※この記事は『Mac Fan』2023年6月に掲載されたものです。
空港での搭乗券の提示はiPhoneだけでOK
先日、日本航空(JAL)が設立した格安航空会社(LCC)である「ZIPAIR」の航空券が格安で販売されているのを発見。なんと、成田/シンガポール間の片道航空券が1万8660円(スタンダードシート/諸税や座席指定などの各種追加料金、機内食などを含まない)でした。
新幹線で東京から大阪に行くのに片道1万5000円程度かかることを考えると、この値段で海外に行けてしまうのはとんでもなくお得です。ということで、せっかくならとシンガポールに行ってきたので、海外旅行でiPhoneをフル活用する方法を今週、来週更新記事に分けてお伝えします。
まず、日本出国時の搭乗券をiOS向けアプリ「ZIPAIR」からiPhoneの「ウォレット」アプリに登録できるので、空港カウンターでのチェックインや飛行機の搭乗がスムースです。
ひと昔前は紙に印刷した搭乗券控えを空港に持ち込んで、カウンターで紙の搭乗券を発券する必要がありましたが、最近は「ウォレット」を利用できる航空会社も増えました(ただし、各種手続きを行うためにカウンターでのチェックインは必須という場合もあります)。荷物が多くなりがちな海外旅行で、“絶対になくせない荷物”をひとつ減らせるのはうれしいですよね。
チェックイン後に出発を待っていると、「ZIPAIR」アプリから通知が来て、出発が遅延する旨を教えてくれました。その間、成田空港内にある有料ラウンジ「Narita TraveLounge」で時間を潰していましたが、ここでの入場料や食事代もiPhoneのApple Payで支払えます。出国ゲートを越えた先の自販機も電子マネー決済に対応していたので、空港では現金を一切使わないで済みました。
「ZIPAIR」アプリを使うことで、「Wallet」アプリで航空券を表示したり、出発時刻の遅れを通知で受け取ることが可能です。
さて、出発時間になったので飛行機に搭乗します。ZIPAIRは、クラスを問わず座席に液晶ディスプレイを用意していませんが、追加料金なしで機内Wi−Fiや各座席に配置されているUSB−Aポートとコンセントを利用できます。ただし、機内Wi−Fiの速度ではサイズが大きいデータをやりとりするのが難しいため、機内でVODサービスの映画といったコンテンツを観たい場合は、事前に手持ちのデバイスにダウンロードしておきましょう。
現地に到着したあとも現金いらずで移動/通信
シンガポールのチャンギ空港に到着しました。紙の入国申告書は廃止されており、電子入国カード(SG Arrival Card)と電子健康申告書(e-health declaration)を「MyICA Mobile」アプリで表示するだけで通過できました。これらの提示は必須なので、渡航を考えている人は詳しく調べてみてください。
シンガポール入国審査時の申告書を「MyICA Mobile」アプリで表示できます。紙の申告書を書く必要はありませんでした。
現地到着は深夜だったので鉄道は動いておらず。タクシーに乗ってホテルに移動したところ、支払いはApple payでタッチ決済できました。ホテルの宿泊代金も事前決済していたので、フロントでパスポートを見せるだけでOKと、財布をまだ一度も出していません。
iPhoneの通信に関しては、docomoの格安通信プラン「ahamo」に頼りました。国際ローミング機能(追加料金なしで利用可能)を使えば、自動的にシンガポールのキャリアで通信できますし、SIMカードを入れ替えたときのように電話番号が変わるわけではありません。そのため、電話も国内にいるときと変わらず受信できました(ただし同機能では、自分が電話を受ける場合でも着信料が発生します)。
万が一に備えて、搭乗券の控えや必要書類を印刷して持参するなどの準備は必要なものの、今回は現地のホテルに到着するまでにはiPhoneとパスポートだけを利用しました。さて次回は、旅行中のあれこれについてお話しします。なんと、1円も両替せずに過ごすことができたので、乞うご期待ください!
iPhoneだけで航空券の提示や海外での支払いなどをこなせるシーンが格段に増えたので、海外旅行がより快適になりました!