筆者にとって充電器は、白か黒の四角い箱でした。コンセントに挿したら、あとは気にも留めません。ところがTORRASの「FlashEye Dot」には、なんと「目玉」がついています。丸いディスプレイにキャラクターの目が映っていて、頭をポンとタップすると表情まで変わります。
とはいえ、7999円という価格を考えると、かわいいだけでは納得できませんよね。
実はこのディスプレイ、かわいいだけじゃないんです。たとえばiPhone 17 Proなど、つないだ機器の名前と、いま何Wで充電しているかが表示されます。デバイスを適切な出力で給電できているか、視覚的にわかるのは意外と便利。「FlashEye Dot」はかわいさと機能性を合わせて持っているわけです。しかも出力は45Wとパワフル!
「FlashEye Dot」は超コンパクト。たまごサイズでデスクにちょこっと収まります
箱から出してまず口に出たのは「小さっ」でした。
本体サイズは約42×41×50mm、重量は約80g。親指と人差し指でOKサインを作ると、その輪の中にすっぽり収まります。手元のノギスを当ててみても、公称どおりの数字でした。

カラーは「プリン・イェロー」「スミ・ブラック」「ミルキー・ホワイト」「ツン・パープル」の4色。今回はパープルを除く3色を借りて試しました。どの色も表面はサラサラとしたマットな手触りで、指紋が目立ちません。汚れが出やすそうなスミ・ブラックでも同じでした。ベタベタ触っても気にならないのはグッドです。正面にはUSB-Cポートが1つあるだけ。充電器というより、小さな置物に見えます。
同梱物は本体と取扱説明書、お役立ちガイドのカードだけとシンプル。取扱説明書まで本体と同じ丸い形に切り抜いてあって、製品コンセプトを細部まで感じさせます。そのこだわりに感心しました。

ACプラグは折りたたみ式。バッグの中でほかの荷物を傷つけないので、旅行や出張にも持ち出しやすいですね。

複数の挿しこみ口があるコンセントだと、充電器のデザインによっては横に二つ並べて使えません。横幅がかなりあるものだと、一般的な電源プラグも刺せなくなってしまうことも。でもFlashEye Dotは心配なし。一般的な電源プラグなら、並べて使えました。

頭をポンとタップ! 20種類以上の表情が楽しめるFlashEye Dot
コンセントに挿し込むと、ディスプレイに「Dot」というキャラクターが現れます。怒ったり、目をうるませたり、横を見たり。目を回していることもあれば、なぜか怪訝な顔をしていることもあります。表情は20種類以上あるそうです。

操作はタップと長押しだけ。Dotの頭を1回タップすると表情が変わり、2回タップすると充電状態の表示に切り替わり、画面の下端からDotの目玉がのぞきます。30秒ほどたつと、元の顔に戻ります。そして、2秒ほど長押しすると画面が消える「おやすみモード」に。画面を消しても充電はそのまま続くので、寝室で明かりが気になる人はこれで消せます。真っ暗な寝室で目が光っていたら、なんだか落ち着きませんからね。
また、10秒間長押しすると、キャラクター中心の「FlashEye Dotモード」と、電流や電圧まで見られる「Data Viewモード(データ表示モード)」を切り替えられます。W数をずっと表示させておきたいなら、Data Viewモードにしておきましょう。



かわいい反面、操作方法はやや覚えにくい
Dotの表情は、充電の進み具合も教えてくれます。取扱説明書によると、バッテリ残量0〜20%は超高速充電、20〜80%は高速充電、80%を超えるとトリクル充電。この段階に応じて顔つきが変わるので、数字を読まなくても、チラッと見ればいまどのあたりかがわかります。
逆にここは惜しい…と思ったのが、操作の覚えにくさです。1回タップ、2回タップ、2秒長押し、10秒長押し。物理ボタンがないぶん、筆者もこれらを覚えるまでは取扱説明書を見ないと迷いました。とくにData Viewへの切り替え方は、ガイドのいちばん下に小さく書いてあるだけ。しかも長押しを始めて6秒ほどで本体がブーンと振動するのですが、そこで指を離すと切り替わりません。振動が終わるまで押し続けるのが正解でした。せっかちな筆者は、それに気づくまで戸惑いました。
もっとも、挿して充電するだけなら操作は何もいりません。Dotをかまいたくなったときに覚えれば十分です。
壁面コンセントでも問題なし。FlashEye Dotの顔は自動で回転
ディスプレイは45度の傾斜つきで、本体の向きに合わせて表示が自動で回転します。壁のコンセントに直挿ししてみても、Dotの顔が逆さまに表示されることはありませんでした。
ただ、壁のコンセントはたいてい床に近い低い位置にあります。そこに挿すと、頭をタップするたびにしゃがむことになります。Dotの頭をポンとやるつもりが、こちらの腰がピキッとなりかねません。表情を楽しんだりワット数を確かめたりするなら、机の上に置いた電源タップに挿すほうがやっぱり断然ラクです。

FlashEye Dotはつないだ機器の名前や充電出力を表示! 最大45WでMacBook Airにも対応
FlashEye Dotの最大出力は45W。USB PD 3.2に対応し、iPhoneやiPadのほか、MacBook Airも充電できます。TORRASによると、iPhone 17 Proなら約20分で最大50%まで充電できるとのこと。あくまで公称値で、実際の時間は端末の状態や環境で変わります。
出力は5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/2.25Aに対応。充電中に電圧を細かく調整するPPSのほか、QC3.0など他社の急速充電規格もサポートしています。
入力は100〜240V対応しています。日本(100V環境)の場合は最大45W出力なのですが、入力電圧によってはそれ以上の出力も可能です。100~200V環境では最大45W、200~240V環境では最大60Wに対応しています。
そしてふつうの充電器と違うのは、充電の様子が見えるところです。対応するiPhoneやMacをつなぐと、機種名、いま出ているW数、バッテリ残量がディスプレイに表示されます。充電が進むにつれてW数が下がっていく様子も、Data Viewモードにしておけば挿しておくだけで目に入る。USBの計測器を別に用意しなくていいんです。これは便利!
iPhone 17 Proでテスト
実際にiPhone 17 Proをつないでみると、ディスプレイの表示は30〜40W前後。残量が増えてくると、15W程度まで下がることもありました。出力は一定ではなく、数字が刻々と変わります。45Wに届かなくても故障ではありません。45Wは充電器が出せる上限で、実際に何W流すかはiPhone側が決めています。

M1 Pro搭載MacBook Proでテスト
続いて、筆者の14インチMacBook Proにもつないでみました。挿した直後、ディスプレイに出たのは「MacBook Pro 14-in.(M1)」。画面サイズとチップの世代まで出ます。ただ、筆者のMacBook ProはM1 Pro搭載なので、「Pro」までは見分けられないようです。ワット数の表示は43〜45W。Macの「システム情報」で「電源」の項目を開くと、「AC充電器の情報」には45Wと出ていました。Macも45Wの充電器として認識しています。



iPhoneのときと違って、こちらは上限いっぱいの45Wまで使い切っています。それでも14インチMacBook Proのメイン充電器としては力不足。筆者のMacBook Proに付属していたのは「67W USB-C電源アダプタ」なので、それと比べると出力の差は歴然です。充電自体はできますが、高負荷の作業中は充電がなかなか進まず、場合によってはバッテリが減っていくこともありそうです。短時間で充電したいときは付属の67Wアダプタや100Wクラスの電源アダプタを使い、FlashEye DotはiPhoneやMacBook Air用として活用するのがよさそうです。
M1搭載MacBook Airでテスト
続いてM1搭載MacBook Airもつないでみました。つないだ直後の表示は「MacBook Air (M1)」で、ワット数は30〜35Wを行ったり来たり。対応表では「2021年以降発売」となっていますが、2020年発売のこのモデルでも機種名と残量が出ました。Macの「システム情報」には、ここでも45Wの充電器と出ています。M1搭載MacBook Airに付属する純正アダプタは30Wですが、FlashEye Dotではそれを上回る35Wが表示されることもありました。MacBook Airを充電するには十分な出力です。

複数のケーブルでテスト
ケーブルを替えて比べるのも簡単です。MacBook Proに付属していた「USB-C – MagSafe 3ケーブル」に替えてみると、機種名はそのまま表示され、ワット数は43〜44W。最初に使った100W対応のUSB-Cケーブルとほぼ同じで、どちらもちゃんと力を出し切っていました。充電が遅いと感じたときも、ケーブルを替えてワット数を比較すれば、どちらの方が効率よく充電できるのか一目瞭然です。
ただ、どの機器でもすべての情報が出るわけではありません。TORRASの対応表を整理すると、こうなります。
| 使える機能 | 対応機器 |
|---|---|
| モデル検知、急速充電、残量表示 | iPhone 17/16/15シリーズ、2021年以降発売のMacBook Air/Pro/Neo、2021年以降発売のiPad mini/Pro/Air |
| モデル検知、急速充電(残量表示なし) | iPhone 13/14シリーズ、iPhone SEシリーズ |
| 急速充電のみ | Galaxy S26〜S21シリーズ、Xiaomi 17/15/14シリーズ、Google Pixel 11/10/9シリーズ |
| 充電のみ | AirPodsシリーズ、Apple Watchシリーズ |
Lightning時代のiPhoneだと残量が出ず、Androidスマホはモデル検知の対象外です。画面の表示が目当てなら、自分の機種がどの行に入るかを先に確かめておきましょう。
試しに対応表にない古い機種も試してみました。2015年発売の12.9インチiPad Pro(第1世代)をUSB-C – Lightningケーブルでつないだところ、機種名もバッテリ残量も出ませんでした。対応表のiPadは「2021年以降発売」となっているので、表のとおりの結果です。ただ、充電そのものは問題なくできたので、古いiPadでも充電器としては使えます。
発熱対策も搭載。45W充電器として FlashEye Dotの価格はどう見る?
TORRASはFlashEye Dotに、GaN(窒化ガリウム)とTORRAS独自の温度制御技術「TORA-ICE」を採用しています。内部の温度センサで充電中の温度を管理し、放熱用の銅箔や熱伝導性の高いシリコーン素材で熱を逃がす仕組みだそうです。
とはいえ、低温充電をうたっていても熱を持たないわけではありません。発熱は出力や室温でも変わります。筆者は今回の検証で温度までは測っていませんが、触っていられないほど熱をもつことはありませんでした。
7999円という値段は、45Wの充電器としては高めです。ただ、安心感、実用的なディスプレイ、そしてDotの表情を眺めるちょっとした癒やしまでついてくる。その楽しさをどう評価するかで、印象が変わる製品です。
惜しいのはUSB-Cポートが1つだけという点でしょうか。またiPhoneとApple Watchを同時に充電したい場合は、別の充電器も必要になります。充電ケーブルも付属しません。
同じFlashEyeシリーズには、Apple Watch用の充電パッドを備えた「FlashEye 45W 2in1急速充電器」もあります。こちらは顔を表示する機能こそありませんが、荷物を1つでも減らしたい人は見比べてから決めてください。ちなみに価格は公式で税込8999円です。
充電器にも愛着が欲しい人ならアリ!
最大45Wの急速充電に対応し、実測でも十分な出力を確認できました。ただ、筆者がFlashEye Dotで特に気に入ったのは、充電性能そのものよりも、充電の様子が見えること。ケーブルを替えたらW数がどう変わるのか、残量が増えるとどこで出力が落ちるのか。これまでUSBの計測器を挟まないとわからなかったことが、挿すだけでわかります。そこに目がついていて、頭をポンとたたくと反応する。充電器に愛着がわくなんて、自分でも意外でした。
このかわいさならプレゼントにもよさそうです。見た目のインパクトがありますし、3色から相手に合わせて選べます。ただ、贈る相手が持っている端末によっては機種名や残量は表示されないので注意が必要かもしれません。
iPhone 15以降とMacBook Airの組み合わせで使っていて、デスクの見える場所にコンセントがある。そんな人にはぜひおすすめです。
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