暑くて外に出たくない。しかし出ないわけにもいかない。そんな夏が何年も続いているので、ひんやりガジェットは欠かせないアイテムになっている。
昨年は、ソニーの着るクーラーこと「REON POCKET 5」やTORASSの4万円越えネッククーラー「COOLiFY Cyber」を使ってなんとかギリギリ生き延びた。さて今年は…RANVOOの「AICE LITE Plus」を試すとしよう!
ひんやりを超えた確かな冷たさ。送風、暖房モードも備え、オールシーズン使えそう
AICE LITE Plusは、冷却プレートとファンを搭載したネッククーラー。電源をつけてプレートを触ると、確かな冷感がある。ひんやりというレベルを超え、冷たい。電源オンですぐに冷える、その即効性も魅力的だ。

風量もかなりパワフル。本体のボタンでは3段階で調整できる。恥ずかしい話だが、筆者はとにかく暑がりなので、駅のホームでエアコンの送風孔を探し、冷風を浴びることがままある。AICE LITE Plusの最大風量は、その奇行が思い起こされるほど冷たい。冷たい風は、内蔵する半導体冷却チップによるものだという。
送風孔は上下に搭載されている。上方向のほうが数は多いが、技ありだと感じるのは下方向の孔。つまり背中に向かって風を送り出す孔だ。表面積が大きな背中を効率的に冷やすことは、体全体の冷却につながるわけだ。


なお今回の記事では詳細に語らないが、AICE LITE Plusは「暖房モード」、そして送風だけ行う「自然風モード」も備えている。
フィット感抜群のAICE LITE Plus。ゴツめのデザインは、まだ悪目立ちすることも
ゴツっとしたデザインは、好みが分かれるところだろうか。正直言って、筆者は複数のネッククーラーを試してきたので慣れてしまっている。しかし、家族や知り合いには「なにそれ?」と好奇の目、あるいは怪訝な目で見られることも多い(コルセットと誤認され、首の怪我を心配されたこともある)。
ただ個人的には、暑さで苦しくて泣きたくなる毎日を過ごすよりよっぽどマシ。最新テクノロジーをしょってるぜ、とむしろ背筋を伸ばして愛用している。

先に書いたように、AICE LITE Plusの冷却機能はプレートとファンによるものだ。それゆえ、プレートが首に密着していることが重要。同ジャンルの製品には、その密着感が甘かったり、逆にキツくて苦しいものもある。その点、AICE LITE Plusのフィット感はすばらしい。
ラバーで覆われたヒンジは、可動域が広く動きも滑らか。ただ装着するだけだとかなり緩めのフィット感だが、装着後、内側に折り込むようにすると首にぴったり密着し、その状態で固定される。


ワンタッチですぐ冷える。「RANVOO」アプリで細かなコントロールも
AICE LITE Plusは操作性もスマートだ。基本的には本体のボタンだけで操作は完結し、スマホアプリ「RANVOO」と連係すればさらに詳細なコントロールもできる。

AICE LITE Plus本体のボタンで操作する
ボタンは3つ。電源のオン/オフとモードの切り替えを行うボタン、それから風量や冷感などを調整する+−ボタンだ。

電源のオン/オフはボタンを1度押すだけ。同ボタンを長押しすると、モードが切り替わる。切り替わる順番は、[冷却]→[自然風]→[暖房]→[AI]。AIモードでは、周辺温度を検知して適切な温度と風量に自動で調整してくれる。




「RANVOO」アプリで操作する
「RANVOO」アプリでは、より細かくAICE LITE Plusをコントロールできる。たとえば冷却モードのプレートの温度は、本体のボタンだと「16度」「26度」「30度」の3段階で切り替わるが、アプリでは1度単位の調整に対応。風量も、スライダを指でなぞるようにして変更可能だ。
そのほか、[静音][温湿布][冷却優先][バッテリー優先]といった機能もアプリからしか呼び出せない。

この手のデバイスをレビューすると、まとめのセリフはほぼ決まってしまう。結局は値段を許容できるかというところに着地するのだ。
AICE LITE Plusの冷却力は本物で、「外でも快適!」とまでは言えないが、確実に酷暑を生きやすくしてくれる。避暑にどれくらいのコストを支払えるか。ぜひお財布とにらめっこして検討してほしい。筆者的にはかなりアリだ。
製品貸与●RANVOO
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著者プロフィール

関口大起
『Mac Fan』副編集長。腕時計の卸売営業や電子コミック制作のお仕事を経て、雑誌編集の世界にやってきました。好きなApple Storeは丸の内。Xアカウント:@t_sekiguchi_