「Today, Apple is going to reinvent the phone」。翻訳すると、「今日、Appleは電話を再発明する」。そんなジョブズのプレゼンでリリースされた初代iPhoneは、今もなお発明を繰り返し、進化を続けている。
今現在、iPhoneを「電話」として購入している人はどれだけいるだろう。電話機能はもちろん必須だが、テキスト主体のコミュニケーションツール、仕事道具、カメラ、SNS、ゲームなど、役割がとにかく多い。「電話」は、それらと並列の一機能に過ぎないはずだ。
そもそもiPhoneは電話として開発されたわけではなく、理想とする機能を携帯電話に実装しただけ、というのは有名な話。だから現在のiPhoneが「電話」でなくなっていることは、ジョブズの思い描いた未来どおりなのだと思う。
さて、前置きが長くなったが、今回レビューするNative Unionの「POP Phone」を使うと、そんなiPhoneが電話としてのアイデンティティを取り戻す。それ自体は少し、余計なお世話のようにも思えるが、非常にユニークかつスタイリッシュ、そして日常にちょっとした利をもたらすデバイスだ。
Native Union Pop Phone – ネイティブユニオンマイク&スピーカー付きレトロ電話受話器、USB-C対応(iPhone…
コミュニケーション手段の“1つ”になった電話。POP Phoneが新しい風を吹き込む

非常にコンセプチュアルな小見出しになってしまった。しかしこれは事実で、POP Phoneを使ってiPhoneで電話をすると、通話が特別な時間になる。プラスの意味で、電話に仰々しさが増すのだ。
かつて遠距離コミュニケーションの王だった電話も、メールやチャットの台頭により、その座は奪われた。最近では、電話を嫌う風潮すらあるくらいだ。事実筆者も、特別急ぎでない限り、メールやメッセージのほうが好ましいと思う。
しかし、家族や友人との電話であれば話は別。その場合、口頭で“会話”することに意味があるからだ。だが、iPhoneだとスピーカフォンあるいはイヤフォンを経由して会話でき、両手が開くため、ついつい別のことをしながら話しがちである。別にそれが悪いことだというつもりはない。しかし、受話器(POP Phone)を持って話すと片手が塞がるため、自然と会話に集中することになる。これが意外といい(ムダに長電話にならないし)。

POP Phoneの仕様をチェック。マイクとスピーカ、USB-Cケーブルを内蔵。応対ボタンも役にたつ
さて、POP Phoneの細かな仕様を見ていこう。特殊なギミックはなく、耳に当てる部分にスピーカを、口元の部分にマイクを搭載するシンプルな構造。マイクは高品質で、電話でもビデオ通話でもシームレスに会話できた。スピーカも同様で、iPhone単体で通話しているときとの差は感じない。

iPhoneほか、デバイスとは内蔵USB-Cコネクタで接続して使用する。メーカーによると、FaceTime、Zoom、Teamsでの利用に最適化されているとか。実際筆者も試したが、問題なく動作した。



デバイス側からは外付けマイクおよびスピーカとして認識されるので、設定も簡単。ただUSB-Cケーブルで接続すれば、すぐに使い始められる。
iPhoneとPOP Phoneを接続した場合
![iPhoneの「設定」アプリ。[サウンドと触覚]の画面。](https://macfan.book.mynavi.jp/wp-content/uploads/2025/10/IMG_6275.png)


MacとPOP Phoneを接続した場合


Native Union Pop Phone – ネイティブユニオンマイク&スピーカー付きレトロ電話受話器、USB-C対応(iPhone…
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著者プロフィール
関口大起
『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_








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