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惚れるには理由がある!この“傑作”がスゴイ

FUJIFILM X-T20 +フジノンレンズXF16mmF1.4 R WR

【発売】富士フイルム

【価格】本体:11万2860円、レンズ:12万9060円(ともに直販価格)

【URL】http://fujifilm.jp/personal/digitalcamera/x/fujifilm_x_t20/

2430万画素の「X-TransTM CMOS III」センサと、画像処理エンジン「X-Processor Pro」を組み合わせることによって高画質を生み出す富士フイルムのミラーレスデジタルカメラ「X-T20」。従来のモデルよりもAF測距点を91点(最大325点)に拡大し、被写体の補足性能が飛躍的に向上しています。

iPhoneのカメラの性能は向上を続けており、私にとってのカメラ選びの条件は激変。画質やビデオ撮影性能ではなく、「iPhoneにはないモノを持っているカメラ」になりました。X-T20は、Xシリーズのなかでも手ごろな価格と最新のセンサやAFシステムを備えます。また、単焦点レンズからズームレンズまで品質が非常に高く、組み合わせることで生まれる解像感と発色の良さは、撮る楽しさを盛り上げてくれます。また、明るい広角単焦点レンズの中でも16ミリ/F1.4は、マクロレンズにも迫る至近距離撮影が可能で、iPhoneとは違った、美しい光と微細な世界に導いてくれます。

 

Blackmagic Pocket Cinema Camera

【発売】Blackmagic Design

【価格】12万2904円

【URL】https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/blackmagicpocketcinemacamera

プロ用デジタルシネマカメラの高品質な機能を、355グラムのコンパクトなボディに搭載した「Blackmagic Pocket Cinema Camera」。RAW撮影(lossless Cinema DNG)と10bit ProRes 422(HQ)での撮影が可能で、MFT(マイクロフォーサーズ)のレンズに対応しています。同社がリリースしている編集ソフトウェア「DaVinci Resolve」を併せて使えば、撮影した映像を思いのままに編集できます。

13ストップ(8192:1)というダイナミックレンジによって、通常のビデオカメラでは白飛びしてしまう晴れ渡る青空や、夜明け前の薄暗い影もしっかり記録できます。そのままではコントラストが浅く、色出しもぱっとしませんが、RAWで撮影した写真を現像するように、編集ソフトを使ってメリハリのある映像に仕上げるというひと手間も楽しいカメラです。しかも、安価で種類も豊富なマイクロフォーサーズ規格のレンズが使えるため、コンパクトさを犠牲することなくさまざまな表現が可能です。背面の液晶ディスプレイは高精細で、ゼブラ機能によって完全な露出オーバーを防げます。

 

DSC-RX1RM2

【発売】ソニー

【価格】オープンプライス b 41万9990円

【URL】sony.jp/cyber-shot/products/DSC-RX1RM2/

有効約4240万画素35ミリフルサイズセンサを搭載したソニーの「サイバーショット DSC-RX1RM2」。裏面照射型構造のCMOSを採用することによって集光率が大幅に向上し、高感度・低ノイズ、広いダイナミックレンジを実現しています。さらに、399点の像面位相差AFセンサを搭載することによって、高速かつ高精度な「ファストハイブリッドAF」をRXシリーズで初搭載しました。広いAFカバー範囲、高速AF、高追従性によって撮りたい瞬間を逃すことなく撮影できます。

「iPhoneはコンパクトデジタルカメラを駆逐する」とさえいわれていますが、サイバーショットの「DSC-RX1RM2」は例外。画質が良いのは高級なレンズとセンサを搭載したフラッグシップモデルなので当然ですが、個人的なイチオシは絞りリングを回転させる際に生じるクリック感の快適さです。これは昔のマニュアルレンズを操作したことがある人でないとわかりにくい感覚ですが、フォーカスや絞りをメカニカルに操作することでカメラとの幸せな一体感を味わえます。その一方で、ポップアップする電子ファインダ(EVF)を新たに採用するなど、最新のデジタル技術もふんだんに搭載されています。まさに「憧れのソニー」の面目躍如といったところです。

 

THETA S

【発売】リコー

【価格】4万2800円

【URL】https://theta360.com/ja/about/theta/s.html

2013年の登場以来、ワンショットで360度すべてを撮影できるカメラとして人気のリコー「THETA」。そのフラッグシップモデルである「THETA S」における最大の特徴は、その高画質にあります。新たに開発された解放F値2.0の明るいレンズや、さらに大型になった1/2.3型CMOSセンサ、処理フローを見直した新画像処理技術により、低ノイズ性能・高解像度が飛躍的に向上しています。特に高解像度においては、出力画素が格段にアップし、細部に至るまでより高精細な撮影が可能です。従来のモデルでは不可能だったフルHD動画撮影にも対応しています。

今さら説明する必要もない全天球カメラ「THETA S」。このプロダクトで私が一番気に入っているのは、シャッターを押すだけで、周囲360度すべての景色を記録できるその手軽さです。また、F2.0の明るいレンズによる高画質や、30フレームのフルHD動画を連続25分撮影できる点もグッドです。あと、Wi-Fiモジュールが新しくなったので、撮影した画像をiPhoneに転送するスピードがアップしているのもうれしいですね。

 

GoPro HERO5 Black

【発売】GoPro

【価格】5万760円

【URL】http://www.tajima-motor.com/gopro/produ ct/hr5black/

優れた耐久性を誇るウェアラブルカメラとして広く愛用されている「GoPro」シリーズ。その最新モデルである「GoPro HERO5 Black」は、コンパクトなボディに2インチのタッチディスプレイを搭載し、ショットのプレビューや設定の変更、映像のトリミングなどを操作できます。さらに、4Kビデオと12メガピクセルの写真をシングル、連写、タイムラプラスの各モードで撮影できたり、シャッターボタンを1回押すだけで自動的に撮影が始まるシンプルな操作も魅力的。また、装着できるマウントやアクセサリも豊富で、あらゆるシーンでの撮影に対応します。

なにより「音声コントロール」の快適さに感動します。自撮り棒に付けたまま、声で録画開始/停止、写真撮影(静止画)、タイムラプス、動画のタグ打ち、電源オフなど、主な操作をすべて声で行えます。よほど周りが騒がしくなれば、ほぼ一発で反応してくれるのでイライラもありません。電源ボタンを押してオンにしておけば(電源オンは音声ではできません)、あとは本体に触れて手で操作する必要がないので、アタッチメントに装着したままでも、手探りでボタンを探したり取り外したりする必要はありません。撮影アングルや撮影後のチェックはiPhoneでできるので、液晶画面を備えない「HERO5 Session」でもよかったかな…とも思っています。それと、マウントやアクセサリの種類がたくさんあるのもGoProならではです。

 

EIZO ColorEdge CG248-4K

【発売】EIZO

【価格】27万円(直販価格)

【URL】http://www.eizo.co.jp/products/ce/cg2484k/

EIZOがリリースしている「ColorEdge CG248-4K」は、フルHDの4倍にあたる3840×2160/4K UHDの解像度を誇ります。さらに、sRGB相当の一般的なディスプレイでは再現しきれない色を忠実に再現し、デジタルシネマに用いられる規格「DCI-P3」も93%カバー。さまざまなクリエイティブ作業において、仕上がりの色味をディスプレイ上だけで確認できるのです。また、本製品最大の特徴は、キャリブレーションセンサを内蔵していること。目的にあった表示にいつでも自動で再調整してくれます。

赤枠内のグレー部分が本製品の色域で、中央がほとんどのパソコンユーザが使っているsRGBの色域です。いかに色再現性が高いかがわかるのではないでしょうか。

キャリブレーションセンサは上部に格納されており、電動で出現するギミックです。EIZOのディスプレイは均一表示に定評があるので、センサがディスプレイ中央部になくても正しくキャリブレーションが行えます。

Appleはディスプレイの品質にこだわっていて、一部の製品は製造時にキャリブレーションを行っているほどです。しかし、ディスプレイの色再現は日々変化してしまうため、定期的に調整が必要です。その点、「ColorEdge CG248-4K」はキャリブレーションセンサを内蔵しており、付属のソフトで自動的に再調整してくれるスグレモノ。写真、映像、出版といった多くのプロファイルを切り替えられるので最適な状態で表示できます。ディスプレイそのものの性能も、Adobe RGBを99%カバーしており、P3との比較でも93%カバー。クリエイティブワークにおける重要な色が本機では発揮できるのです。なお、接続インターフェイスは、ディスプレイポートとHDMIなのでUSB-C搭載Macではアダプタが必須になります。

 

HHKB Professional BT

【発売】PFU

【価格】2万9700円

【URL】http://www.pfu.fujitsu.com/hhkeyboard/bt/

普通のキーボードでは味わえないキータッチを持ち合わせる「Happy Hacking Keyboard」シリーズ。この「HHKB Professional BT」では、初代モデルからの特徴を継承しながら、ワイヤレス化を実現し、MacBookやiPadなどと合わせて、いつでもどこでも極上のタイピングを味わえるようになりました。また、コンパクトサイズなので、机の上のスペースを有効に活用できます。キーボード底面のDIPスイッチの切り替えにより、制御キーの割当変更が可能。ユーザ自身の使い方に合わせて手軽にカスタマイズできるのもポイントです。

キーボードの善し悪しは、好みや握力、タイピングのスムースさなどで変わるので、絶対これが良い、という製品は存在しないと思います。インターフェイス全般にいえることですが、「慣れ」は使いやすい道具にとって重要な要素。これまでHHKBで仕事をしてきた私にとっては、これがまさに「慣れた道具」であり、文章を書くうえでのリズムを守ってくれる大切なパートナーになりました。そのHHKBのBluetooth版の登場は、自宅のMacでも、出先のMacBook Proでも、出張中のiPad Proでも、この「慣れた道具」を使うことができる、私にとっての大きなイノベーションです。ぜひ、専用のキャリングケースを手に入れて、パームレストと一緒に活用してみて下さい。

開発会社・PFUに聞いたHHKB Professional BTに詰め込んだこだわり

発売以来多くの愛用者を生み出してきた「Happy Hacking Keyboard(以下、HHKB)」シリーズ。新モデル「HHKB Professional BT」では、開発段階においてどのような部分にこだわったのでしょうか。HHKBを開発・販売する株式会社PFUの広報担当・加納雅也さんにポイントを聞いてみました。

「HHKBは、キー押下時の静電容量値の変化を検出してキー入力を行う静電容量無接点方式を採用していますが、HHKB Professional BTではじめて無線化を実現しました。また、ワイヤレス化するうえで、いかにHHKB Professional独特のキー構造に影響を与えないかという点にこだわりました。ユーザの皆さんには、USBタイプのProfessionalシリーズとは外形とインターフェイス以外の機能を変えていないことにぜひ注目いただきたいです」

キーボード底面にはDIPスイッチをを搭載。このスイッチを切り替えることによって、制御キーの割り当てを変更できます。自分の用途に合わせてカスタマイズできるのも、HHKBの魅力です。

静電容量無接点方式ではじめて無線化に成功した「HHKB Professional BT」。キートップの刻印には、文字が見やすく耐久性の高いサブリメーション印刷を採用しています。

 

Naim Audio Mu-so Qb

【発売】モダニティ

【価格】10万7784円(本体のみ)

【URL】http://www.modernity.jp/brand/naimaudio/

5つのスピーカと2つのパッシブラジエータを内蔵したNaim Audioのワイヤレス・ミュージックシステム「Mu-so Qb」。32bitのオーディオプロセッサで信号処理し、リアルで表現力豊かなハイレゾ品質のサウンドをワイヤレスで再現できます。同じくNaim Audioがリリースしている「Mu-so」と併用することで、マルチルームでの利用もOK。最大5台まで同じ音楽を鳴らしたり、それぞれ違う曲を再生できます。豊富な音楽ファイル形式にも対応。洗練された見た目にも、プロダクトへのこだわりが感じられます。

テクノロジーとスタイルを一体のものとして捉えるデザインセンスに長けた英国のブランド「Naim Audio」渾身のハイレゾ対応ワイヤレスオーディオ。その見た目もさることながら、高域から重低音まで広帯域をカバーするマルチスピーカユニットを搭載しています。角度を細かく調整したスピーカと、総合出力300Wのパワフルなアンプの組み合わせが部屋いっぱいに鮮度の高いサウンドを満たしてくれます。Wi-FiネットワークにつなげばMacやNASに保存した音楽ファイルのワイヤレス再生や、Spotifyのインターネットラジオのダイレクトストリーミングを楽しめるところもいいですね。もちろんiOSデバイスによるAirPlay再生も自由自在ですよ。

 

QuietComfort 35 wireless headphones

ノイズキャンセリング・ヘッドフォンとして人気のBoseの「QuietComfort」シリーズ。「QuietComfort 35 wireless headphones」では、ワイヤレス化を実現。最大20時間の連続再生に対応していますが、バッテリがなくなってしまっても、15分間のクイック充電でさらに2.5時間使用可能。イヤクッションなどの細かな部分も高級感あふれる設計が施されており、Boseのこだわりが見えるプロダクトです。

Boseサウンドが好きな私にとって、「QuietComfort 35」は大のお気に入り。ワイヤレスで接続できますが、いざとなれば付属のコードで有線接続も可能。マルチファンクションボタンを長押しすることでSiriが呼び出せるのもいいですね。元祖ノイズキャンセルの効果も抜群です。カフェなどでノマドワークするとき、周囲の騒音が気になったら、QuietComfort 35を着けてスイッチオン。たちまち静かなパーソナルスペースが確保できる…こんな使い方も気に入っています。

 

Chord Hugo 2

【発売】アユート

【価格】29万9980円

【URL】http://www.aiuto-jp.co.jp/products/product_2095.php

英・Chord Electronic社が開発したDAC搭載ポータブルヘッドフォンアンプ「Hugo 2」は、最先端のFPGA技術と進化した独自のWTA(Watts Transient Aligned)フィルタなど、驚異的な音響性能を実現しています。PCM768kHz/32bit、DSD512のネイティブ再生、4段階で好みの音質を選択できるデジタルフィルタ、ダイナミックレンジの向上やノイズフロアの低減など、多くの進化を伴ったこだわりのポタアンです。

基幹部分であるデジタルオーディオ回路の設計は、“鬼才”の呼び声高いエンジニアのロバート・ワッツ氏が担当。既製品のICチップに頼らず、ワッツ氏が独自のプログラムを書き込んだカスタムICチップを乗せて「Hugoにしか出せないサウンド」を再現します。好みのヘッドフォンを組み合わせてもよし。アナログ音声出力端子も備えているので、将来はスピーカによる本格的な再生環境にも発展して息長く楽しめそうです。

 

ROLI Seaboard RISE 25

【発売】エムアイセブンジャパン

【価格】9万9800円

【URL】https://www.mi7.co.jp/roli/

音楽制作をする際に欠かせないMIDIキーボード。ROLIの「Seaboard RISE 25」は、センサが搭載されたシリコン製の「Keywaveサーフェス」を搭載し、従来の製品よりも直感的にサウンドを形成できます。また、バッテリ駆動とBluetooth経由による操作で、最大8時間駆動のワイヤレス操作も可能です。USB接続と比較しても、ワイヤレスによるレイテンシー・ロス(遅延)はほとんどありません。

一般的な鍵盤のスタイルを踏襲しているので、筐体を見た瞬間に「どうしたら音が出せるか」を理解できるわかりやすさが良いんです。そして、触れた瞬間から、従来の楽器系デバイスとは違うことを感触で理解できます。この種の感動は、Macユーザがきっと好きな種類のもの。指をスライドさせたり、押し込んだりして操作できるコントローラは従来も存在しましたが、このSeaboardは素材の質が素晴らしく、指が実にスムースに動きます(過去30年間に触った機材の中で最高レベル!)。全体には適度な重みがあるので、プレイ中に動く心配もなく「楽器としての風格」を存分に持っています。包装の発泡スチロールがそのまま簡易ケースになる部分も気が利いていてうれしいですね。

 

UE MEGABOOMポータブルワイヤレススピーカー

【発売】Ultimate Ears

【価格】3万3000円

【URL】http://www.ultimateears.com/ja-jp/uemegaboom/

世界的に人気のヘッドフォン・スピーカブランド「Ultimate Ears」からリリースされているワイヤレススピーカ「UE MEGABOOM」。旧モデルであった「UE BOOM」に比べ、パワフルでダイナミックな重低音が一層強化されています。また、IPX7の防水性能を備えているので、水辺などのアウトドアシーンでも躊躇することなく使い倒せます。専用アプリを使うことで、2台以上のMEGABOOMと接続可能なので、さらに力強いサウンドを楽しめます。

これまでBluetoothのワイヤレススピーカに対しては偏見があって、正直言って音質には期待していませんでした。ところが、このUE MEGABOOMを試してみて、そのイメージは一変。ポータブルながらしっかりと響く低音とリスニングポイントを選ばない360度サウンドは、音楽の楽しみ方をもっと自由に大きく広げてくれます。専用アプリでイコライザのカスタマイズをしたりアラームを鳴らせるなど、スマートスピーカとしての機能も楽しいです。

 

Apogee MiC 96K

【発売】メディアインテグレーション

【価格】2万9800円

【URL】http://www.apogeedigital.jp/product/mic-96k

マイクとマイク・プリアンプ、A/Dコンバータの3つが驚くほどコンパクトな筐体に一体化された「Apogee MiC 96K」。小さいサイズながらも、高品質な最高24Bit/96khz HD レコーディングが可能です。また、iOSデバイスやMacにも最適化されており、LightningケーブルやUSBケーブルで簡単にデバイスと接続できます。iPhoneで撮影する動画の音をもっと高音質で録音したい人にもぴったりのソリューションです。

ハイエンドデジタルオーディオ機器のイメージが強いApogee製品ですが、「MiC 96k」は比較的手が届きやすい価格帯で販売されているプロ仕様マイク。付属のケーブルを利用して、MacやiOSデバイスですぐにスタジオクオリティでレコーディングを開始できます。宅録やナレーションの収録といった使い方が一般的ですが、一番可能性を感じるのはポッドキャストやSNSでの実況動画などでの利用。良いマイクに変えるだけで、音声や動画にリアリティが加わります。