケットに加えて、マグネット式のキーホルダも搭載。仕切りが細かいのでマルチに使えます。
メインの収納スペースと隣り合わせに位置するスペース。クッション素材なので、iPadなどをそのまま入れることもできそうです。Apple Pencilにぴったりな、細長いポケットも用意されています。
体に密着する部分に用意された、仕切りなしのシンプルなスペース。パスポートや緊急時の紙幣を入れておくのに使えそう。

オレンジの裏地は、人によっては敬遠する要因になるかもしれません。ただ、使ってみるとその便利さがわかります。単純なことですが、何が入っているか把握しやすいのです。

ガジェットは黒いカラーのものが多いので、バッグの裏地が黒や暗いカラーだとガサガサ漁って探すことになりがち。ないと思っていたらカバンの奥底に…!なんて経験がある人も多いのでは? 「BRAVO SLINGMAX」のオレンジの裏地は、そんな小さなストレスも減らしてくれます。

余談ですが、人気のフライトジャケット・MA-1の裏地もオレンジ。その理由は、「パイロットが緊急脱出したときに発見されやすいように」と言われていますが、なんだかシンパシーを感じますね。数あるガジェットの中でも、持ち歩くガジェットは「TOPGUN」ですから(厳選されたトップ層という意味で)。

映画『TOPGUN』の大ヒットとともに、主演のトム・クルーズが着用していたMA-1が爆発的に流行したというのは有名な話。

頼れる撥水性と“仕込みUSB-Cポート”

表面のサラッとした肌触りには高級感があります。撥水性のある素材なので、多少の雨なら問題ないでしょう。試しにちょっと水をかけてハンカチでぬぐってみたところ、表面はサラサラと乾燥した状態をキープしていました。

水をかけて…。
ぬぐったら元どおりサラサラ!

また、バッグの表面には謎のプラスチックパーツがあります。一見しただけだとその用途はわかりませんが、下から覗き込んでみると…なんとUSB-Cポートが! バッグの内側には、ポートから伸びるケーブルが収納されています。 

一見、ただのブランドモチーフのようにも見えるパーツ。
下から見ると、なんとUSB-Cポートが!

たとえばポケット内にモバイルバッテリを仕込み、ケーブルをつなげばデバイスの充電ができるというわけです。残念ながらレビュー期間中に使うことはありませんでしたが、旅先などで「マップ」をみながら歩き回りたいとき、バッテリ残量を気にせずiPhone片手に行動できるのは便利でしょう。

内側から見ると、ケーブルがニュッと飛び出しています。
モバイルバッテリを接続してポケットの中にしまい、バッグの表面にあるUSB-Cポートとケーブルをつなげば、バッグを経由してデバイスを充電できます。

SIMピンの内蔵、そして南京錠でのロックに対応。旅に最適なギミックたち

旅といえば、ほかにも語りたいことがあります。まずは、USB-Cポートを備えたパーツのもう1つの役割。実はこれ、“蓋”の役割も果たしています。

突起に爪をかけるようにして開けてみると…なんとSIMピンが! 正直、最初に気づいたときは「なんで!」とツッコミをいれてしまいました。しかしeSIMのシェアが拡大しているとはいえ、まだまだ海外旅行先でSIMカードを入れ替えることはあるでしょう。SIMカード屋さんで受け取った小さなSIMピンを、旅の終わりまで大切に保管しておく、あの妙な緊張感とさよならできるのは思いのほか良いかもしれません。

蓋はかなり固く、SIMピン自体もしっかり固定されているので、落下や紛失の心配はありません。

またもや余談ですが、フライトジャケット・MA-1の左腕あたりには硬いペンキャップが入っています。ボールペンを差し込んだときに生地を痛めないためと言われていますが、実際使っている人はほとんどいないでしょう。このSIMピンも同じ。“実際に使うかどうか”より、“そこにあること”に意味とロマンがあるのです。

写真のように、MA-1の袖にはペンキャップが仕込まれています。同じく私物のN-2B(寒冷地用のフライトジャケット)も確認してみると、その袖にも確認できました。

それから、キャリーバッグにセットするためのベルトを備え、ジッパー部分には南京錠もつけられます。各地を飛び回るモバイルワーカーにとって、頼れるギミックがたくさん!

キャリーケースのハンドルに挟み込むようにセット。一気にスマートな旅人に見えます。写真●JALUX STYLE
スリ対策、そして万が一盗難にあったときの対策としても役立つ南京錠をつけられます。写真●JALUX STYLE

“しっかり”している反面、手軽さには欠けるかも

ここまで良いところばかり語ってきましたが、完璧な製品などありません。これはあくまで“私の不満ポイント”ですが、すべてのポケットにジッパーが付いてなくても良いのに…!とは思いました。

iPhoneをちょっとしまっておきたいときなど、わざわざジッパーを開け閉めするのが手間なのです。たとえば自動販売機で飲み物を買ったとき。iPhoneで決済して、ガシャンと飲み物が落ち…。このとき、バッグのポケットにスッとiPhoneをしまえたら、スムースに飲み物が取れてとても楽。

また、散歩中もiPhoneを“ただいれておくだけ”のオープンなポケットがあると重宝します。「マップ」をみたり「X」をチェックしたり、垂れ流している「YouTube」の広告をスキップしたり、散歩中はiPhoneの出し入れを繰り返すので、ジッパーの開閉がわずらわしくなっちゃうんですよね(かといって、ジッパーを開けっぱなしにしておくのはだらしなく見えて嫌)。

収納力は抜群ですが、すべてのスペースがジッパー付き。ユーザの好みによって、メリットにもデメリットにもなります。

どちらのシーンでも、ズボンのポケットを使えば解決しそうですが、意外とそうでもありません。夏、暑いですからね。ズボンと足との間で、iPhoneが蒸れると気持ち悪い…!

ただし、これは安全面とトレードオフ。ただのポケットだと落下の危険性もありますし、スリに会う可能性もゼロではありません。やはり最後は自分の用途に合っているか、そして使うシーンに合っているかが決め手でしょう。

まとめると、「BRAVO SLINGMAX」は軽く、圧倒的な収納力を持ち、ギミックも盛りだくさん。MacBookユーザ、そしてガジェット好きにおすすめできる、魅力的なバッグでした。悩めるモバイルワーカーの皆さん、バッグ探しに終止符を打ってみては?

優秀なバッグが、仕事を場所から解放してくれるはず!

アクセサリもたくさん! ALPAKAブランドはバッグだけじゃないぞ

と、前の章で「BRAVO SLINGMAX」のレビューは終了しているのですが、同時にいくつかアクセサリもお借りしたので紹介します。これがなかなか機能的で面白いのです。

まずは「HUB CARDHOLDER」。クリップ付きのいわゆるカードケースですが、特徴的なのはマグネットを巧みに使ったギミックを備えていること。たとえば玄関ドアなどにペタッと貼っておけば、会社についてから「社員証忘れた!」なんてこともなくなるのでは?

見た目はシンプルなカードケース。クリップがついているので、バッグなどに装着して使えます。
クリップとはマグネットパーツで吸着しています。外せば、ほかのいろいろな場所に貼り付けることが可能です。

カード用のポケットは表裏に合計3つあり、サラッとした質感はクールな印象です。

HUB CARDHOLDER

【発売】
JALUX STYLE
【価格】
5280円

公式サイト

続いて、「HUB CARDHOLDER」と合わせて使いたいのが「HUB LANYARDUSBC」。写真だけ見て、何が特徴的なのかわかりますかね…?

一見、なんの変哲もないカードホルダー。

なんと、首にかけるストラップがUSB-Cケーブルという驚きの仕様なのです。しかも、USB Power Deliveryに対応し、最大60Wの給電が可能な頼れるパワーも備えています。ともすると“アイデア商品”と捉えられそうなアイテムですが、その性能はさることながら、質感もいい感じ。安心して使えそうです。

「HUB CARDHOLDER」を付属のクリップから取り外し、「HUB LANYARDUSBC」のマグネットパーツと重ね合わせるだけで使用できます。
首にかける紐がそのままケーブルとなっており、先端にはUSB-Cコネクタを採用しています。長さは1メートル。

HUB LANYARDUSBC

【発売】
JALUX STYLE
【価格】
5500円

公式サイト

製品貸与●JALUX STYLE

おすすめの記事

著者プロフィール

関口大起

関口大起

『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_

この著者の記事一覧