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Macでマルチディスプレイ今どきの活用術

著者: 中村朝美

Macでマルチディスプレイ今どきの活用術

マルチディスプレイが手軽に

気がつくと、MacやiPad、iPhone、ハイビジョンテレビといった、たくさんのスクリーンに囲まれて生活しています。これらのデバイスは本来の役割こそ別々のものですが、互いをうまく連係できれば、Macライフがより豊かになります。

たとえば、iPadをMacのサブディスプレイとして活用すれば、より多くの情報を一度に表示したり、広々としたワークスペースを手に入れることができます。

そのためのアプリはすでにいくつか登場していましたが、ワイヤレス接続による描画の遅れが発生するなど、これまでは決定版と呼べるものがありませんでした。そこへ、あえて有線接続することで遅延を抑えたアプリ「デュエットディスプレイ(duet Display)」が登場。iPadがあれば、外付けディスプレイを購入することなく快適なマルチディスプレイ環境が手に入るようになったのです。

また、ハイビジョンテレビをMacの外付けディスプレイとして利用する方法もあります。HDMIケーブルなどを用いた有線での接続も考えられますが、利便性を考えるとアップルTVを経由したエアプレイ・ディスプレイがおすすめです。しかもエアプレイの場合、MacだけでなくiOSデバイスの画面をテレビにミラーリングすることもできます。

このように、今や身の回りのスクリーンをMacに接続することで、マルチディスプレイ環境を手軽に構築しやすくなっています。

メリットは実証済み

そもそも、マルチディスプレイのメリットとはなんでしょうか。

OS Xには、ミッションコントロールなどディスプレイを効率的に使う機能が搭載されています。しかし、いくら仮想のデスクトップを簡単に切り替えて使えるといっても、やはりリアルなマルチディスプレイの使い勝手とは異なります。結局のところ同時に表示できないのであれば、重なり合って見えなくなっているウインドウと同じようなものです。OS Xエルキャピタンで追加された画面を分割する「スプリットビュー」も、そもそも小さなディスプレイではあまり実用的とはいえません。

しかし、マルチディスプレイなら多くのウインドウを重ねずに配置できるようになり、ウインドウを選ぶ、移動する、リサイズするといった操作が減ります。クリック数が削減できるため作業効率は格段にアップするというわけです。マルチディスプレイによって作業効率が向上することは、すでに米ユタ大学をはじめさまざまな研究機関で証明されています。

画面の狭いMacBookシリーズならその恩恵は特に大きいといえます。MacBookシリーズを自宅で使っているときは、別のスクリーンを活用してデスクトップ型Mac並みの作業スペースを実現してはいかがでしょうか?

スクリーンの統合も可能

逆に、iOSデバイスの画面をMac上に表示するソリューションもあります。ゲームのプレイ画面を動画でキャプチャしてほかの人と共有したり、プレゼンテーションでMacとiOSデバイスの両方を映し出したいときに威力を発揮するでしょう。

これにはUSB接続してクイックタイムプレーヤを使う方法と、「リフレクター2(Reflector 2)」というソフトを使う方法の2種類があります。いずれもエアプレイ・ミラーリングを併用して会議室のスクリーンなどに出力することも可能です。

このように、身の回りにあるスクリーンを活用するすることで、Macライフをより向上することができるのです。趣味やビジネスにさまざまな活用が考えられます。ハードウェアの投資は不要なのですぐに試してみましょう。