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「Osmo Action 5 Pro」レビュー。アクティビティやスポーツ中の撮影は、iPhoneよりもアクションカメラ! “普段使い”にもピッタリの1台でした

著者: 水川歩

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「Osmo Action 5 Pro」レビュー。アクティビティやスポーツ中の撮影は、iPhoneよりもアクションカメラ! “普段使い”にもピッタリの1台でした

“iPhoneだから”躊躇してしまうアクティブシーンの撮影。

都会を離れ、自然豊かな場所に移住して1年が過ぎた。登山やトレイルラン、釣り、カヤック、SUP、ツーリング、キャンプなど、さまざまな”外遊び”を満喫している。ただ、そんなアウトドアいっぱいの毎日に1つだけ欠けていたものがあった。二度とは訪れない”時”を記録するカメラだ。

写真や動画は”人生のしおり”。だから、人生という名の1冊の本に、文章だけでなく、ステキな挿絵も入れておきたい。iPhoneでももちろん記録可能だが、パソコン並みに高額で、大切なデータも入っているから、落としたり、濡らしたり、失くしたりすることを考えると、山や海、走行中などに使うのはちょっとためらわれる。以前、ツーリング中にぽろりして、後ろの車に轢かれて粉々になったこともあったっけ…。

そんな訳で、アクティビティ中にiPhoneを手にすることが極端に減っていた(物理的に手に持てないシーンも多々あるし)。その結果、大切なシャッターチャンスをたくさん逃していることに気がつき、人生初のアクションカメラを検討することにした。

そんな折、ドローンでも知られるDJI社から「Osmo Action 5 Pro」を借りることができたので、本記事ではその使い勝手をレビューする。Osmo Action 5 Proは、2024年9月19日にリリースされたばかりの新製品だ。

Osmo Action 5 Pro

【発売】
DJI
【価格】
5万5000円

DJIのアクションカメラの新モデル「Osmo Action 5 Pro」。「Osmo Action 5 Pro スタンダードコンボ」(5万5000円)を基本パッケージとして、さらに使用用途に合わせた同梱品がバンドルされた豊富なパッケージが用意されている。

借りたのはスタンダードコンボ(カメラ本体、エクストリームバッテリPlus×1、接着式カーブベース、保護フレーム)に、エクストリームバッテリPlus×2、1.5m延長ロッド、多機能バッテリーケース 2を加えた「アドベンチャーコンボ(6万9300円)」だ。

Osmo Action 5 Proのアクセサリは多種多様。iPhoneでは難しかった画が簡単に撮れる!

Osmo Action 5 Proを使ってみて良かったと感じたのは、期待どおりに撮影の「幅」が広がったことだ。撮影に便利な基本アクセサリ(SDカードやNDフィルタ、ガラスレンズカバー、多機能充電ハンドル等)に加え、ハイキングやダイビング、モトクロス、マウンテンバイク、サーフィン、スキーといったアクテビティごとにさまざまなマウント用アクセサリが用意されている。

たとえば、ツーリング時にはヘルメットに取り付けられる「Osmo Action ヘルメット顎マウント」(2200円)、登山やトレイルランにはバックパックに取り付けられる「Osmo バックパック ストラップ マウント」(2970円)、釣りをするときは首下に装着できる「Osmo Action 吊り下げ式ネックマウント」(5610円)がぴったり。

これらのマウントを用いれば、Osmo Action 5 Pro本体を安全に固定できる。そのため、これまでのように「片手にiPhoneを持って」では難しかったアクティビティ中の動画や写真をいとも簡単に記録可能だ。風に揺られる木々、山頂からの絶景、魚を釣った瞬間…。もっと早くから使っていれば良かったと思うほど、かけがえのない時を記録できるのは本当に素晴らしい。

Osmo Action 5 Proには、アクテビティごとに豊富なマウント用アクセサリが用意されている。
付属のクイックリリース式のアダプタマウントを本体底面に装着すると、さまざまなマウント用アクセサリに止めネジで固定できる。
また、クイックリリース式のアダプタマウントの両脇にあるクリップを押せば、カメラ本体をすぐに取り外すことが可能だ。
アドベンチャーコンボに付属する「1.5m延長ロッド」は、0.3〜1.5 mの範囲で長さを調整可能。セルフィを撮影したり、ちょっとこだわった角度での撮影にピッタリだ。
ケースなしで水深20mまでの防水性能を実現。別売りの防水ケースを使えば、水深60mまで使える。さらに、内蔵の色温度センサによって自然な水中映像を映せること、内蔵水圧計によって水深、潜水時間、高度データを記録できること、入水/出水時の自動撮影開始/停止ができることなども大きな魅力だ。

さすがはアクションカム! アクティビティやスポーツに特化した使い勝手の良さは、さすがの一言

また、撮影の「機会」が増えたことも思わぬ副産物だった。というのも、Osmo Action 5 Proはカメラ本体が手のひらに収まるほど小さく、バナナ1本くらいの重さ(146g)なので、ポケットに入れて持ち歩いても邪魔に感じない。

だから、アクティビティやスポーツを行う前後にさっと取り出し、手軽に撮影できる。たとえば旅行に出かけたときは通常の撮影にも利用し、アクティビティを始めるときは直前まで手持ちで記録し、その後はマウンタに取り付ける。携行性が高いから、そんな自分の動きに常に寄り添った形で撮影が可能なのだ。

アクティビティやスポーツのときは手が塞がっていることが多いが、そんなときでも上部のシャッター/録画ボタンを「1度押すだけ」で記録を開始できるのが良いところ(手袋したままでもOKなのもうれしい)。撮影を開始すると自動的に被写体が中央に来るようトラッキングしてくれたり、一定時間撮影しないと自動的に電源をオフにしてくれたり、バッテリ1台で最大4時間の連続使用できたりと、やはり餅は餅屋と言うように、アクティビティ/スポーツシーンでの利用を前提に考えられているので使い勝手に優れている。

カメラ本体のサイズは、70.5×44.2×32.8 mm(長さ×幅×高さ)と大変コンパクト。また、重量は146gなので気軽に持ち運べる。
保護フレームを装着すると本体をガードできる。また、保護フレームにはクイックリリース式のアダプタマウントを取り付けられるので、カメラの向きを水平から垂直位置にさっと切り替えて撮影可能だ。
本体には47GBの内蔵ストレージを搭載。カメラの電源がオフでも上部にあるシャッター/録画ボタンを押すと即座に撮影を開始できる。
本体脇のクイックスイッチボタンを1回押すと撮影モードの切り替えが可能。また、前面と背面のOLED高輝度タッチ画面をタップやスワイプして各種設定が可能だ。
被写体トラッキングの機能を搭載。常に、被写体が画面の中央に配置されるように記録してくれる。
映像パラメーターの設定も可能。露出やホワイトバランス、カラーモード、テクスチャ、ノイズ低減などを自由にカスタマイズできる。
アドベンチャーコンボに付属する多機能バッテリケースは、バッテリとmicroSDカード(別売り)を安全に保護。バッテリを3本挿入して充電できる。

写真も動画も画質は十分満足! 強力な手ぶれ補正のほか、撮影機能も多彩です

最後に、カメラといえば誰もが気になる画質についてだが、個人的には十分に満足している。もちろん大きなセンサを搭載した今時のスマートフォンやデジタルカメラ/ビデオカメラなどと比較すれば見劣りするかもしれないが、それは比較対象の間違い。小型で扱いやすいことが重要なアクションカメラとして、静止画(JPEG/RAW)で最大400万画素(40MP)、動画(MP4:HEVC)で最大4K (4:3)/120fpsの撮影に対応しており、いくつかのサンプルを見てもらえればわかるように美しい映像を記録できる。

釣りの合間に撮影。雲のあたりにやや白飛びが見られるが、岩や空、水面の質感はしっかり表現されている。

Osmo Action 5 Proは、独自の電子式映像ブレ補正技術を搭載している。360度の範囲内で水平チルトを補正する「HorizonSteady」モードや、水平チルトを±45度の範囲内で補正する「HorizonBalancing」モード、激しいアクションの迫力はそのままに揺れを効果的に軽減する「RockSteady」モードなど、撮影シーンに合わせて効果的な手ブレ補正モードを利用可能だ。

足元が荒れた山道でも、しっかり手ブレを補正してくれる。内蔵マイクで録音も可能。

なお、Osmo Action 5 Proに搭載されているCMOSセンサは1/1.3インチと前モデル(DJI Osmo Action 4)と変わらないものの、新型センサ+チップセットの搭載によってより高画質を実現したほか、新たに4K/60fpsのハイダイナミックレンジでの低照度動画撮影への対応や、AIノイズ低減アルゴリズムを備えたSuperNightモードによって極端に照度の低い環境での撮影もよりクリアに行えるようになっている。

そのほか、カメラのスペックに関しては、レンズは絞りf/2.8、FOV(視野角)は155度、ISO感度は最大2万5600(静止画)/最大5万1200(動画)…と触れていくとキリがないので、気になる方は同社のホームページの仕様欄と撮影サンプルを参照していただきたい。

画面を下部から上にスワイプすると各撮影モードの設定が行える。各種手ぶれモードやレンズモードの変更も可能だ。
1/1.3型のCMOSセンサと視野角155度/絞り値F2.8のレンズという組み合わせは前モデル同様。しかし、新型センサと4nmプロセスの高性能なチップセットを採用することで高画質化を図っている。

Osmo Action 5 Proは“アクション専用”じゃない! 「普段使い」でも活躍します

アクティビティやスポーツをする方で私のようにアクションカメラを使ったことがない方に購入をおすすめしたいのはもちろんだが、実際に使ってみてわかったのは、Osmo Action 5 Proは「普段使い」にも威力を発揮するということだ。

iPhoneと比べると小型なので持ち運びや撮影がしやすく、耐久性に優れているし、バッテリも長持ちする。また、背面に加えて前面にもタッチ液晶を搭載しているので自撮りするのにカメラの裏側に回り込まなくても良かったり、ネックストラップなどのアクセサリを使って手放しで撮影できたりするのも魅力。少なくとも私はアクティビティだけでなく、日常のほとんどの動画/写真撮影にはOsmo Action 5 Proを使うようになった。

小型カメラ=画質が悪い、というような印象を持っている方もいるかもしれないが、最近のアクションカメラは画質面でも機能面でもここまで進化しているのか!と正直驚かされる。普段はアウトドアを楽しまない人でも、旅行や外出する際に写真や動画を撮ることがあるならば、スマホでの撮影を一度見直してみて、”人生のしおり”をもっといっぱい残すために、Osmo Action 5 Proの購入を考えてみては?

リアに2.5インチ、フロントに1.46インチのOLED液晶を搭載。いずれも最大輝度800cd/㎡(標準)、ピーク輝度1000 cd/㎡(リア)と、明るい屋外でも見やすい。
本体にはUSB 3.0対応のUSB-Type Cコネクタを搭載。また、無線インターフェイスはWi-Fi 6とUSB 3.0に対応する。
「Mimo」アプリと接続すれば、アプリ上でカメラビューをプレビューして設定を調整できる。また、撮影した映像のさまざまな編集が可能だ。

Mimo

【開発】
SZ DJI TECHNOLOGY CO., LTD
【価格】
無料