2018年11月下旬、アンカー・ジャパンは発表イベント「Anker Power Conference '18 Autumn」を開催した。日本独自の施策に加え、数多くの新製品が発表された同イベント。次世代パワー半導体素材「GaN(窒化ガリウム)」を用いた超小型充電器など、注目の製品が目白押しだった。
東京に常設店がオープン
アンカー・ジャパンは2018年11月29日、次期製品などの発表イベント「Anker Power Conference '18 Autumn」を開催した。同年10月に米・ニューヨークで開催したイベントにおける発表内容に加えて、日本独自の施策について説明する内容だった。
日本法人を起ち上げてから5周年を迎え、その品質と信頼性から着実にファンを増やしている同社。登壇した代表取締役・井戸義経氏は、当初目標として掲げた売上100億円達成も射程圏内だと自信を見せた。
アンカー・ジャパンは、大阪・ららぽーとEXPOCITYにてポップアップストア「Anker公式ストア@大阪」を展開している。初の直営店として4カ月の期間限定オープンの予定だったが、好調のためさらに期間を延長して営業することが決まった。さらに、2018年12月下旬にはU-NEXTとの協同経営という形で、南青山に「Anker公式ストア@南青山」を常設店としてオープンすることも発表。今後、さまざまな地域で常設店を増やしていく計画だそうだ。
2018年12月下旬、南青山に「Anker公式ストア@東京・南青山」を常設店としてオープンすると発表した。
シリコンに代わる半導体材料「GaN(窒化ガリウム)」を採用した製品を投入すると説明した。エネルギー効率が高いのに発熱は低く、電源製品の小型化を可能にするという。
超小型化した新世代充電器
イベントでは、13種類もの新製品が発表された。中でも注目は、「GaN(窒化ガリウム)」を採用したUSB電源アダプタ「Anker PowerPort Atom PD1」だ。GaNとは、優れたエネルギー効率と耐圧性から、現在活用されているシリコンに代わる存在として注目される半導体素材。これを用いたことにより、Atom PD1はわずか4センチ四方・65グラムのコンパクトサイズながら、最大27W出力のハイパワーを実現している。
また、AC充電器とモバイルバッテリの2役をこなす人気製品「PowerCore Fusion 5000」の1万mAhモデルも発表。USB PD(パワーデリバリ)対応のUSB-Cポートを備え、アンカー独自の急速充電テクノロジー「PowerIQ 2.0」に対応したUSB-Aポートも搭載している。
そのほか、スマートプロジェクタやドライブレコーダ、ロボット掃除機など、注目の新製品が続々と紹介された同イベント。「アンカーといえばバッテリ」というイメージで捉えられることの多い同社だが、その基盤をしっかりと固めながらも、さらに外へと市場を広げていく動きから今後も目が離せない。
GaNを採用したUSB電源アダプタ「Anker Power Port Atom PD1」は、非常に小型ながらUSB PD対応のUSB-Cポートから最大27Wの出力を行うことができる。
人気製品「PowerCore Fusion 5000」の1万mAhモデル「PowerCore Fusion 10000」。USB-CポートはUSB PDに対応し、最大15Wで出力が可能。
ポータブル電源「Anker PowerHouse 200」は、従来モデルよりも軽量化と小型化を実現したモデルだ。5万7600mAhの大容量で、MacBook Proを5回以上充電できる。
発表された新製品の一部。充電器以外もスマートプロジェクタ(一番右)、ドライブレコーダ(右から2番目)、ロボット掃除機(右から3番目)とバラエティ豊かだ。