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macOSのFinder(ファイル操作・管理)の応用

macOSのFinder(ファイル操作・管理)の応用

【応用1】ファインダをカスタマイズしよう

サイドバーのカスタマイズ

毎日使うファインダを手に馴染ませ、空気のように操作するためには、ほんの少しの工夫が必要です。カスタマイズといっても、インターフェイスをガラリと変えるような大掛かりなものではなく、アイコンのサイズを大きくしたり、不要な項目を非表示にしたりするといった簡単な設定です。使いやすくカスタマイズすれば、Macの操作も、よりスムースになるでしょう。

まずは、サイドバーのカスタマイズから始めましょう。ここでは表示する項目と、アイコンサイズを設定します。ウインドウに常に表示される部分だけに、自分仕様に設定しておけば、グッと使いやすくなります。

環境設定のリストにないフォルダも、ドラッグで追加できます。よく使うフォルダを登録しておけば、ウインドウからすぐにアクセスできます。

サイドバーに追加したフォルダは、コンテキストメニューで削除するほか、ウインドウの領域外にドラッグすることでも取り除けます。

ファインダの「環境設定」を呼び出し[サイドバー]タブを開きます。ここでサイドバーに表示したい項目にチェックを付けます。逆に不要なものはチェックを外しておきましょう。

アイコンサイズは[システム環境設定]の[一般]で変更します。サイズは右の図のように大・中・小の3段階から選択が可能。ファイルをドラッグするときなど、大きいサイズのほうが便利なこともあります。

ツールバーのカスタマイズ

ファインダウインドウ上で、操作ボタンが集中するツールバー。実は初期状態で表示されている項目以外にも、さまざまな操作ボタンが用意されています。たとえば「ディスクを作成」や「クイックルック」など、自分がよく使う機能を並べておけば、操作効率の向上が見込めます。

また、ツールバーには、フォルダだけでなくファイルの登録も可能です。作業中のファイルや、よく見るWEBページのリンクを配置しておけば、ファインダウインドウから素早くページが開けます。ソフトのエイリアスを配置して、ランチャー代わりに使うこともできます。逆にシンプルに使いたいときは、ツールバーを非表示にすることも可能です。

ファインダウインドウを開いた状態で[表示]メニューの[ツールバーをカスタマイズ]を選択します。すると項目一覧が表示されるので、追加したいボタンをツールバーにドラッグします。また不要なボタンはツールバーの領域外にドラッグして削除します。

ツールバーにファイルやフォルダを追加する場合は、[コマンド]キーを押しながらアイテムをドラッグします。なお、登録されるのはエイリアスとなります。

[表示]メニューの[ツールバーを隠す]を選択すると、ファインダウインドウのツールバーとサイドバーが非表示になり、シンプルな外観となります。

ファインダウインドウの表示のカスタマイズ

最初に説明したように、ファインダウインドウには4つの表示方法があります。それだけでも用途や好みに合わせることができますが、もう少し細かい部分をカスタマイズしてみましょう。

現在開いているフォルダの場所が一目でわかるパスバーは、パス上のアイコンをダブルクリックすると上位フォルダに移動できる点が便利で、筆者が愛用している機能の1つです。さらに、特定のフォルダに適用できる表示オプションも合わせて紹介します。

ファインダウインドウを開いた状態で、[表示]メニューの[パスバーを表示]と[ステータスバーを表示]を選択して、パスバーとステータスバーを表示させます。

ウインドウ下部にパスバー(上)とステータスバー(下)が表示されました。ステータスバーの右側にあるスライダーを左右に動かすと、ウインドウ内のアイコンサイズが拡大/縮小できます。

選択したファイルのプレビューはカラム表示の機能ですが、[表示]メニューで[プレビューを表示]を選択すれば、他の表示方法でも利用は可能です。図ではリスト表示でプレビューを表示させています。

表示中のフォルダにオプションを設定するには、設定したいフォルダを開いた状態で[表示]メニューから[表示オプション]を呼び出します。

表示形式によってオプションの設定項目が異なります。図はカラム表示(右図)とリスト表示(左図)のオプション設定画面です。設定した内容は、選択中のフォルダに適用され、次回そのフォルダを開く際にも反映されます。

デスクトップをカスタマイズ

デスクトップは、使う人の個性が出るスペースです。たとえば筆者は、仕事柄スクリーンショットを撮ることもあり、デスクトップには極力アイテムを置かないようにしています。ハードディスクや外付けデバイスのアイコンも非表示です。たまに、おびただしい数のアイコンが並んだデスクトップを見ると感動すら覚えます。なぜなら、1つでも多くのファイルやフォルダを配置するために、小さいアイコンを使うなど工夫を凝らしているからです。ここでは、工夫のヒントになるデスクトップのカスタマイズ方法を紹介します。

デスクトップに表示する項目を設定するには、ファインダの環境設定の[一般]タブで、表示したい項目にチェックを付けます。非表示にする場合は、チェックを外します。

デスクトップのアイコンサイズや文字の表示位置は、[表示]メニューの[表示オプション]で変更します。多くのアイテムを配置するなら、アイコンや文字を小さく設定するといいでしょう。

思いのほか気分転換になるのが、デスクトップピクチャの変更でしょう。デスクトップ上でコンテキストメニューを表示させ[デスクトップのバックグラウンドを変更]を選択し、画面を変更してみましょう。

 

【応用2】検索機能を利用してファイルを探してみよう

2種類ある検索機能

Macで検索したいときにまず試すのはスポットライトでしょう。ショートカットキーあるいはスポットライトメニューから呼び出せば、Mac内のコンテンツを包括的に検索できる便利な機能です。ファイル名だけでなく内容も含めて検索してくれます。しかし、スポットライトで「ファイル」を検索しようとすると「包括的に」という部分が逆効果になります。メールやアプリ、カレンダーなども候補に出てきてしまうからです。

そこで、ファイル検索をしたいときは、ファインダウインドウの検索フィールドの利用をおすすめします。検索エンジンとして動いているのはスポットライトですが、対象はファイルに限られ、メタ情報による絞り込み検索が可能です。メタ情報というのはファイルの種類や作成日時、タグといった付随するデータのことで、特にデジカメ写真ではカメラ型番、シャッター速度、絞り値、感度などが埋め込まれています。

しかも、複雑な検索条件を保存しておけばワンクリックで繰り返し検索することもできます。保存された検索条件は「スマートフォルダ」と呼びます。

スポットライトで検索

スポットライトでは、最近使ったファイルならトップに出てくるため場合によってはファインダウインドウより素早いです。

「種類:」から始まるキーワードを追加すると検索対象を限定できます。書類、フォルダ、ムービー、というキーワードが使えます。

システム環境設定の[Spotlight]パネルで検索対象にする種類を選択できますが、ファイル検索のためのチェックを外すとスポットライトのメリットが失われます。

スポットライトの検索結果はその一部しか表示されません。[Finderにすべての結果を表示]をクリックするとファインダウインドウの検索画面になります。

ファインダで検索する

ファインダで検索するには、ウインドウの検索フィールドを使うか、[コマンド]キー+[F]キーで検索ウインドウを呼び出します。

キーワードを入力せず、属性だけでも検索できます。第一段階の属性として[種類]のドロップダウンメニューを開いて名前や日付系の項目を選びます。

前のドロップダウンメニューが[種類]のときは右側の[任意]のメニューを開くとPDFやイメージ、プレゼンテーションといったファイル種類が選べます。

左側の属性を[作成日]などの日時に関する項目に変えると、条件の設定項目が変わり日数などを指定できます。たとえば「1週間以内に作成したファイル」が探せます。

条件を複合して検索する

絞り込む属性は右端の[+]ボタンで増やすことができます。減らすときは[−]ボタンをクリック。

この図のように設定すると「1週間以内に作成した画像ファイル」が探せます。

検索属性は[その他]を開くとより詳細に選ぶことができます。デジカメ写真はメタ情報が豊富であり、Exifによってさまざまな条件で探せます。

検索フィールドを入力する直前のフォルダ内に検索範囲を絞り込むには[このMac]のとなりにある[“フォルダ名”]をクリックします。

スマートフォルダとして保存する

スマートフォルダは、検索条件を保存したもので、クリックした次点での保存結果を表示します。自動的に内容が更新されるフォルダとして使えることからこの名前が付いています。iTunesのスマートアルバムやメールのスマートメールボックスと似ています。

同じ条件で検索することはよくあるので、複雑な条件の設定を再利用できるように右上にある[保存]をクリックします。

名前をつけて[保存]をクリックすると、サイドバーに追加されます。次回はワンクリックで検索できます。

保存したあとで条件を変えたくなったときはサイドバー上でコンテキストメニューを出し[検索条件を見る]を選びます。

検索結果がおかしいときは

ファインダでの検索もバックグラウンドではスポットライトが担っています。そのため、スポットライトの検索用索引が損傷していると満足な検索結果が得られません。索引を再構築するには、システム環境設定の[Spotlight]パネルの[プライバシー]でボリューム全体を除外したのち、除外リストから外します。なお、ファイル数が多いと再構築にはとても時間がかかります。

システム環境設定の[Spotlight]パネルの[プライバシー]に起動ディスクをドラッグ&ドロップします。

次に[−]ボタンをクリックして除外設定を解除してください。なにかスポットライト検索すると、索引作成中と表示されます。

【よく使う項目】

ソフトからファイルを保存する際に表示されるウインドウ(保存ダイアログ)では、ツールバーに登録したフォルダは表示されません。サイドバーの[よく使う項目]は表示されるので、保存先にしたいフォルダはサイドバーに登録しましょう。

【表示オプション】

表示オプションは、選択中のフォルダにのみ適用される設定です。デスクトップ全体の設定を行う場合は、フォルダが選択されていないことを確認してから[表示オプション]を開きましょう。

【ショートカット】

スポットライトで見つかったファイルはダブルクリックすると開けますが、[コマンド]キー+[リターン]キーを押すと、そのファイルを含むフォルダをファインダで開けます。間接的にファイルを探すときに使える技です。

【再構築】

スポットライトの索引作成は、全ファイルをスキャンして内容の一部をデータベース化するという作業なので、かなり時間がかかります。256GBのSSD(空き容量98GB)という筆者の環境では半日かかりました。