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高級感のある“アナログ時計”デザインが魅力! スマートウォッチ「ScanWatch Healthmaster」&「ScanWatch Vitals」比較レビュー

著者: 井上晃

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高級感のある“アナログ時計”デザインが魅力! スマートウォッチ「ScanWatch Healthmaster」&「ScanWatch Vitals」比較レビュー

アナログらしいデザインのスマートウォッチが欲しいなら、アナログ文字版とモニタでのデジタル表示を合わせたWithings(ウィジングス)の製品は、有力候補の筆頭になるでしょう。

本記事では、2024年9月に発売された「ScanWatch Healthmaster」と「ScanWatch Vitals」の2機種について、実際に使ってみたうえでの印象をレビューします。

ダイバーズウォッチ風だけど軽やかな「ScanWatch Healthmaster」

最上位モデルの「ScanWatch Healthmaster」(税込9万9800円、以下 Healthmaster)は、一見すると上質なダイバーズウォッチといった雰囲気です。

ケースは直径42mmの円形で、文字盤を囲む回転式のベゼル部にはセラミックとステンレススチールが採用されています。一般的なアナログのダイバーズウォッチと同様に、半時計周りにカリカリと回せました。

「ScanWatch Healthmaster」は、ダイバーズウォッチ風のデザインでメタルバンドが使えるのが特徴です。

金属製の「オイスターメタルバンド」と、シリコン製の「スポーツバンド」の2種類が同梱されているので、フォーマルな場ではメタルバンド、肌触りの良さを優先するタイミングではスポーツバンドを──と付け替えながら使用できるのはうれしいところです。

ただ最近のスマートウォッチの中では、バンドの付け替え機構がやや扱いづらく感じました。

1日に何度も付け替える作業があると大変なので、“普段はスポーツバンド”を、“ビシッと決めたい日にメタルバンド”くらいの付け替えがちょうど良いかもしれません。

メタルバンドのバックルは三つ折れのプッシュ式となっています。
スポーツバンドに交換すると、就寝時やワークアウトなどでも使いやすくなります。内側には、滑り止めと通気性を確保するためと思われる凹凸がありました。

防水性能は10ATMと高く、過酷な環境での使用にも耐えるようになっています。水回りの家事やアウトドアシーンでの急な雨などで、恐れずに使えるでしょう。

ヘルスケア機能も搭載! その使い勝手やいかに?

ヘルスケア機能としては、皮膚温のモニタリングが24時間行える点が注目のポイントです。時計の側面についているリューズ部を回転させると、0.63インチのディスプレイに表示される項目が切り替わり、その中で皮膚温の変動値を確認できます。

ディスプレイ操作は、リューズの回転と押し込み(短 or 長)で行います。写真は、皮膚温の温度変動を表示している様子です。

メーカーによると、特にワークアウト中の体温変化ゾーンを確認できるようになっており、パフォーマンスや回復のチェックに使えるとのこと。

ただし同シリーズの製品は、測定したデータを確認するモニタが小さく、輝度も屋外の直射日光下では少し心許ないレベル。個人的には、タイムを意識するレベルのランニングなどには正直不向きだと思います。

一方、健康管理としてカジュアルにウォーキングを続けるような運動習慣を目指している人などに適していると感じました。

なお、測定できる項目としては、上述した皮膚温のほかに、ECG(心電図)やSpO2(血中酸素濃度)などもあります。アナログ文字盤のあるスマートウォッチでありながらも機能面は充実しており、スマートウォッチ慣れているユーザでもさほど物足りなさは感じないでしょう。

ペアリングや設定のカスタマイズ、測定項目のチェックなどは専用の「Withings」アプリから行えます。
例として、睡眠のスコアをチェックしてみると、時間や深さ、規則性、中断回数などが記録されていました(左)。睡眠質スコア(中)、規則性(右)のデータはこのように表示されます。

また、アラームやタイマーなどを設定した際、振動(ハプティクス)が強すぎず優しい感触で日常的に使いやすいポイントだと感じました。

バッテリ持ちは最長30日間とされています。実際、充電せずに1週間くらい使ってもバッテリにはまだまだ余裕がありました。Apple Watchと比べると、当然機能のバリエーションで劣る部分はありますが、充電管理の容易さはWithingsならではの大きな魅力となっています。

充電器にセットした様子。充電中に安定して設置できる作りになっています。ただし、同梱のケーブルを使うとUSB Type-Aポートからの給電が必要です。

より洗練されたデザインが好みなら「ScanWatch Vitals」がおすすめ!

一方の「ScanWatch Vitals」(以下、Vitals)は、より軽量で、ミニマルなデザインのスタンダードモデルです。しかし、機能面は上述したHealthmasterとあまり変わらず、体温・心拍・SpO2などの健康指標をひと通りモニタリングできます。

「ScanWatch Vitals」は、ミニマルでつるんとしたフォルムゆえにユニセックスで使いやすいデザインです。

一応HealthmasterとVitalsの違いは、防水性能が5ATMに限られる点に差があります。ですが、防水性能を最重視してこのシリーズを選ぶ人はおそらく少数派だと思います。多くの場合、それほど大きな問題にはならないでしょう。ディスプレイサイズやバッテリ持ちの差なども特にありません。

なお、 Vitalsのほうは、サイズが38mmと42mmの2種類で展開されており、デザインも歴代のWithingsのモデルの系統を踏まえた正統進化モデルといった雰囲気です。

ダイバーズウォッチのようなデザインやメタルバンドには興味がなく、日常の延長で付け心地よく利用したい人にとっては、Vitalsのほうがより手を伸ばしやすい候補となるでしょう。筆者はVitalsのデザインのほうが好みでした。

バンドはピンバックルながらも、ピン周りのフレームの質感・雰囲気が良いです。

価格も5万6800円なので、Healthmasterや高価格帯のスマートウォッチと比較すると手を伸ばしやすいこともポイント。Apple Watchはすでに持っていて、サブ機でアナログ風なスマートウォッチをお探しの人などにも、おすすめしやすい1台です。

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著者プロフィール

井上晃

井上晃

スマートフォン・タブレット・スマートウォッチなど、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌で、速報やレビュー、コラムなどを執筆している。新製品やサービスのレビュー、比較検証記事の執筆本数は年間100本以上。

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