【もっと知りたい(1)】いったい何が「マジック」と呼ばれているの?
マジックマウスの「マジック」という名前の由来を知りたくなるかもしれません。自分で使っているときには気がついていないかもしれませんが、その使っている様子こそが「マジック」なのです。
「マジックマウス」という名前は、その使用方法に由来しています。マウス表面のタッチセンサは繊細な指の動きが検知可能で、そっと表面をなぞるだけで画面をスクロールしたり画面を切り替えられます。たとえば、サファリを使っているときにマウスの表面を左右にスワイプすれば、ページの戻る/進むと同じ操作が可能です。このボタンやホイールがないマウスで指を「サッ」と動かしている様子は、第三者からすればまさに魔法を使っているように見えるでしょう。
また、スワイプ操作だけでなく、マウス表面を軽く叩く「タップ操作」も可能で、2本指のダブルタップを行うとミッションコントロールの起動が設定できます。なお、マジックマウスのタッチセンサは4本の指を認識するものの、システム環境設定から設定できるジェスチャ操作は2本指までです。3本指以上でのジェスチャは「ベタータッチツール」というソフトを利用すれば可能で、標準にはないジェスチャ操作はもちろん、1~4本指のジェスチャをさまざまな機能に割り当て可能です。
魔法のようなジェスチャ
ボタンもスクロールホイールもないマウス表面をスワイプする様子はまさにマジックです。サードパーティのソフトでカスタマイズできるのも魅力です。
標準操作は動画で解説
マジックマウスの操作方法がわからない場合は、システム環境設定から[マウス]パネルで操作方法を動画で解説してくれます。ここでジェスチャや操作を自分好みに設定しましょう。
ジェスチャを追加する
標準のジェスチャを拡張したいときにおすすめなのが「ベタータッチツール」です。4本指に対応したさまざまなジェスチャを追加できます。
【もっと知りたい(2)】キーボードでマウス操作ができるって本当?
マウスが壊れたり操作できなくなってしまうと大変不便です。キーボードショートカットで操作したくてもショートカットを覚えておくのは大変…。でも実はキーボードでマウス操作ができるのです。
マウスが壊れたとき、MacBookシリーズであれば内蔵トラックパッドを使えばよいのですが、iMacなどでは予備のデバイスを接続するしかありません。Macにはキーボードショートカットですべての操作を行う「キーボードフルアクセス」機能がありますが、すべての操作を覚えるのは大変です。そこで、簡単にキーボードをマウス化する「マウスキー」を紹介します。
あらかじめシステム環境設定から[アクセシビリティ]パネルで[マウス/トラックパッド]の項目から[マウスキーを有効にする]をオンにしておきましょう。
キーボードにテンキーがある場合は、テンキーの[5]がクリックとなり、その周囲の数字キーで上下左右と斜め移動できます。[0]でクリックしたままとなり[.]で離せます。また、[5]を2回押せばダブルクリックになりますし、[コントロール]キーと同時に押せば右クリック(副ボタンクリック)です。いつでもマウスキーが呼び出せるように、[オプション]キーを5回押したら機能が有効になるように設定しておくと便利です。
アクセシビリティから設定
システム環境設定の[アクセシビリティ]パネルからマウスキーの設定を有効にできます。マウスが壊れてからでは設定しにくいので事前に準備しておきます。
すぐに有効にする設定
同じ設定画面から[オプション]をクリックし[Optionキーを5回押して~]のチェックボックスをオンにしておけば、非常時にも迷うこともないのでおすすめです。
テンキーのないキーボードの時
テンキーのないキーボードでは「I」キーがクリックとなり、「I」キーを中心に上下左右となります。[オプション]キー5回で有効にするオプションを有効にして、本誌のこのページを開けば安心です。
【もっと知りたい(3)】ポインティングデバイスって進化してるの?
マウスをはじめとするポインティングデバイスは画面上のグラフィックを選択することが主な機能です。マウスやそれ以外のポインティングデバイスの進化は続いているのでしょうか。
コンピュータの進化はめざましいものがあります。しかし、ポインティングデバイスであるマウスはボール式から光学式、LEDやレーザと機構は変わっても、役割や機能自体は大きく変化していません。
入力装置にはマウスのほかにトラックパッドやトラックボールのようなデバイスもありますが、それらもマウスと役割は共通しており、カーソルを動かして狙った場所を選択します。変化がない一番の理由は、Macの画面にあります。GUIを使ったMacはユーザからの命令を実行するために、画面に並ぶアイコンやボタンに狙いを定めてクリックする操作が基本ですから、この動作を実現する一番直感的な装置としてマウスは完成度が高いのです。
そんななか、新たなアップル製ポインティングデバイスとして登場したのが「アップル・ペンシル」です。このiPadプロ用の鉛筆型デバイスは、タッチパネル操作であるiOSと親和性が高く、直接アイコンをタップできます。またマウスでは難しい「圧力」や「ペンの角度」を検知し、強弱をつけた線や絵を描けます。
アップル純正マウスの歴史
パーソナルコンピュータをマウスで操作することを世の中に浸透させたアップルですが、これまでOS Xの進化に合わせて何度もデザインや機能をアップデートしてきました。
マジックトラックパッド2
ポインティングデバイスとしてもう1つ忘れてはならないのがトラックパッドで、マウスと人気を二分しています。MacBookでトラックパッドを使い慣れているユーザにもおすすめです。
新たな可能性アップル・ペンシル
iPadプロとともに登場した新しいポインティングデバイスが「アップル・ペンシル」です。ポインティングデバイスとしてはもちろん操作する圧力や角度を認識し、鉛筆や筆を使っている感覚です。
【これやっていいの?】1台のマジックマウスで2台のMacを操作したい!
MacミニとiMac、MacBookプロとiMacなど2台のMacを使い分けていると、机にマジックマウスが2つ並んでしまうことがあります。1つのマウスを2台のMacで共有しようとすると、一度接続を切ってもう1台のMacに接続するなど面倒です。
その場合、「テレポート(teleport)」というソフトを利用します。それぞれのMacにインストールしたら、操作されるMacで[Share this Mac]を有効にし、操作するMacで[画面位置]を指定します。
今回はMacBookプロからiMacを操作するため、設定画面の右側にiMacを配置しました。この状態で、MacBookプロに接続されたマジックマウスを画面右に移動すると、iMacの画面左からマウスカーソルが現れて操作できるのです。
すると、MacBookプロのキーボードやトラックパッド、接続しているマジックマウスすべてがiMacの操作に使われます。これで何台ものマジックマウスが机に並ぶことはありません!
?マウスをテレポーテーション
「テレポート」はMacに接続されたマウスとキーボードでほかのMacを操作可能にするソフトです。
?アクセシビリティで許可
英語メニューですが設定は簡単です。2台のMacでテレポートを起動し、アクセシビリティから利用を許可、操作される側では[share this Mac]を選びます。
?操作方法はシンプル!
操作するMacで[layout]を開き、Macをドラッグで配置すれば準備完了です。マウスカーソルを画面の右に持っていくと、iMacの画面左からカーソルが現れます。
[ 検証結果 ]
MacBookプロに接続されたマジックマウスでiMacの操作ができた!
1組のマウスとキーボードを共有できるのは大変便利で、机も広く使えます。もちろんマウスだけでなく、マジックトラックパッドやMacBook内蔵トラックパッド、キーボードも使えます。
【もっと教えて】
マウスキーを覚えておくと、もし突然マウスが壊れてしまっても作業中のファイルを保存し、Macを安全に終了することが可能です。新たにマジックマウス2を購入した場合は、Macとライトニングケーブルと接続するだけですぐ利用できます。
【もっと教えて】
テレポートはインストールと初期設定時に、Macの設定変更や2台のMacのキーチェーンアクセスを求められます。また、2台のMacが同じネットワークに接続されていなければ、操作できないことにも注意が必要です。