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逆引き林檎辞典:「う」から始まるMacの疑問

著者: 山田井ユウキ

逆引き林檎辞典:「う」から始まるMacの疑問

Q ウインドウだらけのデスクトップ…なんとかならないの?

A・いろいろなソフトを起ち上げて作業していると、いつの間にか画面がウインドウだらけでごちゃごちゃに…! そんなときはまず、使わないウインドウをしまったり閉じたりしましょう。キーボードショートカットを使うと楽ちんですよ。すでに開いている複数のウインドウから目当てのものを探すなら、(1)ミッションコントロールを使うのがおすすめ。ウインドウを2つ並べて作業したいなら(2)スプリットビュー、1つの作業に集中したいときは(3)フルスクリーンにするという手もあります。ウインドウは消したくないけれど、いったんデスクトップを整理したいという場合は、(4)Spacesバーで(5)仮想デスクトップを追加すると便利です。

コトバがわかれば理解力アップ

(1)ミッションコントロール(Mission Control)

macOSに備わる機能で、デスクトップ上にあるすべてのウインドウを表示できます。あとで解説する仮想デスクトップや、ウィジェット(ミニアプリ)が集約されているダッシュボード(Dashboard)にもアクセスできます。

(2)スプリットビュー(Split View)

2つのウインドウをフルスクリーン表示(3)にし、画面全体を使って左右に並べる表示方式です。

(3)フルスクリーン表示

ウインドウを画面全体に広げる表示方式です。メニューバーやドックも見えなくなり、ウインドウのみになるため1つの作業に集中できます。メニューバーとドックは消えたわけではなく、ポインタを画面の上下に持っていくことで簡単に表示できるのでご安心を。未対応のソフトもあります。

(4)スペーシズバー(Spaces bar)

ミッションコントロールの上部に表示される箇所のことです。作成した仮想デスクトップ(5)が一覧で表示され、サムネイルをクリックすることでそれらを切り替えます。

(5)仮想デスクトップ

Macでは、目的に合わせて複数のデスクトップを設定できます。たとえば、仕事用のデスクトップ、趣味用のデスクトップといった具合です。特に目的はなくとも、デスクトップがウインドウで埋まってきたので新しいデスクトップを作ってそこで操作する、という使い方もできます。

【POINT】そのときどきで最適のウインドウ操作を行おう!

(1)使っていないウインドウは、しまうか、隠すか、閉じる

便利なショートカットを覚えましょう。操作中のウインドウをDockに「しまう」(右の写真)は[コマンド]+[M]キー、「閉じる」は[コマンド]+[W]キーです。[コマンド]+[H]キーで行う「隠す」は、見た目は「閉じる」に似ていますが、実際に閉じてはいません。Dockのソフトアイコンをクリックすると再表示されます。

(2)ウインドウを俯瞰するにはミッションコントロール

[F3]キーを押すか、トラックパッドに指3本を置いて上へスワイプすると、ミッションコントロールの画面になります。現在開いているウインドウがすべて表示され、クリックするとそのウインドウをデスクトップの最前面にできます。

(3)1つの作業に集中するならフルスクリーン

ウインドウの左上にある緑色のボタンを押すか、[コントロール]+[コマンド]+[F]キーで、操作中のウインドウをフルスクリーン表示にできます。戻すときはポインタを画面上部に持っていくと緑ボタンが現れるのでそれを押すか、もう一度さっきのキーボードショートカットを使います。

(4)スプリットビューで2つの画面を並べて表示

ウインドウ左上の緑色のボタンを長押しして、左右どちらかにウインドウをドラッグします。その後、2つ目の画面を選んでクリックすると、2つのウインドウを並べて表示できます。「Safariで調べ物をしながらメモをとる」などといった作業にうってつけです。

 

Q・よく見るWEBサイトを簡単にチェックできる?

A・TwitterやFacebookといったSNSなど、一日に何度も見るWEBサイトがある人は多いのではないでしょうか。そのたびにいちいち検索したり、URLを直接入力してアクセスしたりするのは面倒です。Safariでは、サイドバーに?ブックマークを表示しておくか、?タブを?ページピンで固定しておくことで、目当てのページにすぐにアクセスできるようになりますよ。

サファリのページピンが便利だよ

(1)ブックマーク

いわゆる「お気に入り」機能。よく訪れるWEBサイトを登録し、サファリのサイドバーにまとめておけます。

(2)タブ

ウインドウより細かい画面整理の方法です。Macでは複数のウインドウをまとめて1つのタブ付きウインドウとして表示したり、ウインドウ内のタブを分離して別のウインドウとして表示したりできます。タブ表示できるのは対応ソフトのみ。純正ソフトでは、サファリやファインダのほか、ページズ、ナンバーズ、キーノートといったiWorkソフトが対応しています。

(3)ページピン

サファリ上で任意のタブを固定して表示する機能です。ピン留めしておくイメージから「ページピン」機能と呼ばれます。固定されたページは、タブの左側に表示され、解除しない限り消えることはありません。

【POINT】2つの方法でページを登録できる

(1)ブックマークを使う

ウインドウ右上の共有ボタン()をクリックし、[ブックマークに追加]を選択するとサイドバーにブックマークできます。設定・管理はメニューバーの[ブックマーク]で。このメニューの[ブックマークに追加]を選択してもOKです。

(2)ページピンでタブを固定する

固定したいタブを左側にドラッグし、アイコン状になったらそこでドロップします。これでタブが固定されます。タブ上でコンテキストメニューを開き、[タブを固定]を選択してもOK。解除するときは、固定されたタブを右側にドラッグし、通常の大きさになったらドロップします。

 

Q・上書き保存をしちゃったらどうすればいいの?

A・画像を表示する「プレビュー」やiWorkソフトの(1)オートセーブは便利ですが、勝手にファイルを上書き保存されると困ることもありますよね。そんなときは(2)バージョンを戻して、保存前のデータに復元しましょう。あとは、書類を閉じるときに変更内容を保持するかどうかを確認できるようにしておくと安心です。

ちゃんと戻し方があるんだね

(1)オートセーブ

画像や書類のファイルを編集すると自動的に変更内容を保存して、元ファイルを上書きする機能です。たとえば画像をプレビューで表示し、編集機能からサイズを変更すると、何もしなくても元ファイルが変更されます。いちいち「保存」を実行する必要がないのは便利な反面、それが事故につながることも。すべてのソフトにこの機能があるわけではありません。

(2)バージョン

バージョンの定義はさまざまですが、「ソフトのバージョン」といったときはファイルの編集・変更履歴のことを指します。たとえば画像のサイズを1000ピクセルから500ピクセルに変更したとすると、500ピクセルの画像が最新バージョン、1000ピクセルの画像が1つ前のバージョンです。オートセーブに対応するソフトでは、このバージョンの履歴がバックグラウンドで記録されています。

【POINT】意外と盲点になっている設定を見直そう

(1)1つ前のデータにさかのぼる

[ファイル]メニュー→[バージョンを戻す]→[すべてのバージョンをブラウズ]で、これまでの編集履歴が表示されます。戻したいバージョンを選択すればOK。これはファインダのバージョンの戻し方ですが、ほかの対応ソフトの多くも、このように[ファイル]メニューからバージョンを戻せます。

(2)閉じるときの確認で誤操作を防止

うっかりファイルを閉じてしまって元ファイルを上書きしてしまった…なんてことがないように、確認ダイアログが出るよう設定しておきましょう。システム環境設定の[一般]パネルに[書類を閉じるときに変更内容を保持するかどうかを確認]という項目があるのでチェックしておきます。