Mac業界の最新動向はもちろん、読者の皆様にいち早くお伝えしたい重要な情報、
日々の取材活動や編集作業を通して感じた雑感などを読みやすいスタイルで提供します。

Mac Fan メールマガジン

掲載日: 更新日:

ソニーの着るクーラー「REON POCKET 5」レビュー 来たる酷暑の救世主になるか⁉︎

著者: 関口大起

ソニーの着るクーラー「REON POCKET 5」レビュー 来たる酷暑の救世主になるか⁉︎

REON POCETよ、私を夏から守ってくれ!

REON POCKET(レオンポケット)は、2020年から続くソニーの「ウェアラブルサーモデバイス」。「着るクーラー(着るエアコン)」とも呼ばれるこのアイテムですが、なんと2024年4月には最新の「REON POCKET 5」が登場しました。

冷却効果だけではなく加温効果も備え、夏も冬も使える万能アイテムですが、現実は7月。確実に近づいてきている酷暑を前に、暑がり汗っかきの私が、冷却デバイスとしての実力をレビューします。果たして、着るクーラーはちゃんと体を冷やしてくれるのか…?

REON POCKET 5

【発売】
ソニーサーモテクノロジー

価格
(製品単体)1万7600円
(REON POCKET TAGセット)1万9800円/市場推定価格

公式サイト

「着るクーラー」というより「着る保冷剤」

シリーズの5世代目となるREON POCKET 5ですが、私は前モデルを含めて初体験。そのため、基本的には前世代との比較ではなく、このモデル自体の使用感をお伝えしていきます。

そもそもREON POCKETとは、首に装着するウェアラブルデバイスです。

軽く背負うようなイメージ。シリコンラバー素材のネックバンドは、サラッとしていて触り心地良好。程よいフィット感で、キツくはなく、かといって落下を心配するようなゆるさもありません。

首元に接する面に搭載されたサーモモジュール(通電することで吸熱・放熱する半導体熱電素子、ペルチェ素子を採用)とファンで、体を冷却してくれます。

銀色の部分がサーモモジュール。このモジュールが首元に当たるように装着します。

「着るクーラー(着るエアコン)」という言葉が先行しているせいで、冷気をガンガン服の中に送り込むデバイスと誤認されそうですが、そうではありません。言うなれば、薄手のハンカチに包んだ保冷剤を首元につけている感覚が近いです。

本体下部のスリットから空気を吸い込み…。
襟元から外に出る排気口から熱を排出。グレーの部分はエアフローパーツと呼ばれ、シャツなど、襟の長い衣服を着用していても効率的に排熱できるロングサイズも用意されています(写真はショートサイズ)。

設定やコントロールは、専用アプリ「REON POCKET」で行います。

REON POCKET

【開発】
Sony Group Corporation
【価格】
無料

といっても、基本的には冷却・加温の度合いを選択するだけなので難しいことはありません。たとえば冷却効果のあるCOOLモードの場合、1~5段階が用意されています。

[SMART]機能の利用や、画面下部の温度と湿度を表示させるには、専用アクセサリ「REON POCKET TAG」が必要です(後述)。

おすすめの記事

REON POCKET 5の冷却力は果たして?

さて、5月下旬にメーカーから製品をお借りし、ここまで約1カ月間使い倒しましたが、ハッキリ言って…かなり頼れます。

繰り返しになりますが、REON POCEKTはクーラーや扇風機といった“一気に冷やす”アイテムではありません。体全体がじんわりヒンヤリするよう、首元でいぶし銀の活躍をしてくれるのです。

頼れるサーモモジュール。いぶし銀の活躍によって安心してバック(背中)を任せられるので、打たせて取るピッチングができます。

その威力を感じたのは、“止まったとき”でした。暑がり汗っかきの方なら共感してくれるでしょう。汗が噴き出て不快なシーンといえば、そう。歩いて、動いて、止まったときなんですよね。

たとえば駅のホームにたどり着いたとき、電車にギリギリ乗り込んだとき。フゥと一息ついたも束の間、ブワッ汗が滲んできます。非常に不快です。

REON POCKETを装着していると、その不快感が大きく軽減されます。先述のとおり、体全体の温度をじんわりヒンヤリさせてくれているからこそでしょう。それでも暑いときは冷却度合いを「5」にすれば、一気に冷感を得ることも可能です。

一息ついたときに吹き出す汗。その不快感をかなり軽減してくれます。

すでに暑くなりつつある6月末現在の体感では、普段は「2」か「3」。体温が上がってきたら「4」「5」に変更し、数分後に「2」「3」に戻すというのがベストな使い方でした。

オートでオン/オフする機能がお気に入り!

毎日身につけて使う「ウェアラブル」だからこそ、わずらわしい設定や操作をすることなく、自然体で使いたいもの。その点、「AUTO START/STOP」機能は最高です。

なんと、起動は首元に装着するだけ。そして、取り外してカバンに入れたり、デスクに置くだけで自動停止するのです。ちなみに、機能はアプリで簡単にオン/オフを切り替えられます(現状、オフにする理由が見当たりませんが)。

同じくオートという点では、専用アクセサリ「REON POCKET TAG(以降、TAG)」の利用もおすすめします。親指サイズ、ボタン電池式のセンサで、衣服などにつけておくと、周囲の温度と湿度を検知。自動でREON POCKET 5の冷却(温熱)強度をコントロールしてくれます。

REON POCKET TAG

【発売】
ソニーサーモテクノロジー
【価格】
3850円(市場推定価格)

公式サイト

服など、外気となるべく触れる場所に装着して使います。かなり強力なクリップを備えているので、落下の心配もなさそう。

TAGがある場合、アプリ上で「SMART」機能が利用可能に。「SMART COOL(冷却度合いを自動調整)」「SMART(冷却と温熱の垣根なく自動調整)」「SMART WARM(温熱度合いを自動調整)」の3つのモードを選択できます。

アプリをいちいち操作するのが面倒という方におすすめです(個人的には、むしろ自分で温度を調整したいので不要でした)。

記事の冒頭にも記載していますが、製品単体だと1万7600円。TAGとセットだと1万9800円です(いずれも市場推定価格)。TAGを使いたい方は、あとから別途購入するより1650円もお得なのでセット購入がおすすめ。

REON POCKETシリーズの変遷

体感ベースの話はここまでにしておいて、前モデルからの進化をスペックで比較しましょう。

※1 COOL/WARMの切り替えを自動で行うのはREON POCKET TAGと連動したときのみ。
※2 充電池駆動した際における最大冷却レベルでの動作開始60分の平均吸熱量を比較。★はソニー独自の基準に測り評価した吸熱性能を示しています。★の数が多いほど高い性能となります。
※3 COOLレベル4での充電池駆動した際における駆動時間を比較。
※4 COOLレベル4にて当社測定法での騒音値を比較し、★はソニー独自の基準に測り評価した静音性を示しています。★の数が多いほど高い性能となります。
※5 REON POCKET本体とネックバンドの重量。REON POCKET 5 はエアフローパーツ(ショート)を装着時の重量です。
※6 さまざまな内部部品にシーリングを効果的に施し、水滴・ほこりが浸入しにくい防塵・防滴に配慮した設計です。汗や水滴の浸入を完全に防ぐものではありません。
引用:https://reonpocket.sony.co.jp/

こうしてみると、駆動時間と静音性が飛躍的に向上しているのがわかります。事実、REON POCKET 5を使用していて、ファンの音が気になることはほぼありませんでした。

むしろ、静かすぎてちゃんと動いているのか不安になるほど。そのせいで、「AUTO START/STOP」機能を利用しているにもかかわらず、わざわざアプリを開いて駆動しているか確認することが何度もありました。

排熱孔を除くと、ファンの存在が確認できます。
充電はUSB-Cポートから行います。USB-A to Cのケーブルが同梱されていました。

重量が153gとアップしていますが、こちらもほとんど気にならず。移動するときは常に装着していたこの1カ月、特に肩や首に不調はでていません。

課題もあるが、すでに“救世主”

もちろん、使っている中で課題も見つけました。たとえば、その特異な形状です。首掛け式の扇風機は市民権を得つつありますが、“首元に何か背負っている”ように見えるREON POCKETは、今はまだ悪目立ちします。

周囲の人が慣れさえすれば、デバイスのほとんどが衣服の中に収まるのでむしろスマートなんですけどね(静かですし)。

数歩うしろを歩く人から見たイメージ。正直、周囲からの視線がちょっと気になることもありました。
とはいえ、首掛け式の扇風機よりずっとスマート。あとは一般化するのを待つのみ。

また、ショルダーバックを使っていると、バッグのストラップが首元のREON POCKETに当たります。場合によってはサーモモジュールが肌に密着しなくなり、冷却効果を活かしきれないかもしれません。要注意。

来たる夏。もう暑いという事実から逃げることはできません。優れたテクノロジーの力を借りて、少しでも快適に過ごしたいものです。

製品貸与●ソニーサーモテクノロジー

おすすめの記事

著者プロフィール

関口大起

関口大起

『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_

この著者の記事一覧