ストレージをつなげても認識しない
外付けのストレージが認識されない原因はいろいろ考えられますが、まずはケーブルを確認します。簡単すぎると思うでしょうがトラブルシューティングの基本です。
プラグがきっちり奥までポートに挿さっていますか? 一度、ケーブルを抜き差ししてみましょう。接触不良の場合も、これで解決することがあります。そして、プラグの根元が折れ曲がって断線しかかっていませんか? 抜き挿しする回数が多い外付けストレージのプラグは、意外とダメージを抱えていることがあります。特にUSB3.0のデバイス側ポートは耐久性の低さが指摘されています。ほかにケーブルがあれば、そちらに交換してみるのも手です。
Mac側のポートにトラブルが生じていることも考えられます。複数のポートを搭載しているMacなら、別のポートにつなげて認識するか試してみましょう。
ハブやアダプタを介して接続している場合は、一度外してストレージを直にMacにつなげてみましょう。これで認識すればハブやアダプタ、その部分のケーブルなどが原因とわかります。
3.5インチのハードディスクなど外部電源ケーブルがあるデバイスは、そちらも確認してください。単に電源がオンになっていなかった、ということもあります。
(1)ストレージをつなげるケーブルがMacにきちっと挿さっているか確認しましょう。一度抜き差ししたり、別のポートにつなげてみましょう。
(2)外部電源が必要な製品では正しく電源が供給されているか、電源スイッチがあるものはオンになっているかも確認です。
(3)ハブやアダプタが原因で認識しない場合もあります。不要な機器を外してMacのポートに直結してみましょう。
外付けストレージがデスクトップに表示されない
Macに外付けストレージをつなげても、デスクトップにアイコンは表示されていないのに、ファインダのサイドバーには表示されていて、そこからならアクセスできる場合があります。実はこれトラブルではありません。単にデスクトップ表示がオフになっているだけです。
ファインダの環境設定では、デスクトップに表示する項目を指定できます。ここで外部ディスクを表示しないように設定を変えてしまったのでしょう。設定を変えればデスクトップに表示するようになります。
ファインダの[環境設定]の[一般]にある[デスクトップに表示する項目]で[外部ディスク]にチェックをつけましょう。
接続や設定は問題ないのに認識されない!
ケーブルの接続やストレージの電源もオンになっている。デスクトップに表示する設定もされているのに、つなげても認識されない。そんなときは、まず[ユーティリティ]フォルダの「ディスクユーティリティ」を開いてストレージデバイスが表示されているか確認しましょう。マウントされていないときは[マウント]ボタンをクリックします。マウントしているのに利用できない(ファインダに表示されない)場合は「ファーストエイド(First Aid)」を実行してみましょう。ストレージのボリュームにエラーがないかチェックが行われ、問題箇所があれば自動的に修復されます。
サイドバーの[外部]からストレージを選んで[マウント]をクリックしてみましょう。[First Aid]をクリックしてエラー修復も試してみてください。
[First Aid]を実行してもダメ!
ファーストエイドを完了しなかったり、実行しても外付けストレージが認識できない場合は、セーフブートを試してください。最小限の構成でmacOSが起動するので、システム側が原因なら状況が変わるはずです。それでも解決しない場合は、ボリュームが修復不可能な状態になっている可能性が大です。データは全消去されますが、ディスクユーティリティで「消去」すれば使えるようになります。消去しても認識しない場合は故障と思われます。修理といってもデータは返ってこないので買い替えが現実的でしょう。
ストレージの再フォーマットは「ディスクユーティリティ」の[消去]で行えます。当然ながらストレージ内のデータはすべて消えます。
ウィンドウズで使っていたストレージに書き込めない!
ウィンドウズPCで使っていたストレージをMacにつなげると、データは読めるのに書き込みできないという現象に遭遇する場合があります。これはストレージのファイルシステムがNTFSであることが原因です。macOSではNTFSのストレージを読み込むことはできても書き込みが行えません。exFATに変更するとウィンドウズPCと兼用できますが、ファイルシステムの変更にはボリュームの消去が必要です。消去できない場合は、別途NTFSに書き込めるようにするソフトを導入する方法もあります。
ストレージを選択した状態でFinderの[ファイル]から[情報を見る]を選ぶと、使われているファイルシステムが確認できます。
ファイルの書き込み時にエラーになる
一度にたくさんのファイルを書き込んだり読み込もうとするとエラーになる場合があります。また、ファイル1つなのに書き込めないとメッセージが出る場合もあります。こうしたトラブルが発生するときは次の項目をチェックしてみましょう。
コピーの最中にMacに余計な負荷がかかっていると、大量のファイルの書き込み時に「一部のデータを読み込めないか書き込めないため操作を完了できない」と表示される場合があります。不要なソフトをすべて終了した状態でコピーをやり直してみましょう。タイムマシンが動作していたら、それも一旦オフにしてみましょう。ストレージを接続しているポートを変更すると状況が変わる場合もあります。
また、FAT32のストレージには4GB以上のファイルが保存できません。映像などサイズの大きいファイルをストレージに書き込む際、「このボリュームのフォーマットには大きすぎるため、コピーできません」と表示される原因はこれです。ボリュームを消去してファイルシステムをmacOS拡張に変える必要があります。
(1)このメッセージが表示されてコピーできない場合は、ストレージのフォーマットをチェックしてみましょう。
(2)MS-DOS(FAT32)でフォーマットしてあるストレージは、サイズの大きなファイルの保存には適していません。
(3)Time Machineを利用している場合は、大量のファイルのコピー中だけ[バックアップを自動作成]のチェックを外しておくとよいでしょう。
【セーフブート】
Macを再起動して、起動音が鳴った直後(現行のMacBook Proでは起動音が鳴らないので画面が完全に消えた直後)に[shift]キーを押したままにします。メニューバーの右端に[セーフブート]と表示されれば成功です。
【NTFS書き込み】
「Paragon NTFS for Mac 15」を使えば、NTFS形式のストレージにファイルを書き込めます。試用版も提供されています。【URL】https://www.paragon-software.com/jp/home/ntfs-mac-preview/