スリープ復帰後にWi-Fiに接続できない
通常、Macをスリープから復帰させると、それまで使用していたWi-Fiに自動的に再接続します。ところがOSや無線LAN環境によってはスリープ復帰後の再接続がうまく行われず、Wi-Fi接続が切れたままの状態になってしまうことがあります。
スリープ復帰後にWi-Fi接続が切れていても、メニューエクストラのWi-Fiメニューから再度選べば接続できます。それでも接続できないときは、一度[Wi-Fiを切にする]を選んで、その後[Wi-Fiを入にする]をクリックしてみましょう。
ただ、トラブルが発生するたび毎回この操作を行うのも面倒ですよね。こうした症状が頻繁に発生して困っている人は、ストレージ直下にある[ライブラリ]フォルダを開いて関連するネットワーク構成ファイルを削除してみましょう。削除したあとは、Macを再起動するのを忘れずに。これとは別にSMCのリセットも行ってみるとよいでしょう。これらの一連の操作を行えば、スリープ復帰後のWi-Fi再接続が正常に戻るはずです。
(1)Wi-Fiメニューから接続先を選び直すか、[Wi-Fiを切にする]→[Wi-Fiを入にする]を行えば、Wi-Fiに再接続できます。
(2)Finderの[移動]メニューから[コンピュータ]を選んで「Macintosh HD」の中にある「ライブラリ」フォルダを開き、[Preferences]→[SystemConfiguration]を選びます。
(3)その中からこのファイルを選んでゴミ箱に捨てます。環境によっては、一部存在しないファイルもあります。あるものだけ捨てましょう。
(4)SMCのリセット手順です。ノート型とデスクトップ型で手順が異なるので注意しましょう。
「セキュリティ保護されていないネットワーク」の表示が出るのはなぜ?
シエラなど最近のmacOSでは、セキュリティ保護されていないネットワークにつなぐと警告ダイアログを表示するようになりました。Wi-Fi接続する際にチェックしていて、WEPなどセキュリティレベルの低い方式で接続している場合に注意を促すためです。このままでもインターネットにアクセスできますが、外部から勝手にアクセスポイントを無断使用されたりする危険性があります。警告ダイアログが表示される場合は、最低でもWPA2パーソナルで接続するようにWi-Fi環境を整えましょう。
このダイアログが表示されたら、すぐにWi-Fiルータの設定を見直してWPA2パーソナルを使用するように変更しましょう。
ルータの近くでMacを使っているのに通信の調子が悪い!
アクセスポイントの近くでMacを使っていても、通信の調子が悪くなることもあります。原因はアクセスポイントとMac間で電波を遮断する障害物や、外部からのノイズです。電波の様子は目に見えませんが、ツールを使うことで電波強度やノイズを数値で確認することができます。
(1) [オプション]キーを押した状態でWi-Fiメニューを開いたら、[“ワイヤレス診断”を開く]を選択して起動しましょう。
(2) 「ワイヤレス診断」を起ち上げたら[ウインドウ]メニューにある[パフォーマンス]もしくは[監視]で受信強度やノイズがチェックできます。RSSIが受信強度です。RSSIは−30~−40が一般的な数値で、ゼロに近くなるほど強くなります。−60を超えると不安定な状態です。ノイズはゼロに近づくほどノイズが増えた状態です。
接続したくないネットワークに勝手に接続される!
MacをWi-Fiのアクセスポイントにつなげると、ネットワーク名やパスワードが記録されます。次回、同じネットワークを使える環境になったときに、自動的にアクセスポイントに接続するためです。毎回、アクセスポイントを選択したりパスワードを入力しなくていいので便利ですが、使いたいアクセスポイントとは別のほうにつながることがあります。こうした問題は、使用するネットワークの優先順位を並べかえたり、不要な情報を削除することで解決できます。いずれもシステム環境設定の[ネットワーク]で行えます。
システム環境設定[ネットワーク]の[詳細]ボタンをクリックして、[使ったことのあるネットワーク]で順番をドラッグして変更したり、[−]ボタンで削除しましょう。
接続しているネットワークの詳細な情報を知りたい!
ネットワークに接続していると、Wi│Fiの受信強度やノイズ以外にも知りたいことがいろいろあります。たとえばどんなセキュリティレベルで接続しているかや、802・11 a/b/g/n/acのどれでつながっているか、使用しているチャンネルの数値、など。「ワイヤレス診断」を選ぶ際と同じように[オプション]キーを押しながらWi-Fiメニューを開くと、接続しているネットワーク名の下に、詳細項目が表示されます。MacやルータのIPアドレスなども確認できます。ワンクリックで使えるので覚えておくと便利です。
薄いグレーの文字で表示されているのが、今接続しているネットワークの詳細情報です。
メニューバーにエアプレイのアイコンが表示されない
エアプレイでディスプレイのミラーリングや拡張をしたい場合は、メニューバーにあるエアプレイメニューからアップルTVを接続したテレビを選べばいいのですが、そもそもメニューバーにエアプレイアイコンがない場合はどうしたらいいのか解説します。
まず最初に、使っているMacがエアプレイを使うための条件を満たしているかを確認します。最近のモデルであれば問題ありませんが、古いMacだとエアプレイが使えないものもあります。エアプレイが使えるMacなら、システム環境設定でメニューバーにアイコンを表示する設定になっているか確認しましょう。
エアプレイアイコンがあってもメニューから出力先が選べなかったり、選んでもミラーリングできない場合はシステム環境設定のファイアウォールオプションの内容も要チェックです。
(1)エアプレイでミラーリングやディスプレイ拡張を使うには、これらの条件が満たされている必要があります。
(2)システム環境設定[ディスプレイ]の[使用可能な場合はメニューバーにミラーリングオプションを表示]のチェックが外れているとメニューバーにエアプレイのアイコンは表示されません。
(3)メニュー内にエアプレイの出力先が見当たらない場合は、アップルTVの電源が入っているかを確認しましょう。
(4)システム環境設定[セキュリティとプライバシー]の[ファイアウォール]→[ファイアウォールオプション]で、「外部からの接続をすべてブロック」が選択されていたり、「ダウンロードされた署名付きソフトウェアが外部からの接続を受け入れるのを自動的に許可」が選択されていないと、出力先を選んでも機能を使えません。
【不調のときは】
バッテリの取り外しが可能なノートブックMacの場合は、システム終了して電源アダプタを外したら、バッテリを取り外します。その状態で電源ボタンを5秒間長押ししたら、バッテリと電源アダプタを取り付けてMacの電源を入れましょう。
【ノイズ】
受信強度(RSSI)の値が良くてもノイズが多いと、通信環境は悪くなります。電波強度からノイズ強度を引いた値がSN比(SNR)で、20~30あると電波品質が良い環境といえます。