Appleは米国時間7月8日、最高執行責任者(COO)のジェフ・ウィリアムズ氏が今月中に退任し、後任としてオペレーション担当シニアバイスプレジデントのサビ・カーン氏が就任することを発表しました。今回の人事は、Appleの長期的な後継計画の一環として行われるものです。
ウィリアムズ氏は引き続きAppleに残留。「Appleでの27年間は生涯の栄誉」
退任後もウィリアムズ氏はAppleに留まり、CEOのティム・クック氏直属のもと、Apple Watch、ヘルスケア戦略、そして世界水準のデザインチームの監督を継続します。なお、年内にはAppleのデザインチームがクック氏に直属する体制へと移行する予定です。
クック氏はウィリアムズ氏について、「彼がいなければ今のAppleはなかった」と述べ、サプライチェーン構築、Apple Watchの立ち上げ、ヘルスケア戦略の立案など、数々の功績を称えています。
そして、ウィリアムズ氏は「Appleでの27年間は生涯の栄誉」と語り、来年以降は家族との時間を優先する意向を示しました。また、カーン氏について「世界で最も有能なオペレーションエグゼクティブ」と評し、Appleの未来に絶大な信頼を寄せていると述べています。
新たなCOOはサビ・カーン氏。環境・製造分野での貢献に期待
新たにCOOに就任するサビ・カーン氏は、Appleのサプライチェーン戦略の中心人物であり、米国での製造拠点拡大や環境への取り組みにおいても重要な役割を果たしてきました。Appleのカーボンフットプリント削減にも大きく貢献しており、クック氏は「心と価値感をもってリーダーシップをとる人物」として高く評価しています。

カーン氏はAppleに30年在籍し、2019年にエグゼクティブチームに加わって以降、製品品質の確保、調達・製造・物流の統括、サプライヤー責任プログラムの監督などを担当してきました。
なお、カーン氏は1995年にAppleの調達グループに加わる前、GE Plastics社でアプリケーション開発エンジニアおよび主要顧客担当テクニカルリーダーを務めていました。学歴は、タフツ大学で経済学と機械工学の学士号、レンセラー工科大学で機械工学の修士号を取得しています。
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