もっとワイドに撮りたい!
写真が好きなのでいつもカメラを持ち歩いていますが、最近はiPhone 6で撮影する機会が多くなりました。画質にはそれなりに満足していますが、レンズの画角には不満があります。私は主に建物や風景を撮るので、もうちょっと広角が欲しいんです。iPhone 6のレンズの焦点距離は、35ミリ換算で約30ミリ。そこそこ広角ですが、私にはちょっと足りません。せめて21ミリ程度は欲しいところです。
こんなときに便利なのが外付けのコンバージョンレンズなのですが、iPhone用として市販されているレンズはお粗末なものも多く、いくつか試しましたが歪みがひどくて耐えられません。本格的なレンズはないものか…と探して見つけたのが、今回紹介する「モーメント」です。
モーメントはスマートフォン用のコンバージョンレンズで、長年シネマレンズを作っていたスタッフがクラウドファンディングサイト「キックスタータ」で資金を募集していたもの。無事に資金調達は完了、今ではモーメントの公式WEBサイトから購入できます。
モーメントのワイドレンズは4群5枚の構成で、反射防止のコーティングがされています。金属製のハウジングにガラスがみっちり詰まった作りで、レンズマニアの私も唸る本格的な逸品でした。
取り付けは、iPhoneにマウントプレートを接着して、そこにレンズを装着します。バヨネット式なのでしっかり固定でき、グラつきもありません。
レンズを取り付けて「カメラ」アプリで画面を見た瞬間、これだ!と感じました。広角レンズ特有の周辺減光はありますが、歪みはほとんどありません。ついに、建物を撮るのに最適なコンバージョンレンズに巡り会えました!
iPhone 6用のマウントプレートを装着
レンズは付属のマウントプレートに装着します。マウントプレートはiPhoneに両面テープで接着するため、頻繁に取り外すのは難しいです。
歪みのないワイドな画角に感激!
iPhone 6の標準レンズは35ミリ換算で約30ミリ。ワイドレンズを取り付ければ18ミリ相当の焦点距離をになります。ワイドで、しかも歪みの少ない画像に大満足です。
専用ケースも登場
モーメントのマウントプレートはiPhoneに両面テープで貼り付けるのですが、接着が強力で、剥がそうとするとプレート自体が曲がってしまうほど。頻繁に貼ったり剥がしたりはできません。このマウント方法は改善して欲しい点でした。
そう感じていたのは私だけではなかったようで、ちょっと前にモーメント専用iPhoneケースの資金募集が始まりました。もちろん即出資です。
届いたケースは希望していたとおりのもので、レンズ取り付け用のバヨネットが組み込まれており、ブルートゥースの専用シャッターボタンまで内蔵しています。ケースと組み合わせることで、モーメントレンズを最大限に活かせる環境が出来上がりました。
こうして高性能な広角レンズが手に入ったので、ますますカバンの中のカメラを取り出す機会が減ってきたのが、最近の新たな悩みです。
専用ケースで使い勝手がさらにアップ!
モーメント専用のiPhoneケースも販売されています。マウントプレートを使わずにレンズを固定可能、ブルートゥース接続のシャッターボタンも内蔵していますから、モーメントを使うなら合わせて購入するのがオススメ。
アプリで完成するモーメントの世界観
専用アプリ「Moment App」を使えば、撮影した画像をJPEG・TIFFで保存可能です。ケースと組み合わせれば、シャッターボタン半押しでピント合わせができます。
松山茂の評価
● 本格的なレンズ構成
● 歪みがほとんどない
● 専用のiPhoneケースがある
● プレートの貼り直しが難しい
● ちょっと重い
【補足】
モーメントには今回紹介したワイドレンズ以外にも、倍率2倍の「テレ」や10倍の「マクロ」があります。専用ケースにも黒/黒、黒/ウォールナッツ、黒/白のバリエーションがあり、いずれもモーメントのWEBサイトから購入できます。
SPEC
[使用期間]400日
【発売】MOMENT
【価格】99ドル99セント
【URL】http://momentlens.co
【サイズ】約25(H)x約34.6(Φ)mm
【重量】45g
【備考】レンズ構成:4群5枚、コーティング:多層ARコート、焦点距離:18mm、倍率:0.63倍
松山茂 Shigeru Matsuyama
東京・谷中を拠点として日々ガジェットと猫を愛でながら執筆するフリーライター。Mac歴は1984年発売のMacintoshから。気づけば早30年、Macの進化と時の流れの速さを実感中。