※この記事は『Mac Fan』2024年4月に掲載されたものです。
アプリだけで口座開設できる! キャッシュカードのない銀行
最近、デジタルシフトを進める銀行が増えてきました。なかでも異色なのは、アプリだけで操作が完結する「みんなの銀行」です。今回取り上げるのは、ほかの銀行ではなかなか見ない“お金を上手に管理するための機能”が搭載されているからです。しかし、「聞いたことがない銀行だけど、本当に信用できるの?」と思っている方もいることでしょう。そんな皆様、ご心配なく。「みんなの銀行」は、福岡銀行や熊本銀行などの地方銀行4行とともに「ふくおかフィナンシャルグループ」傘下で運営されているのです。
口座開設および口座管理は、「みんなの銀行」アプリから行えます。口座開設は、名前や住所などをフォームに入力し、本人確認書類をアップロードするなど、簡単な操作だけで審査が始まります。この審査がとおると、普通預金口座と貯蓄預金口座が同時に開設されるという流れです。
“封筒”を作成する機能付き! お金を上手に管理するための機能が搭載!
なお、「みんなの銀行」アプリのUI(ユーザ・インターフェイス)は、ほかの銀行アプリと大きく異なります。最初は操作性に戸惑う方もいるかもしれないので、使い方を簡単に解説していきましょう。

「みんなの銀行」アプリのメイン画面。普通預金口座の残高が表示されており、下のタブからほかの画面に遷移できます。
まず、メイン画面「Wallet」には普通預金口座の残高が表示され、「Wallet」を右にスワイプすると、普通預金口座と貯蓄預金口座を管理するための「Banking」画面が表示されます。かつて、「車購入」「海外旅行」などの目標や、「絶対に使わない」「自由に使う」などの用途ごとに現金を封筒に入れて管理する貯金テクニックがありましたが、このアプリにも“封筒”を作成する機能があるのです。「バンキング」画面には、普通預金口座と貯蓄預金口座の残高が表示され、貯蓄預金口座の残高は「Box」という単位で振り分けることが可能。Boxごとに目標金額を設定したり、普通預金口座やほかのBoxから定期的(毎日・毎週・毎月・毎年)に預金を振り替えるという操作にも対応します。

同アプリの「Banking」画面。貯蓄預金口座の残高をカテゴリ別に管理できる「Box」を20個まで作成して利用できます。
別アプリ「ことら送金」で振込や送金もアプリからできる!
ほかの口座への振込や送金もアプリひとつで完結し、送金は「ことら送金」という外部サービスのアカウントを連係して行います。「ことら送金」を使っているユーザに1件あたり10万円以下を送金でき、このときの手数料は無料。相手の口座番号を指定せずとも、携帯番号やメールアドレス宛に送ることもできるんです。PayPayの「おくる・もらう」のような機能といったら、ご理解いただきやすいのではないでしょうか。
なお、口座への入出金はセブン銀行のATMから行えます。まず「みんなの銀行」アプリから[ATMに入出金]を選び、ATMに表示されたQRコードを読み取りましょう。このあとは画面の指示に従って、入出金する金額の入力などの操作をすればOKです。
ちなみに、25歳以下はATMの出金手数料も月3回まで無料だったりします(26歳以上は1回につき110円)。入金については、年齢や時間を問わず無料です。
また、「みんなの銀行」アプリ内でJCBブランドのデビットカードを作成して、Apple Payに登録できます。つまり、普通預金口座から現金を引き出さずともiPhoneだけで支払えるのです。
さらに、月額600円を支払うことで利用できる「プレミアム」プランが用意されているのも珍しいところ。ATMの入金手数料が月11回も無料になったり、貯蓄預金の金利がアップ(通常0.1%/プレミアム0.3%)したりするのは斬新です。原稿執筆時点ではキャンペーンが開催されており、なんと半年間は無料で加入できちゃいます。PayPayのサービス開始当初にポイントを大盤振る舞いしたように、いち早く利用を開始するとお得に使えるわけですね。ぜひ今のうちから、「みんなの銀行」を使ってみるのはいかがでしょうか。

「みんなの銀行」にはキャッシュカードがなく、iPhoneアプリだけで送金や入出金が完結!貯蓄預金をカテゴリ別に管理できる機能もなかなか画期的です。
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