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[スピーカ&マイク]薄くても妥協なし! 感性を刺激する音の秘密

[スピーカ&マイク]薄くても妥協なし! 感性を刺激する音の秘密

高水準のサウンド

iPadプロは音声や映像コンテンツの閲覧デバイスであると同時に、コンテンツを作り出すクリエイティブデバイスでもある。そのため、音声を収録するためのマイクと再生するためのスピーカは、かなり高水準なものが搭載されている。

本来スピーカは原理的には電気信号を空気の振動に変換するための物理空間を要するため、薄型ボディの中に収めるには不利なパーツと言える。だが、iPadプロではわずか5.9ミリというボディの中に多くのスピーカユニットを配し、迫力のあるサウンドを再生できるのだから驚きだ。さらに、スピーカ開口部が左右対称のため、縦方向のポートレートモードでも横方向のランドスケープモードでも常に明瞭なステレオ感が得られるようになっている。

一方、マイクは5つもの数が搭載されており、周囲の環境に合わせた最適なステレオ収録やノイズ除去が自動的に行われるようになっている。喫茶店など周囲の騒音がある場所でもフェイスタイム通話がストレスなく行えるのも、この優秀なマイクとスピーカシステムの働きによるものだ。

4つのスピーカを搭載

iPad Proのスピーカは、従来モデル同様に上下左右に配置された4スピーカ構成で、本体を横向きにした際に左右の開口部から音が流れる。

5つに増えたマイク

内蔵マイクは「TrueDepthカメラ」付近に3つ、左右側面に各1つの合計5つ搭載され、FaceTimeでの通話などでは環境に応じてノイズキャンセリング機能が作動する。動画の撮影時などには2マイクのステレオで録音される。

独立したツイータとウーファ

スピーカユニットは、それぞれ高音部を担当するツイータと低音部を担当するウーファの部分が独立して搭載されている。薄い本体内部に効率的に配置することで、見た目よりもしっかりとした音圧でステレオ再生される。

旧モデルとの聞こえの違いはある?

音の聞こえ方は聴取環境の影響や主観的な要素が絡むため、ここで音の「良し悪し」について安易な論評は避けることにしたい。だが、筆者が利用している2世代前のiPad Pro(9.7インチ)と同一の音源を用いて同じ音量設定で比較したところ、その違いは明らか。新しいiPad Proのほうがステレオのバランスが取れていて、結果的にクリアに感じられる。もちろん、その差は微妙なものではあるので、本格的に音にこだわりたいのであれば前述のUSB-Cからの変換アダプタを用いて有線で外部スピーカにつなぐというのもありだろう。iPad Pro側から音量のコントロールもできるので好みのサウンドを作り上げることも可能だ。

適切なリスニングポイントで聞くためにも「Smart Keyboard Folio」を活用したい。