最近Macで見かけなくなった入力デバイスに「テンキー」があります。数字入力に特化しているので、表計算などで便利に使えます。特にMacBookシリーズに最適なテンキーを探してみました。
ナムロックはどこへ消えた?
3月になると毎年恒例の確定申告シーズンが訪れ、私は表計算や会計サービスに数字を入力する機会が増えます。かつてのノート型Macであればキーボードに[ナムロック(Num Lock)]キーがあり、キーボードの中央付近をテンキーモードにして数字を効率よく入力できました。しかし、現在のMacではいつの間にかこの機能がなくなり、横一列の数字キーでイライラしながら数字を入力しています。テンキー付きマジックキーボードも販売されていますが、さすがに高すぎます。
そこでまず、有線のUSBテンキーパッドを買ってみました。試したバッファロー製のテンキーパッドは安価で入手性も高く、数字の入力という意味では大きな問題はありません。キー入力の精度は一般的な電卓ほどではないものの、ハードウェアキーならではの確実性が感じられました。しかし、一部のキーがウィンドウズでしか利用できず、Macユーザとしては少々損をした気分になります。
トラックパッドをテンキーに
次にまったく異なるアプローチでテンキーを実現できる「Nums」を試してみました。これは、MacBookシリーズの各トラックパッドのサイズに合わせたフィルムを貼り、専用ソフトをインストールすることでトラックパッドがテンキーとして利用できるというユニークな製品です。
ジェスチャ操作で通常のトラックパッドから[数字モード]に切り替えると、数字を入力できるようになります。また、四則演算のキーや[デリート]キーも問題なく利用できます。四隅のアイコンから「電卓」を呼び出したり、事前に設定で割り当てることでアプリケーションランチャとして使える機能も便利です。
トラックパッドの触覚フィードバックを有効にしていれば、数字キー(?)をタッチした際の擬似クリック感が得られますが、やはり物理キーボードと比べるとやや確実性に劣る面もありました。
とはいえ、日常的に数字を入力する機会がある人にはかなり便利といえるでしょう。なにより、テンキーパッドと違い場所を取らないのがメリットです。デスクトップでもキーボードとテンキーパッドを置くと、マウスやトラックパッドが遠くなってしまいますからね。
Belkin YourType Bluetooth Wireless Keypad
【販売】Apple Store
【価格】5800円(税別)
(2)Apple Storeで販売しているテンキーとしてBelkin製の「YourType」があります。Macでの動作対応があるものの、乾電池駆動のワイヤレスで、現在ではやや使い勝手に難がありそうです。
(3)Windows用の有線テンキーパッド「BSTK100BK」です。安価で評価も高いロングセラー商品です。
(4)接続すると「キーボード設定アシスタント」が起動しますが、気にせず設定を終了して構いません。BSTK100BKでは数字と四則演算記号、[Tab]キー[Enter]キーなど動作するキーと[Home]キー、[End]キー、[Ins]キーなど動作しないキーがありました。
(5)トラックパッドに貼るタイプのテンキー「Nums」は、MacのモデルごとにYahoo!ショッピングなどで販売されています。類似品やプレミアム価格で販売している業者には注意が必要です。
(6)ジェスチャでマウスモードからテンキーモードに切り替えられます。また、電卓やソフトなどを呼び出せる機能は新鮮です。ただし、誤タッチもあるため大量の数字を入力するのには適していないように感じられました。