Apple以外のストアでの売り方
アップル以外の選択肢は3つ
大手ショップや各通信キャリア、個人間取引などでも、使っていないiPhoneを売ることができます。これらの方法のメリットは、アップルRenewプログラムよりも高い金額で売れる可能性があるという点です。ただし、手間がかかるうえ、傷があったり付属品がない場合は大きく減額されるケースもあります。
まず、大手ショップへの売却といえば、「ソフマップ」や「じゃんぱら」が有名です。自宅の近くに店舗があればその日のうちに査定してくれますし、来店が難しい場合は通信買い取りも行っています。
次に、auやドコモ、ソフトバンクといった通信キャリアでも下取りを行っています。iPhoneの機種変更やMNPの値引きサービスの一環として利用可能です。
最後に、個人間取引として「ヤフオク!」や「メルカリ」を利用するのも1つの手です。相場以上の価格がつく場合が十分にある一方、購入者とトラブルに遭遇してしまう可能性もあるので、利用には十分な注意が必要です。
(1)大手ショップで売る
iPhoneを買い取ってもらうなら、いわゆるリサイクル業者よりも「ソフマップ」「じゃんぱら」などのコンピュータ系の大手ショップを選びましょう。中古市場の相場に則した料金表と査定ノウハウを持っています。通常の家電売り場とは別に、買い取り専門の店舗を設置している場合もあります。
メリット
・Appleよりも上限価格が高い
・査定が速い
・下取り金額を現金やポイントで受け取れる
デメリット
・デバイスの状態が悪いと査定額がダウン
・付属品の有無で査定額がダウン
・分割払い中は原則買い取り不可
(2)キャリアで下取り
各通信キャリアでも機種変更の際に古い端末を下取りしてもらえます。キャリアの場合、アップルの下取りサービスと同じように、付属品や元箱を必要としないのも特徴です。下取り額は新しい端末代金に充てたり、月額利用料の割引に使うことができます。
メリット
・分割支払い中でも下取り可
・付属品、元箱が不要
デメリット
・破損が激しいと下取り不可
・端末代金に充てられない場合がある
・下取り金額を現金で受け取れない
(3)個人間で取引
ヤフオク!やメルカリなどの個人間取引を利用する場合、もっとも高い金額でiPhoneを売却できる可能性があります。ただし、個人間での取引になるので、落札者/購入者からの入金が遅かったり、デバイスを届けたあとにクレームがつくといったトラブルが起こる可能性もあります。
メリット
・相場より高い金額で売れる
・破損があっても売れる場合がある
・下取り金額を現金で受け取れる
デメリット
・トラブルが起こる可能性がある
・取引に時間がかかる
・出品作業が手間
大手ショップで売る
高額ながら減額も大きい
ソフマップでは、基本的にアップルRenewプログラムよりも高い金額で買い取ってくれることが多く、現金で受け取れる点もアップルRenewプログラムにはないメリットといえるでしょう。また、買い取り金額をポイントカードにチャージすることができるので、ポイントで受け取ると、買い取り金額が5%~10%ほどアップします。新しいデバイスをソフマップで購入する予定がある場合、ポイントでの受け取りを優先するとさらにお得でしょう。
一方、じゃんぱらでは傷や付属品の欠品といった減額対象があると、パーセンテージで査定額が下がっていきます。1つの傷で5%引き、といった具合に減額されていくので、上限額の高いデバイスほど、買い取り上限価格から大きく変動します。じゃんぱらは、基本的にはソフマップよりも買い取り上限金額が高く設定されている傾向がありますが、デバイスの傷の程度によってはじゃんぱらのほうが低い金額になる可能性もあり得ます。
キャリアの機種変更プログラム
残債負担を少なく
各キャリアでは通常の下取りとは別に、ユニークなサービスを提供しています。キャリアによって名称は異なりますが、どれも対象機種を12カ月利用した時点で機種変更した場合、旧機種代金の残債を割り引くものです。
通常、キャリアでiPhoneを購入する際、一番よく用いられるのが機種代金を24カ月の割賦にして、月々の支払いに含める方法です。割引などが適用されて、iPhoneの導入負担を軽減できます。一見するとお得に感じますが、支払い途中で新しい機種に変更すると、当然ながら旧機種の残債と新機種の割賦の両方を支払う必要が出てきます。そのせいで新しいiPhoneが登場しても、割賦を完済するまで機種変更できずに指をくわえていたユーザも多かったのではないでしょうか。
この新しいサービスを利用するには、あらかじめ各キャリアが提供するプログラム(月額300円)に加入しておく必要があります。今回、機種変更する人は、検討してみてはいかがでしょう。
auでの呼称は「アップグレードプログラム」。最大で7カ月分の分割支払金残額が無料になります。
ドコモでの呼称は「機種変更応援プログラム」。機種変更時に最大2万7000円をポイント還元します。
ソフトバンクでの呼称は「機種変更先取りプログラム」。最大で7カ月分の分割支払金残額が無料になります。
個人間で取引
トラブルを回避すべし
大手ショップやキャリアの下取りよりも手間がかかってしまいますが、「できるだけ高く売りたい」と思っているのならば、ネットオークション「ヤフオク!」やフリーマーケットアプリ「メルカリ」を使った個人間取引を利用してみてはいかがでしょうか。
個人間取引における最大のメリットは、これまで挙げた下取り方法の中で、「もっとも高く売れる可能性がある」ということです。中古ショップでは、中古相場からショップの利益を引いた額が通常の買い取り上限額となりますが、個人間の取引では中古相場以上の価格で売れることもあります。
ヤフオク!やメルカリを使ってiPhoneを売る際、なるべく高く買ってもらうためにはいくつかの工夫が必要です。まず、売却したいアップル製品の写真をできるだけきれいに撮影するよう、心がけましょう。ただし、傷や凹みなどのマイナスポイントを隠すような補正は絶対に避けてください。購入者との取引後のトラブルにつながる恐れがあります。
というのも、個人間取引の最大のデメリットは、購入者とのトラブルが起こる危険性があることだからです。このリスクを回避するためにも、製品写真やデバイスの紹介文には、状態や付属品の有無などを包み隠さず記述することをおすすめします。互いが気持ちのよく取引を終えられるよう、気配りの精神を持つことが大事です。
開始価格はどれくらい?
ネットオークションであるヤフオク!の場合、オークションの開始価格を設定しなければなりません。これは、「この価格で売りたい」という目標額の半分くらいが目安でしょう。最初から目標額に設定してしまうと入札が減り、結果的に落札価格が伸び悩むことになります。オークションで価格を上げるためには、まず「この値段だったら欲しい」と思わせ、入札者を集めることが重要です。
なお、iPhoneやセルラー版のiPadの場合、ヤフオク!の規約により支払い方法が、ヤフオク!の支払いサービス「かんたん決済」か「代金引換」のみとなっています。通常なら代金先払いなども選択できるのですが、不正利用を防止するため、後払いのみというルールになっています。
また、商品説明に製造番号(IMEI)を記載することがガイドラインで定められています。分割払い中だったり、支払いが遅延してネットークから利用制限のかかった端末が流通しないように配慮されているのです。
出品者の評価欄は厳しくチェック!
Apple製品は、日本のみならず諸外国において高値で転売しやすいため、海外の業者もヤフオク!を閲覧しています。そのため、出品者への質問欄に「相場以上の金額で買う」というメッセージが送られることもありますが、これには絶対に応じてはいけません。また、入札者にも業者が紛れていることがあります。確かに業者は高く買ってくれますし、代金支払いもスムースですが、言葉が通じない、あとから条件を出してくる業社も多く存在します。これを回避するため、評価欄を厳しくチェックすることをおすすめします。
ヤフオク!で、「iPhone 7」と検索してみると、たくさんのオークションが出てきました。逆に安すぎるものには、なにか理由があることを理解しておきましょう。
Apple製品を売るときのひと工夫
高く売れる工夫をしよう
これまで紹介してきた方法のいずれにせよ、アップル製品を売る場合、何か少しの工夫をするだけで買取価格が上がるとしたら、やらない手はありませんよね? ここでは、売る前にやっておきたい工夫と、普段から日常的にやっておきたい工夫をそれぞれ5つずつ、伝授します。
売る前にやっておきたいのは、見た目を少しでも改善することです。デバイスの掃除は必須で、ステッカーなどは剥がしておきたいところ。もちろん、無理して剥がしてしまって、傷が付いてしまっては元も子もありませんので、控えめに。
日常的にやっておきたいことは、ケースや画面保護シールを使って、常日頃本体に傷を付けないように扱っておくことが一番に挙げられます。また、付属品や元箱や捨ててしまいがちですが、これの有無によって買取価格が大きく変動することがありえますので、ご注意を。領収書や保証書と一緒に大切に保存しておくことをおすすめします。下記の10個のポイントを参考に、デバイスの高値買取を勝ち取りましょう。
売る前にやっておきたい5つのこと
(1)デバイス全体を掃除しておこう
大手ショップに買い取りを申し込む場合には、事前に掃除しておくことをおすすめします。買い取りチェックのときに小さい傷や凹みなどが確認されますし、手垢やホコリまみれで渡すよりも、ピカピカな状態で買い取りに出すほうが良い印象を与えます。大手ショップの場合、担当するスタッフの個人差によって査定結果が変わる場合もあるので、デバイスをきれいに掃除してから手放したほうが、買い取りの際に減額される可能性が低くなるでしょう。
iPhoneの掃除に適したクリーナなども販売されているので、買い取りの前に掃除するよう心がけましょう。
(2)AppleCare加入済みならあらかじめ修理に出しておく
画面が割れているiPhoneなどは、そのまま売っても査定額が低かったり、最悪の場合買い取り自体を拒否されることがあります。かといって修理代金がかさんで見積り金額を超えてしまい、結果的に赤字になるのは避けたいところです。そんなときにAppleCare+やキャリアの保証サービスなどに加入していれば、安価で修理できる場合があります。故障箇所はできるだけ修理した状態で下取りや買い取りに出しましょう。
売却したいiPhoneの画面が割れている場合、あらかじめアップルケアなどを利用して故障箇所を修理しておくとよいでしょう。
(3)シールやステッカーは剥がしておこう
iPhoneにシールやステッカーを貼っている人を見かけます。しかし、このシールやステッカーも、買い取る側から見れば単なる汚れとして見なされてしまいます。掃除するのと同じように、シールやステッカーはあらかじめ剥がしておきましょう。剥がした跡もクリーナなどできれいに掃除するのを忘れずに。
シールやステッカーは、大手ショップから見れば汚れの一部です。買い取りに出す前にきれいに剥がしておきましょう。
(4)購入時の状態にリセットしておこう
直接金額とは関係ありませんが、Apple Renewプログラムでも大手ショップの買い取りでも、売却したいデバイスはあらかじめ初期化した状態にしてから手放しましょう。データや設定が残ったまま渡すのは、セキュリティ面からしてもやってはいけないこと。iPhoneを売却する場合もしっかりとリセットして下取りや買い取りに出しましょう。
iPhoneを買い取りに出す場合、[設定]→[リセット]から、リセットをしておきましょう。
(5)売る時期やキャンペーンを把握しよう
大手ショップの買い取り金額は時期によって異なります。通常、そのデバイスが販売した直後が1番高く、次のモデルが出ると徐々に価格が下がります。また、キャリアでも独自のキャンペーンを行っており、新モデルへの機種変更を勧めるケースもあります。こうしたキャンペーンを把握しておくと、より高額での売却が可能です。
ソフマップやじゃんぱらでも、定期的に買い取りキャンペーンを行っているので、売却するタイミングを逃さないようにしましょう。
普段からやっておきたい5つのこと
(1)保護シールやケースを付けて本体を傷から防ごう
大手ショップの買い取りは、買い取ったデバイスを再販することが目的なので、美品であればあるだけ買い取り価格が上限価格に近づきます。逆に、傷や汚れが多いと査定額が下がってしまうのが一般的です。できるだけ高値で買い取ってもらうためにも、普段から傷をつけないように配慮しましょう。iPhoneの場合は、常に持ち歩くため、裸のままでは傷がつきやすいため、本体を守るケースやカバーを装着しておきたいところです。それに加え、スクリーンを保護するシートを貼っておくと、もしもiPhoneを落としてしまったときも、ディスプレイを守ってくれるでしょう。
将来的に下取りや買い取りを考えている場合は、ケースなどを着用し、iPhoneやiPadに傷をつけないようにしましょう。
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iPhone 8/7用の液晶保護ガラスや保護シートなどがさまざまなメーカーから発売されています。性能や価格などの異なりますので慎重に選びましょう。
(2)ガラス修理は非正規の修理店には依頼しない
iPhoneやiPadのガラスが割れた場合、Appleの正規修理ではなく非正規の修理店でもガラス交換を行えます。AppleCare+に入っていない場合は、非正規の修理店でガラス交換を行ったほうが安く済むことも多く、読者の皆さんの中にも、経験がある方がいるかと思います。しかし、正規修理以外を行った場合は、なんと「改造」にあたるので注意が必要です。しょうがなく行ったガラス交換でも、ユーザ側で行った改造とみなされて下取り金額や買い取り価格が下がる場合がありますので、AppleCare+に加入することを前提に、Apple公式サイトに依頼することをおすすめします。
Appleの公式サイトに記載されている利用規約にも、MacやiPhone、iPadが改造されている場合、リサイクルプログラムの提供ができない旨が明記されています。
AppleによるiPhoneの画面の修理代金です。非正規修理店で修理するのではなく、正規ルートで修理を依頼したほうが、下取りに出すときも心配ありません。
(3)水濡れや湿気に注意しよう
防水仕様でないiPhoneは、湿気や水分に非常に弱く、水没しなくても湿気で内部に水滴が発生すると、ショートして壊れてしまうことも。iPhoneは内部に液体浸入インジケータが貼ってあり、このインジケータが反応していると、下取りや買い取りが不可になるケースもあります。
基本的にiPhoneやiPadは湿気や水分に非常に弱い性質を持っています。買い取り不可にならないよう水気のある場所での利用は避けましょう。
(4)領収書や保証書は捨てずに残しておこう
大手ショップへ買い取りに出す場合、そのデバイスの保証期間が残っていると評価額がアップする場合があります。購入時期や購入価格、モデル名を知るうえでも領収書や保証書は重要です。デバイスを購入したときは、領収書や保証書は捨てずに保管しておきましょう。
捨ててしまいがちな保証書や領収書ですが、大手ショップの場合、保証書が残っていると買い取り金額がアップする可能性があります。